秋も深まり紅葉の季節がやってきた。外出の機会がめっきり少なくなった老人夫婦を義妹夫婦が〝紅葉狩り”を兼ねて1泊2日のドライブに行こうと誘ってくれた。何しろ愛用のローバーを廃車して以来、車を運転したことがない。ドライブといっても車の運転はもちろん義妹夫婦。今日の宿は宮崎県五ヶ瀬町にある「ごかせ森の宿〝木地屋”」とのこと。温泉は久しぶり。嬉しくてならない。
午前10時に家を出た。218号線を通って延岡方面へ向かう。1時間くらいで五ヶ瀬町についたが、義弟は車を止めようとしない。神話の町高千穂町を通り過ぎた。次の日の影町町も通過。周囲は山また山、それに高い大きな橋をいくつも渡った。その間には長いトンネルもある。まさに橋とトンネルのオンパレード。周囲の高い山々は緑が濃く、紅葉には少し早いようだ。どこへ行くのだろう。こちらはご一緒させていただくお客、どこへ行くのか問うことには少々はばかりがある。
〈青雲橋・橋のたもとで昼食)
延岡市内まで15㌔と案内板が出ていたところを左折した。そこは延岡市北川町。地名に12の干支の名がついている。100年前から干支(えと)を地域区分に用いているのは日本で唯一ここだけだそうだ。
車1台がやっと通れる狭いくねくね道を網の瀬川に沿ってどんどんと進む。30分以上たったころやっと止まった。みあげると大きな岩山が目の前に聳えていた。矢筈岳と比叡山が向かい合っている。向かい合う比叡山のその様相はまるで岩の門柱。一枚岩からなる花崗岩の連なりが生んで独特の山容と、その山容が織りなす中国の山水画のような網の瀬川を挟んだ渓谷の美しさには威圧さえ感じる。比叡山を含むこの一帯は西日本を代表するロッククライミングの殿堂としても有名で、国の天然記念物にも指定されている。
(矢筈岳)
(矢筈だけの向かい側に立つ比叡山)
(比叡山の岩場)
また、4月中旬から下旬にかけては、オンツツジ、コバノミツバツツジ、アケボノツツジ、ヒカゲツツジの、合わせて4種のツツジが同時に咲き乱れるという。
義妹夫婦は山好きの 私がいつも大崩山(比叡山の奥にある九州の名山)の話をしていたことを知って、この場所を選んでくれたのでしょう。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。この次は一緒に山に登りましょうね。(つづく)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます