八月だというのに雨ばかりで梅雨のようです。
深夜、雨音を聴いていたら、師範のことを思い出しました。
あなたが御病気を隠されて、理由も告げずに道場を解散されたとき、
解散式の当日は雨が降っていましたね。
ある方が空を見上げて、「五月雨ですね」と語りかけたとき、
「これは、オレの悔し涙だ」と口にされたのを覚えております。
あれから数年して、師範は突然他界されましたね。
医師でもあるあなたは、ご自身 . . . 本文を読む
自分の人生に、相変わらずの世相の移ろいに倦んでくると、
全てが書割じみて、つまらない反復に見えてくる。
キルケゴールは何故あの『反復』という退屈な文章を書き残したのか?
「反復」あるいは「魔の退屈」こそ、「死に至る病」だからだろう。
彼はそれをキリストとの信仰的な交愛で乗り越えようとしたのだろう。
ニ-チェの「永劫回帰」も似たようなものである。
ツァラトストラは、この「魔」に気づいて、一旦絶望 . . . 本文を読む
秋風の立つような涼しい一日である。
今、霧雨が舞い、遠くから盆踊りの音が聞こえる。
私の心はどこか乱れているようだ。
私には強迫性障害の気があるので、ひとつの事が気に障り引っ掛かると、
頭がそれに占有されてしまい、他の事が手に就かない状態に陥る。
前回の投稿に記した某不動産屋の若造営業マンのことが、どうしてか、
気持ちに翳りとしてくっ付いてしまい、気持ちを乱れさせている。
無礼な人ではないが . . . 本文を読む
今日も昨日に続いて、朝から真夏の陽射しが厳しい。
お盆の町の静けさに、セミしぐれが降っている。
どうして毎年8月15日は晴天で雨が降らないのだろうか?
昭和一桁世代の文芸評論家・桶谷秀昭氏は、終戦記念日に雨が降ったのは、
おそらく平成15年の夏だけではなかろうか、とある自著に記している。
昭和20年8月15日を回顧する人々は、決まって「暑い日だった」と語る。
その日、私の父は田舎の野原に数人で . . . 本文を読む
台所(8畳位)のエアコンが効かなくなった。
二年前に末弟が何処からか「バッタもの」を取り寄せて、業者が来て、
20年来使用してきた古いエアコンと取り替えたのである。
当初はよく動いていて、ガラス戸で仕切っている隣室(四畳半)までも
キンキンに冷えていた。だが翌年には壊れて、修理に1万6千円掛かっ
たが、その後も調子が宜しくない。今夏は、気温が35度にもなると、
30度にしか冷えない。「安物買いの . . . 本文を読む
この四月から75歳以上を対象に「後期高齢者医療制度」が始まっている。
私の両親はともにこの制度の被保険者であるが、今月に制度の改定があり、
同一世帯に被保険者が2人以上いる場合、年収の合計が520万円未満で
あれば、病院等の窓口負担は一割負担となるそうである。
また、課税所得で145万円未満の個人の場合も、一割負担である。
私の父は、年収では520万以上あるが、課税所得ベースなら該当しそう
であ . . . 本文を読む
昨晩、深夜にセミが鳴いていました。
この時期、暑さがピークになります。
セミも暑さに昼夜の別がないのでしょうか。
先週の日曜日、町の夏祭りに出た父親が、昼に帰宅後、昏倒しました。
幸い意識をすぐに戻しましたが、中等度の熱中症(熱疲労)のようです。
体温の上昇も吐き気もないようなので、体を冷やして寝かせました。
父は、炎天下の町中を山車の先頭に立って二時間程歩いていたようです。
午後の三時半に再 . . . 本文を読む
数日前に、赤塚不二夫さんが永眠された。
私は大の赤塚ファンなので、当ブログに早速追悼記事を綴ろうと思いつつ、
どうしても個人的な「こころ」事情から果たせないでいた。
赤塚マンガは、私の人生や人生観に大きな影響を与えた存在である。
少年時代、辛かったり苦しかったりしたとき、何とはなしに、
『天才バカボン』を読み直していると、笑いの波にさらわれて、
「アレ、さっきまで何が辛かったんだっけ?」と思った . . . 本文を読む
雨がじゃぶ、じゃぶ。
ジャブ、ストレート、左フック、
さらに連打に、右フック‥
で、私が勝ったの?
いや、私はそれらを食らって負けたのだ。
だから、横たわる私の体に、
雨がじゃぶ、じゃぶ、降り注いでいる。
私を大地に沈め、ずぶ濡れにする、
そんな雨も、気持ち良い。
いや、気持ちが良いのは、
全身で大地を感じているせいだろうか。
雨よ、降れ。
激しく降れ。
夏の暑気と、夏の物憂さを流し . . . 本文を読む
地の底で
骨、眠る
地上の喧騒の遠くを
骨は、ひっそりと眠る
そんな安らぎに
あなたを葬ることが
私の務めでもあるのか?
あなたが、
逞しくも生きて見せてくれた
その身を焼き尽くし
私は、あなたと別れる
私は、あなたの息子として
その運命を引き受けねばならない
運命とは、あなたが一生を尽くして
運んだ命のことである . . . 本文を読む