明日は9月1日。防災の日。長い夏休みも終わり学校が始まる。朝の散歩でまた子どもたちとごあいさつができる。
8月13日から始まった夏の全国高校野球選手権大会。悪天候のため開会式が2日延長されるなどアクシデントはあったものの、連日の好試合は大ファンの老人夫婦を十分楽しませてくれた。毎日の新聞には、その日の全試合の結果が大きく踊っていた。高校野球にはドラマが生まれる。今年も数々のドラマが生まれた。
その一方で、兵庫県の明石で開らかれていた全国高校軟式野球大会。その試合結果は遠慮したと思われるほどの小さな字でスポーツ欄の片隅に数行載っているだけ。同じ高校野球なのだが、甲子園の記事とはずいぶんと差がある。甲子園に気を取られている間は別に意に介しなかったが。
ところがこの数日、風向きが変わった。1面に全国高校軟式野球大会の記事がある。もちろんスポーツ欄はその記事で大賑わい。思いもかけないドラマが生まれたのだ。ドラマというよりこれ珍事。東海代表(岐阜)の中京対西中国代表(広島)崇徳の準決勝戦。サスペンデット(一時停止)が3日も続き、前代未聞の延長45回を数え、4日目の大会最終日には準決勝と決勝が行われた。
4日目に突入したサスペンデット試合は午前9時から。テレビの放送はない。けりがついたのは延長50回、中京が3-0で決着した。引き続いて決勝戦。50回を戦いぬいた中京が決勝戦も制した。
準決勝で負けた崇徳の石岡投手は689球、優勝した中京の松井投手は決勝戦でも77球を投げ、4日間で689球を投げた。どこにそんな力が潜んでいたのだろうか。言葉は悪いがバカ力とかしか言いようがない。
甲子園だけが高校野球と思っていた自分が恥ずかしくなった。来年のことを言うと鬼が笑うというが、来年夏の高校野球は硬式、軟式双方に同じように応援することとしよう。
両チームの選手諸君。ご苦労さま。この経験かならず未来につながるものと思います。