鶴屋デパート で"道産子市”が始まっている。いつも、大勢の人で賑いその賑やかさと言ったら例えようがない。まさに、熊本市民の冬の風物詩。
会場には北海道の特産物がずらりと並ぶ。イクラやウニ、ニシンに鮭、それに大きなたらばや毛ガニ。真っ赤な大きなたこの脚もある。各地の昆布などの海産物。ウニ弁当やイクラ弁当、森町のイクラ弁当は大人気。バター、チーズ、ハム、ソーセージなど畜産品も人気商品。スイーツも豊富。ロイズのチョコや六花亭のバターサンド。値段が安いのも魅力だ。想像するだけでも楽しくなる。近いうちに “うちの奥さま”と連れだって“道産子市”で1年分の昆布を買うとしよう。
話は変わるが、毎日が日曜日となってから30年がたつた。何もできない我が家の亭主に、毎日の洗濯や掃除、三度の食事など”うちの奥さま”は大変だ。お世辞ではないが料理好きで料理上手の奥さま、栄養には特に配慮し、新鮮な肉や野菜、魚など食材にこだわり、おいしい料理を作ってくれる。なかでも毎朝いただく味噌汁の味は抜群のおいしさ、天下一品と誉めてやりたい。奥さまは「味噌汁は出汁(だし)が大切」と前日の夜から”昆布”と”いりこ”を水につけている。出汁にはほどほどのこだわりがあるようだ。味噌汁に限らずおいしい料理をつくるには出汁(だし)が大切。奥さま、市販のだしは絶対に使わない。北海道の利尻昆布、かつおは枕崎、いりこや煮干しは四国や長崎からと決めている。
”道産子市”では1年分の昆布を買う。市には北海道産の羅臼や日高、利尻、真昆布などたくさんの昆布が並ぶが、奥さまのねらいは礼文の昆布だけ。それもあるが、本当は“大道産子市”に出店される礼文の昆布屋さん宇佐美ご夫妻とお会いできることだ。
以前こんぶは利尻の昆布にこだわりを見せていた。12年も前のことだが”道産子市”で礼文の昆布を知った。店主の宇佐美さんが「礼文は雲丹の島と言われるほど雲丹が有名。礼文香深の昆布は天然もの、雲丹が食べるので小さな穴があいている。だが、利尻の昆布と全く違う。」と熱心に説明されていた。それを契機に我が家の昆布は利尻から礼文に変わった。料理の味がめっきり違う。宇佐美さんの説明通り。
それからは、七夕さんではないが宇佐美さんご夫婦と“道産子市”で年に1度だけお会いしてきた。礼文の話をお聞きするのが楽しくてならない。ところが、昨年は”道産子市”に出店されずお会いすることができなかった。何かご不幸があったようだ。
2年ぶりにお会いする宇佐美さんへの手土産は何にしようかな。こんぶもだが話が弾み、楽しい1日となりそうな予感がしてきた。