釣・食・感

釣行記録と釣魚料理、雑感等をつらつらと。

【釣】親子DEエンジョイフィッシングスクール (2023/09/18 タチウオ 三喜丸)

2023-09-29 05:55:00 | JOFI神奈川

釣りが始めてや初心者の親子向けに、JOFI神奈川のインストラクターが同行してサポートしつつ、釣りを楽しみましょう。
というイベントです。

9月18日(月・祝)に金沢八景の三喜丸さんでタチウオを開催しました。

好調時は活発に釣れ盛るものの、食わない時はどんなに群れていようが頑なに口を使わない気難しい時もあります。

神出鬼没で幽霊魚とも呼ばれるタチウオですが、良いコンディションで皆さんに釣れれば良いですね。



集合は7:00。
7組17名の皆さんに参加いただきました。
残念ながら1組がお子さんが発熱とのことでキャンセルになりました。

私は左舷胴の間で小学5年生の男の子とお母さんをサポートします。



皆さんが揃ったら陸でミーティングです。
ベテランインストラクターから注意事項やタチウオの釣り方を伝えます。

集合写真を撮ったら乗船です。



本日はそれなりの水深を狙うので電動リールを使用し、オモリは80号。

仕掛けはベテランインストラクターの自作で、チモトを太くした逆テーパー仕様です。
これなら歯が鋭いタチウオにもハリスを切られずに済むでしょう。

私がサポートする親子は過去に釣り教室に参加したことがあり、今回のタチウオに向けて35Lのクーラーを購入されたそうです。

たくさん釣れると良いですね。



出船して向かったのは猿島沖。
先行したタチウオ船団に合流して釣り開始です。

反応は水深50m前後の底に固まっているそうで、指定されたタナの幅は3mほど。
キーパーに竿を着けたまま、ゆらゆらと誘って巻くパターンを試して貰います。



すると男の子に1投目からアタリがあるも掛けられず。

エサを付け替えて再投入で食い込みまで行けました。
グングン突っ込むタチウオの引きを感じて貰いながらF3.5(指3.5本)サイズを揚げました。

開始早々に型を見て盛り上がります。



美味しくいただくために、お母さんが脳天〆を調べてきたそうで、〆から血抜き後、海水氷のクーラーへ仕舞います。

そのすぐ後にお母さんも型を見て、私としてはひと安心。
最低限の責任を果たせました。



二人とも直ぐに型を見たものの、この日のタチウオは手強く、活性が高くないためか食いが立ちません。

色々と試して貰うなかでノーテーションフリーフォールで待ちを長めに取ると良いと分かりました。

慣れてきたお母さんにレベルアップのための誘いのアドバイスをすると、ポツポツと追釣します。

その都度、脳天〆と血抜きを欠かさないのはさすが食に拘る主婦ですね。

今晩のメニューは既に決まっているそうです。



男の子はルアー釣りが好きだそうで、常に仕掛けを動かし気味になります。

「食わせの間を3秒取ってごらん。」

とアドバイスして、キーパーに着けたまま竿を大きめにシャクり、フリーフォールから3秒待つ釣り方にして貰うとポツリポツリと掛かります。

男の子は目に見えて上達し、エサ着けから、投入、誘い、回収まで独りで出来るようになり、先行したお母さんの釣果を越しました。



F3サイズが多いので、刺身用にF5の大物が欲しいね。
と会話していると、やってくれました。

電動の巻き揚げ音で振り返ると、男の子の竿が大きくしなって突っ込んでます。

「掛けた?」

うん、と頷く男の子。

「これは今日イチだよ。大物だよ!」

竿を支えつつ重い引きを味わってドキドキの様子です。

ゆらゆらと揚がってきたのは一際太い銀色の魚体。
私が一気に船内へ引き揚げます。


(大物ゲット!JOFI神奈川のホームページから。)

F5サイズ、男の子指なら6本サイズの大物です。

やったー!

男の子は満面の笑みで大喜び。
お母さんも、凄い!凄い!と大興奮です。

「やったねー!独りで釣って凄いよ!」

もちろん私も大盛り上がり。
計測すると105cmでした。

釣れない苦しみも味わうこともあるけれど、釣りはこんな感動も与えてくれるのです。



12:30で沖あがり。

二人で10匹以上を釣って食には十分な量です。
暫くはタチウオ三昧ですね。

お母さんに話を聞くと、乗合船にも乗るけれどオマツが一番のネックになるとのこと。
中乗りがいない船だと、慣れないオマツ解きで他のお客さんに迷惑を掛けるのが辛く、気が気ではないそうです。

その点釣り教室ではオマツの面倒も見てくれるから伸び伸びと楽しめるとのことでした。

「ママ友にも紹介しているのだけど、もう満員なんですよね。」

なるほど。
釣りを覚えてもベテランに混ざって船釣りを楽しむには、まだまだハードルがあるのですね。
参考になりました。
釣り教室も回数を増やせると良いのですが。


(当日のインストラクターの面々。JOFI神奈川のホームページから。)

活発な食いではなかったものの、参加した皆さんにタチウオが釣れて楽しんでいただけたようです。

「親子DEエンジョイフィッシングスクール」は12月まで毎月の開催です。
皆さんとご一緒できることをスタッフ一同楽しみにしています。


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【食】ショウサイフグの塩フグ寿司・刺身・漬け丼・フグマヨ炒め

2023-09-25 05:55:00 | 釣魚料理
野毛屋さんへの平日フグ釣行の釣果は22匹。
バラシが多かったものの、食べるには丁度良い量かな。

まずは毎度のお楽しみから。


(毎度。)

ショウサイフグの刺身。

小振りで身が良さそうなヤツを選んで、ピチットシートで30分水分を抜いてから下ろす。

約束されたこの味は我が家の定番ね。
久し振りだから皆の食い付きが良いよ。


(箸休めに。)

薄皮の湯引き。

ショウサイを下ろす時の薄皮は剥くのが大変なんで包丁で引いてしまう。

ちょっと身が着いた皮は湯引くとモチモチの食感。
ポン酢で良いアテになる。


(握りましたよ。)

ショウサイフグの塩フグ寿司。

三枚に下ろした身に塩を振り、ピチットシートに挟んで1時間。
程良く水分が抜けた身を切りつけて握る。

かみさんは食べないと言うから自分用を多めに握り、子供たちにもお裾分け。

ショウサイフグは身が柔らかくて酢飯にも良く合うし、上品な旨味だから食べ飽きない。

この量なんてペロッですよ。


(集合写真。)

握り寿司はいらないと言ったかみさんからリクエストされたのは漬け。

ならば、と翌日の朝から仕込んで夕飯にいただきましたよ。


(どーんと。)

ショウサイフグの漬け丼。

醤油:麺つゆ:ごま油=2:1:1に、下しニンニク、下しショウガ、鷹の爪を入れて刺身よりちょい厚に切った身を漬け込み、冷蔵庫へ。
漬け込み時間は半日くらいが食べ頃かな。

身が固いトラやアカメ、コモンではできない、ショウサイフグならではのご飯が進む最強メニューね。


(豆腐がデカイですが。)

ショウサイフグのすまし汁。

ストックしてある炙った中骨で出汁取りした優しい汁。
濃いめの漬け丼に良く合うよ。

そして、


(ヤバうま。)

ショウサイフグの漬け茶漬け。

途中まで食べた漬け丼にフグ出汁を注いで茶漬けにする。

漬けの身が半ナマになり、出汁との相乗効果でフグの旨味が炸裂する。
マジ美味いっス。

更に翌日は火を使った料理。


(定番化。)

ショウサイフグのフグマヨ。

簡単お手軽な炒め物。
我が家で定番化したおかずに持って来いの品ね。

マヨネーズのコクにショウサイの身が良く合う。
濃い味付けにも負けないショウサイフグはさすがだ。


(箸置きもフグね。)

これにて22匹を完食。

やっぱりショウサイフグは旨いよ。


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【釣】期待に胸を膨らましても苦手を克服できず (2023/09/15 ショウサイフグ 野毛屋)

2023-09-22 05:52:00 | 釣り
2ヶ月振りの野毛屋さんへの平日湾フグ釣行。

寄りフグにしては早いこの時期からトップが30〜50匹以上と釣れ続いてる。

今年の目標のために、数を稼げる時に稼ごうと思うけれど、胴突き仕掛けでの釣りに苦手意識があるのですよ。

苦手を克服して爆釣といきたいな。


(毎度。)

4:45着で21番目。
2艘出しのフグ船は満員らしいし、平日なのに大繁盛だ。

並びには常連さんもいるけど、初めての人たちが多いようだ。
受付けが空くまで30分掛かったよ。

釣り座は健船の左舷艫3番目をチョイス。


(賑わってます。)

9月に入っても暑い日が続くから、釣れたフグは海水氷のクーラーへ直行、鮮度を保つのが大事。

お客の多さから宿の氷が品切れになって、氷屋さんが船まで届けに来てたよ。


(潮はこんな感じ。)

船上に移動しても風がなくて蒸し暑い。

首からハンディファンをぶら下げ、この夏から持ち込みが定常化した2L水筒からスポドリをグビグビやりつつ準備する。

自作の胴突き仕掛けに、替えバリは太軸丸海津13号をフロロ4号ハリスで15本用意してきた。
昨年はサバフグの猛攻で底を着きかけたから、ハリの在庫は3パックを完備してる。
死角なし。

あとは技量の問題ね。


(出船。)

定刻前に出船し、東京湾を横断。

大貫沖で釣り開始。


(釣り開始。)

魚探では底に凄い反応があるらしい。

健船長のレクチャーでは、アタリを取ろうとするな、底でテンションを抜いてタイム釣りで聞きアワセて掛けるとのこと。

一投目で着底前からチョコチョコと突くアタリが出て、着底からチョイ弛ませて聞きアワセ。

ブルブルブルと活性あり。
掛けた!

