先日、ジィジの内科・主治医から血中タンパクのPSA検査をしたら、
数値が27ng/ml(正常値:4ng/ml未満)もあり、前立腺にガンの疑いが
あるので、大学病院の泌尿器科で精密検査を受けるよう指示があった。
昨日、ガン検査である針生検(はりせいけん)を受けるのに付き添った。
針生検とは、肛門から器具を差し込んで、直腸から前立腺に向けて針
を8~10箇所くらい刺して組織を採取し、ガン化の程度や良 . . . 本文を読む
今朝の東京は、うっすら降雪の跡が屋根や庭の片隅に名残り、
四月とは思えない真冬の冷え込みであった。
最近図書館から借りて読み終えた三冊の本が手許にある。
各々から、任意に「死」についての記述表現を抜き出してみた。
生物にとって死とは、他者の「死」を体験し感じて思うこと、
ヒトならば、翻って自身の「死」について夢想することでしかない。
死そのものは、常に永遠に、他者に帰属する<或るもの>でしかあ . . . 本文を読む
宇宙静寂の彼方の、
21世紀の闇夜に
桜花またたく。
砂の思弁は相も変わらず、
指の間から抜け落ちては時を刻み、
ヒトも街も私の遠くを四月と流れて‥‥。
読書のページが翻る。
「近代では神を殺しただけだったが、
いまでは青年たちが自ら宇宙や諸々の神と
一体化する全能感の‥‥
‥‥変性意識体験と、人類救済という汎用の理想
をつけ加えれば、そのままオウムへの道です。
刑事さんはどう思 . . . 本文を読む
高村薫の作品は『マークスの山』を読んで以来のファンである。
この作品は、未だ上巻を読んだだけなのだが、高村薫の作品世界の
奥深さに驚きを禁じえなくなったもので、少し記してみたい。
一体彼女とは、ミステリー作家、社会派批評作家なのだろうか、
純文以上に純文、いやそれを超えた形而上小説、
例えば埴谷雄高の『死霊』にも匹敵しそうな、
であっても、観念的な抽象に流れず、とことん現代という時代の
内面と彼 . . . 本文を読む