俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

非常時

2011-04-01 15:29:19 | Weblog
 責任者は非常時のために存在する。小さな非常時であれ大きな非常時であれそれに対応するのが責任者の仕事だ。通常時は「良きに計らえ」でも構わないが非常時にはリーダーシップを発揮せねばならない。非常時に対応できない責任者は無能と言えるし、そんな責任者を選んだ組織は馬鹿の集まりだろう。
 その意味で東京電力の清水社長は史上最低クラスの経営者と言えるだろう。16日から1週間ほどはホテルに籠っていたらしいし、29日からは入院してしまった。肝腎な時に役に立たない経営者は馬鹿殿様のようなものだ。
 清水社長が辞任することは間違い無かろうが、こんな敵前逃亡にも等しい責任放棄を認めれば事故の現場で命懸けで働いている方々に申し訳ない。原発事故がここまで拡大したのは無能な社長に負うところが大きい。懲戒解雇でも飽き足らない。刑事責任が問われても然るべきだろう。
 精神的に脆いだけで本当は優秀な人なのかも知れない。しかしこんな人を社長に据えた東京電力という会社は余程人材難なのだろう。人材難の企業に原発のような危険な代物を任せる訳には行かない。
 東電は公益独占事業だから潰す訳には行かず、日航やGMのように国有化されることになるだろう。しかし国有化された後に大きくメスを入れなければこの迷惑な企業体質は改まるまい。

サマータイム

2011-04-01 15:15:06 | Weblog
 節電のためにサマータイム制度を導入すべきだという意見があるが私は反対だ。時差ボケと同じ健康障害を招く可能性が高いからだ。
 人間の体は相対時刻ではなく絶対時刻に対応する。時計を1時間早めても体は本当の時間を知っている。
 フィリピンやタイを旅行する日本人の多くは早起きになる。ゆっくり寝るつもりでいても目が覚めてしまう。それは日本での時刻に体が対応しているからだ。日本で起床する時刻になれば現地での時刻に関係なく目が覚めてしまう。現地での時刻に馴染むには1週間ぐらいは必要だろう。
 サマータイムによって時刻を変えてしまえば生体のリズムが狂う。時刻に几帳面な日本人にはその弊害が出易い。
 時刻そのものを変えずに勤務時刻だけを繰り上げれば済むことだ。それまで9時が始業時刻だったなら8時に変更すれば良い。これなら時間感覚は狂わない。早起きをしているという意識さえあれば生活のリズムは保たれる。
 時刻のような生活の基盤をいじらずに社会の仕組みだけを変えれば充分だ。勤務時間の繰上げなら習慣の変更だけで済むがサマータイムによって強引に時刻を変えてしまえば時間感覚がダブルスタンダードになってしまう。サマータイムを導入すれば睡眠障害に悩む人が増えることは間違いなかろう。それは靴に足を合わせるような愚かな制度だからだ。

福島県民

2011-04-01 14:59:11 | Weblog
 福島県民の皆さんはなぜ怒りを表明しないのだろうか。少なくとも大阪人ならあらゆるメディアを使って怒りをブチまけていることだろう。これは我慢強く温厚な県民性の現れなのだろうか。それともマスコミによる情報操作なのだろうか。
 福島県民にどんな咎があるのだろうか。関東地域に送電する東京電力に土地を売っただけだ。多少の漁業補償などはあっただろうが、受けたメリットと今回のデメリットのギャップは余りにも大き過ぎる。
 問題解決に繋がらない犯人探しなどはしたくないが、一番責任が問われるべきなのは東京電力、二番は菅無能内閣、三番は官僚と自民党長期政権だろう。殆ど罪の無い福島県民が一番重い罰を受けることは理不尽だ。
 民主党は原発の責任を自民党に押し付けることはできない。原発推進の政策を採っていたからだ。悪評高い某元首相などは原発拡大によってCO2を25%削減するとまで公言していた。
 「頑張ろう日本」ではない。「ご免なさい福島県民の皆様」であり「頑張ってください福島県」だ。そんな状況で福島県に対する差別を助長する発言をした菅首相は何様のつもりなのだろうか。関東の住民を安心させるためなら田舎の人間は犠牲になっても構わないとでも考えているのだろうか。人間性を疑う。怒りを表明しない(できない?)福島県民の皆さんに代わって罵倒したい。
 極力、福島県産品を買いましょう。