ファーストヒットいただき!と思ったら巻きバレ。

すぐさま打ち返しエサを食われるものの掛けられない。
周りではポンポンとショウサイフグが揚がり始める。

隣の女性は5匹目を獲ってるのに、こっちは型を見れない。
やっぱ胴突き仕掛けは苦手だな。


(7:56に1匹目。)

エサをやられ、掛けても巻きバレで悶々としながら、開始から25分経過してようやく型を見た。

周りを見てもペースは入れ食いとまではいかない活性のようだ。

スローな食いの印象なんで、底で弛ませや這わせを駆使して拾っていくけど、半信半疑の釣り方で確信が持てない。


(8:57に5匹目。)

また、ショウサイの間に小型のサバフグが挟まってなかなか数が伸びない。
小型だからハリスを切られずに済むのは助かるけどね。


(9:58に10匹目。)

総じて食い込みが早いのがサバフグで、ショウサイフグはアタリや反応があっても一呼吸置かないと掛からない。

掛け損じるのはアワセが早いからなのだろう。
アタリ、即アワセがカットウ釣りの基本だから、反応に対して待つのが苦手なのよ。


(11:02に15匹目。)

朝から時速5匹のペースを保ちポツポツ揚げるも、巻きバレが多い。
また、弛ませ釣りだとハリを飲まれやすくなるから、ハリス切れでのバラシも増える。

全て獲れていればプラス10匹はあるね。
そうはいかないのが釣りなのだけど。

ハリスは8本消費しましたよ。


(ユキちゃん船。)

潮止まりでペースが落ち、上げ潮が効いてくると仕掛けが流されて釣りづらい。
ペースが落ちた状態でタイム釣りでは集中力が続かない。

そこで、誘いからのゼロテンで気配を取り、いるのを察知したら弛ませで食わせる釣り方に変更。

集中しどころを限定してメリハリを着け、ショウサイフグと勝負する感を演出ね。

アタリを取ろうとすると釣れないよ、と朝のレクチャー時に健船長が言ってたけど、「釣れた」じゃなくて「釣った」感が欲しいのよ。

贅沢ですかね?


(13:22に20匹目。)

気配の察知から掛けると気持ち良いし、掛けられなければ即エサの交換と、いつの間にかエサがないという状態は回避できるけど、船長の言う通りなかなか掛けられない。
でも、ままならないから面白いのよ。

捌き時間を考慮してだろう、14:00に沖あがり。


(沖あがり。)

結果は22匹。

ショウサイの活性がちょい低かったけど、もっと獲れる気配はあった。
やっぱり胴突き仕掛けが苦手なんだな。


(奇しくも席番と同数でした。)

健船長に確認すると、今後も釣れ続く限り大貫でやるとのこと。

八景てのアカメフグ狙いが待ち遠しいのだけど、釣れ盛ってる時に胴突き釣りの修行を積みますかね。

昨年は11月末まで大貫沖で胴突きだったから今年も同じかな。


(本日のフグ。)

これで累計105匹。
年間目標の140匹まであと35匹で達成が見えてきたぞ。

油断は禁物ですが。


・ショウサイフグ : 22
・サバフグ : 8
船中3〜38
大潮


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【釣】釣行前記 (2023/09/15 野毛屋)

2023-09-18 05:04:00 | 釣り
この夏は長岡の花火を観に行き、鮎釣り教室のサポートをこなし、コロナにもなりと、何かと立て込んで野毛屋さんにご無沙汰しちゃってます。

フグに関しては前回釣行が2ヶ月前ですよ。

この間、東京湾のショウサイフグが凄いことになってる。
トップは連日50オーバーを叩き出し、船中釣果が千匹を超えることもあるそうだ。

昨年も根周りで好調な時期があったけど、今年はそれを上回るお祭り騒ぎで絶好調だ。

カットウじゃなく胴突き仕掛けがメインになるそうで、胴突きに苦手意識を持ってるし、「釣った」より「釣れた」感が強いのが今ひとつ前のめりになれないところ。

とは言え、今年のフグ目標140匹達成まであと57匹。
上手く行けばこの1回で達成出来ちゃうかもしれないし、過去最高釣果の63匹目の記録更新もできるかもしれない。
こう書くと大抵前フリとなって撃沈するのですがね。

