俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

海洋資源

2011-12-13 15:27:40 | Weblog
 中国の漁師が韓国の排他的経済水域で漁をした挙句、韓国の海洋警察官を殺害した。昨年の尖閣諸島沖での衝突事件と同様、中国漁船は最早海賊となりつつある。
 中国漁船が不法漁を繰り返すのは自国領の魚を乱獲したために資源が枯渇したからだろう。資源保護を図らずに早い者勝ちで取り合いをすれば資源が枯渇するのは当然の報いだ。
 同情すべき面もある。中国の排他的経済水域の面積は日本の1/5しか無い。人口が日本の10倍だから国民一人当たりの排他的経済水域は1/50しか無い。
 しかしそんな理由で領海侵犯が許される訳ではない。領海や排他的経済水域は国際ルールでありそのルールは守られるべきだ。領土と同様に守らなければ国際紛争を招く。
 中国船による排他的経済水域侵犯は黄海だけではなく東シナ海や南シナ海でも日常化している。これらは漁船ではなく海賊船だ。海賊を放任している国は中国とソマリアぐらいだろう。
 中国に国際法を守らせることは喫緊の課題だろう。大国の横暴を黙認すべきではない。

禁止

2011-12-13 15:13:03 | Weblog
 NHKは商品名や企業名を出したがらない。宣伝になるからだ。
 それにしても山口百恵さんの「プレイバック・パートⅡ」の「真っ赤なポルシェ」を「真っ赤な車」と変えさせたり南こうせつ氏の「神田川」の「24色のクレパス」を「24色のクレヨン」に変えさせたりするのはやり過ぎだと思う。
 NHKによる検閲を潜り抜けた歌がある。パフィーの「これが私の生きる道」だ。このタイトルには企業名が隠されている。漢字だけを拾えば「私生道」となり「資生堂」の宣伝を狙ったものだ。NHKもこの暗号には気付かなかったようだ。
 法律で禁止すればそれが無くなるとは限らない。より巧妙な手口を使って裏社会の収入源になる。八百長、賭博、売春、麻薬・覚醒剤などは表社会からは消えているが裏社会では蔓延している。中でも売春はソープランドとして半ば公然と営業されている。
 好ましくないことを禁止すればその有害性を却って拡大しかねない。賭博などは禁止するよりもカジノとして合法化したほうが社会にとって有益だとさえ思える。
 暴力団排除条例にも同様の危惧を抱く。社会的にある程度認知されている暴力団が完全に地下組織になったら今よりも危険な犯罪集団になるのではないだろうか。実際にそんな組織が増えているそうだ。
 臭い物に蓋をするよりもその臭さを曝したほうが問題解決に繋がるように思える。

生存戦略

2011-12-13 14:57:44 | Weblog
 動物界は決して弱肉強食の原理だけで成り立っている訳ではない。様々な戦略がある。だから面白い。
 カゲロウの幼虫は棲み分けをする。川の中央部に棲む種もあれば川岸近くの流れの穏やかな場所を選ぶ種もいる。彼らは競争をしない、棲み分ける。
 体の大きなオスがメスを独占するゾウアザラシの社会では小さなオスは子孫を残せない筈だがそうではない。小さなオスはメスの振りをしてハレムの中に紛れ込んでチャッカリと繁殖する。
 擬態という戦略もある。毒針を持つ蜂は鳥に食べられにくいことから、蜂に似た形態の虫もいれば蜂に似た羽音を出す虫もいる。
 植物界に目を転じれば、奈良公園のイラクサは棘が多い。これは鹿に食べられないために独自の進化をしたからだ。野生植物の多くが毒を持つのは草食動物から身を守るためだ。
 生物界には様々な生存戦略がある。それぞれが適者生存の法則の元で生き残り策を模索している。様々な生存戦略があるということを我々は動植物から学ぶべきだろう。同じことを目標にすれば競争が生じるが異なったことを目指せば棲み分けができる。金儲けだけに価値を置けば勝ち組と負け組に分かれるが様々な価値を評価すればそれぞれが成功者になれる。