脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

廃業宣言以後(3)

2010年04月23日 18時44分18秒 | 近況
先日、ジィジの内科・主治医から血中タンパクのPSA検査をしたら、 数値が27ng/ml(正常値:4ng/ml未満)もあり、前立腺にガンの疑いが あるので、大学病院の泌尿器科で精密検査を受けるよう指示があった。 昨日、ガン検査である針生検(はりせいけん)を受けるのに付き添った。 針生検とは、肛門から器具を差し込んで、直腸から前立腺に向けて針 を8~10箇所くらい刺して組織を採取し、ガン化の程度や良 . . . 本文を読む

汝の思索のあるところ、それが汝の居場所なり。

2010年04月17日 10時36分12秒 | コギト
今朝の東京は、うっすら降雪の跡が屋根や庭の片隅に名残り、 四月とは思えない真冬の冷え込みであった。 最近図書館から借りて読み終えた三冊の本が手許にある。 各々から、任意に「死」についての記述表現を抜き出してみた。 生物にとって死とは、他者の「死」を体験し感じて思うこと、 ヒトならば、翻って自身の「死」について夢想することでしかない。 死そのものは、常に永遠に、他者に帰属する<或るもの>でしかあ . . . 本文を読む

読書な夜更けに‥。

2010年04月10日 00時30分20秒 | 随想
宇宙静寂の彼方の、 21世紀の闇夜に 桜花またたく。 砂の思弁は相も変わらず、 指の間から抜け落ちては時を刻み、 ヒトも街も私の遠くを四月と流れて‥‥。  読書のページが翻る。 「近代では神を殺しただけだったが、  いまでは青年たちが自ら宇宙や諸々の神と  一体化する全能感の‥‥  ‥‥変性意識体験と、人類救済という汎用の理想  をつけ加えれば、そのままオウムへの道です。  刑事さんはどう思 . . . 本文を読む

『太陽を曳く馬(上)』(高村薫)を読む。

2010年04月03日 13時56分17秒 | 読書・鑑賞雑感
高村薫の作品は『マークスの山』を読んで以来のファンである。 この作品は、未だ上巻を読んだだけなのだが、高村薫の作品世界の 奥深さに驚きを禁じえなくなったもので、少し記してみたい。 一体彼女とは、ミステリー作家、社会派批評作家なのだろうか、 純文以上に純文、いやそれを超えた形而上小説、 例えば埴谷雄高の『死霊』にも匹敵しそうな、 であっても、観念的な抽象に流れず、とことん現代という時代の 内面と彼 . . . 本文を読む