図書館で、泉昌之のマンガを見つけて読んだ。
『新さん』という作品で、曲がったことが大嫌い、生真面目で不器用
という「昭和」な旧人類、新さん(推定年齢30台後半)のお笑いな物語
である。
巻末解説で、川上弘美さんが平易で上手な感想文を書いている。
「男の人っていうのは、なんだかちょっとずつ『新さん』なんだ。
少し助平。でもものの本に書かれているほどでもない。
不精。でも存外こまめなところもあ . . . 本文を読む
10月というと、学園祭の季節である。今日はあまり好天ではないが、
近所に唯一ある公立大学で文化祭をやっているらしい。また、地元の
母校の中学では、PTA主催のバザーをやっている。
先ず、自転車でバザーを見に行く。会場は中学校の体育館だが、
開場前から200人位が列を成して並んでいた。列にいるのは、
ほとんどが中年以上のお年寄りか家族連れである。
体育館へは、靴を脱いで、各自ポリ袋にしまうのだが . . . 本文を読む
現在、世界各国・各地で反・格差の集会やデモが頻発している。
貧乏な「少費」者である私も、勿論その主張には大賛成である。
だが、「格差」に反対という主張は、相手が見えにくい。
かつてのマルクス主義では、搾取を糾弾し、資本家対労働者という
判り易い図式を描けたが、この対比では収まり切れない「格差」という
社会・経済的形象があるのだと思う。
もっとも、初期マルクスには「疎外」問題という視点もあり、今 . . . 本文を読む
ひと頃、路上や電車内等で、ケータイで話込んでいるヒトの姿を、よく
見掛けたが、最近そのような光景が減った気がする。私は携帯電話を持た
ないが、近頃はケータイが電話ではなく、情報端末化してきて、通話が減
ったのだろうか。
ケータイで電話は掛けず、メールのみでコミュニケーションをする傾向、
つまりコミュニケーションのインターフェイスが文字化しているという、
そんな気がする。
それによって、コミュニケ . . . 本文を読む
最近、十代の頃の夢をよくみる。たいていは悪夢に近い夢である。
そう感じていたら、真昼の商店街で中学時代の同級生と出会った。
Gちゃんという、中2の頃に仲が良かった友達だった。
彼を見掛るのは30数年ぶりだったが、お互い一目見てすぐに判った。
Gちゃんは仕事中らしくネクタイを締めていたが、お茶でも飲もうと
いうので喫茶店に入り、丁度お昼なのでピラフを一緒に食べた。
お互いの近況を交わし、昔の共通 . . . 本文を読む