俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

グリーンランド

2010-08-03 14:30:37 | Weblog
 グリーンランドという地名は現実と懸け離れている。一面、雪と氷に覆われたホワイトランドだ。 
 ではなぜグリーンランドなのか。かつては本当に緑の大地だったようで、ノルウェーは10世紀から15世紀にかけて移民を試みた。しかし全滅した。
 かつては今とは比べものにならないほど温暖な気候だったのだろう。グリーンランドは明らかに寒冷化した。
 昭和30年代の日本は寒かった。関西地区でも冬になれば大半の池が凍り付いた。子供は池の氷の上で遊んでいた。この頃に少年期を過ごした人(現在の50~60歳代)は日本の温暖化を体感している。だから地球温暖化説を信じ易い。しかし実は昭和30年代がその前後と比べて寒かっただけだ。長期的に見れば温暖化していない。
 しばしば混同されるがヒートアイランド現象と気候変動は厳密に区別されねばならない。ヒートアイランド現象は100%人為的なものだ。エアコンが一日中熱を放出し、コンクリートとアスファルトが熱を蓄積するために都市部では一日中異常な暑さが続く。
 今年の大阪は記録的に暑い。しかし大阪のほうが沖縄や鹿児島や和歌山よりも暑いのはヒートアイランド現象であり、地球温暖化とは全く別の問題だ。

議員定数削減

2010-08-03 14:15:03 | Weblog
 菅首相は衆院の定数を80、参院の定数を40削減する方針のようだが、定数を減らす必要は全く無い。議員だけを減らせば良い。
 3月23日にかなり自信を持って「ヴァーチャル議員」という記事を書いたが反応は今イチだった。内容が突飛過ぎたのかも知れない。
 私は比例区を重視している。比例区が無くなれば少数意見は無視される。
 イギリスでさえ二大政党制は崩壊に向かいつつある。白か黒かの二大政党制は今やアメリカだけだ。私はグレーを大切にしたい。
 小選挙区制度では二大政党以外が議席を得る可能性は極めて低い。比例区のみが少数意見の受け皿となる。それだけに比例区は大切だ。一方、知名度だけが高い客寄せパンダのような人物が議員になることには大反対だ。谷亮子氏のような3足のわらじなど絶対に認められない。政治家は国民のために必死で取り組むべき仕事だ。今後は谷氏を「ヤワラちゃん」ではなく「ワラジちゃん」と呼ぶことを提案する。
 個人票ではなく政党票に応じて議席が割り当てられる比例区に議員は必要無い。議席数だけを割り当てるべきだ。そうするだけで1人当たり4,000万円という多大な人件費が不必要になる。
 こんなヴァーチャル議員制度はどこの国にも無いし私以外には誰一人としてこんなことを言ってはいない。超ウルトラ少数意見だが理には適っている筈だ。ガリレオ・ガリレイになったような気分だ。

オスの役割

2010-08-03 13:58:38 | Weblog
 動物の本来の姿はメスだ。もともとはメスが単独で無性生殖によって自らのクローンを作って増殖していた。しかし無性生殖には弱点がある。進化しづらいということだ。
 無性生殖によるDNAのコピーが完全なら次世代・次々世代は前世代と全く同じ個体しか生まれない。
 一方、コピーが不完全なら子孫は出来損ないだらけになってしまって生存率は極めて低くなる。放射能やサリドマイド禍によって遺伝子を狂わされた子孫は大半が不適応者になる。従って、基本的には遺伝子のコピーはできるだけ正確である必要がある。
 正確なコピーと適度な変異とを両立させるのがオスの役割だ。つまり環境適応者同士のDNAを交配させることによって不適応でない変異を作り出すことが役割だ。良い遺伝子を融合させるためにオスは存在する。
 これがオスの役割ならオスとメスに分化する必要は無い。一部の魚のように、繁殖期にだけメスが性転換したオスが現れれば充分だ。
 人間で言えば、例えば25歳の時点で未受精のメスの一部が性転換してオスになり、せっせと授精に励めば人類は存続し適度に進化も遂げるだろう。
 性転換はいささかSF的で非現実的だが、繁殖と進化のためにはオス・メスの比率は1対1ではなく10対1でも充分ではないだろうか。
 メスの持つ遺伝子を運んで融合させることがオスの役割だと考えれば、オスとして生まれたことが虚しく感じられる。