遅ればせながら湾フグ祭りに参加して来ますよ。
さて、どうなることか。


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【感】秀山祭九月大歌舞伎を観て痺れる

2023-09-15 05:04:00 | 日記
9月2日(土)にかみさんと連れ立って出かけた先は銀座の歌舞伎座。

秀山祭九月大歌舞伎の初日公演を観るためね。

知り合いからチケットを譲って貰い、数十年振りの歌舞伎観覧となりました。



秀山祭とは初代中村吉右衛門の生誕120年を記念して2006年から始まった公演だそうで、今年は二代目吉右衛門の三回忌追善となる。

歌舞伎に詳しくない自分でも知っている御歴々が出演されますよ。



昼の部は3演目。
11:00開演で終了が15:19。
幕間が35分と25分あるも、長丁場だな。





東銀座で降りると、歌舞伎が目当てだろう年配の方々が多い。

歌舞伎座の開場は10:30。
イヤホンガイド(800円)を借りて、歌舞伎座に入る。

初日公演だからだろう、梨園関係者の方々がお出迎えしている。



落ち着いた和の趣きがある内装が格式を伺わせる。

観客席は1階から3階まであり、感心したのは、各席の列に対応した出入口があること。
観客の動線がきちんと整理されるから人の流れが滞らない。

館内は決して広くなく、通路に余裕があるわけではないけれど整然と移動ができる。


(イヤホンガイドはこれ。)

時間どおり11:00にブザーが鳴り、第一演目の「祇園祭礼信仰記 金閣寺」が始まる。

詳細はこちらで。

秀山祭九月大歌舞伎|歌舞伎座|歌舞伎美人

松竹が運営する歌舞伎公式サイト。歌舞伎の公演情報、ニュース、俳優インタビューなどをお届けします。こちらは秀山祭九月大歌舞伎|歌舞伎座に関するページです。

歌舞伎美人


舞台中央には金閣寺のセットが鎮座。
演者の衣装は彩りに富み、目に鮮やか。
まるで前面に広がる浮世絵を観ているかのようだ。

金閣寺には歌舞伎上の三大姫と言われる雪姫の役があり、演じてる中村米吉の演技は圧巻だった。

常に膝を曲げた中腰で、つま先から指先までを使って全身で感情を機微細やかに表現する技は、美しくも凄味を覚えた。

能面のような顔のメイクで表情を出さない分、全身表現が冴える。
伝統の技は凄いね。

「中村屋!」

などの大向うが生で入るのも臨場感を盛り上げてくれる。

舞台に釘付けで楽しめた。



幕間。

35分しかないから急いでトイレと昼食を済ます。

幕の内弁当を予約しておきましたよ。



(美味しくいただきました。)

第二演目は「土蜘」。

土蜘は能が原作の長唄の舞踊劇。
舞台正面奥には長唄とお囃子衆がずらっと並んでる。

前段の源頼光の館での進行は「静」の印象で、後段は土蜘退治の活劇で「動」となる。

その振り幅が大きくて、最後の見せ場に向けて右肩上がりに盛り上っていく。

とりわけ、土蜘討伐を命ぜられた平井保昌と四天王との立廻りや土蜘が発する千筋の糸の演出はお見事。
土蜘役の松本幸四郎が舞台中央で大見得を切る最高潮で幕が下りる。

いやー、痺れたよ。



幕間。

第三演目は「二條城の清正」。

二條城で徳川家康との会談を終えた帰路の船上での加藤清正と豊臣秀頼の話し。
加藤清正の語りが主で、これまでの演目とは趣きが異なる。

加藤清正を松本白鸚、豊臣秀頼を市川染五郎という実の祖父と孫が演じているのが観る側に更なる味を与えてくれる。



三演目それぞれ楽しめたし、感動した。

以前観たのがスーパー歌舞伎だったから、これぞ歌舞伎という演目を観たのが初めてだった。

色彩鮮やかな衣装の役者、ナレーションの竹本連中、演奏の長唄囃子連中、効果音のツケ打ち、それぞれの技が舞台上で一体化し、舞台の隅々まで一部の隙もない、長い伝統で磨かれ洗練されたシーンは、美しい浮世絵を観ているようだ。

歌舞伎はライブで進行するけれど、舞台上のどの瞬間を切り取っても一枚の芸術として成立する「コマ」で魅せることに拘っているのだろう。

今、日本の漫画やアニメが世界を席巻しているけれど、歌舞伎の物語をコマで見せる演出は漫画に、ナレーションと効果音、BGM付きの視覚効果はアニメに、それぞれ通じるのではないかと思った。

400年前から歌舞伎という庶民向けの総合芸術を持っている日本だからこそ、そのバックボーンがあるからこそ、ここまで漫画やアニメが発展したのではなかろうか。
伝統の積み重ねがここにも活きているのではなかろうか。

日本の文化に改めて感じ入った。
歌舞伎はまた観たいな。


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