俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

醜い性器(3)

2011-12-23 15:16:00 | Weblog
 なぜだか分らないが、3年以上前に書いた「醜い性器」の記事のアクセス数が今でも少なくない。私としてはそれなりに自信を持って書いた記事だが本人の思惑以上に評価されているようだ。
 この記事を思い付いたのはこんなジョークを知ったことがきっかけだった。
 A氏が出勤すると周囲の人から「どうしたのか」と聞かれ続けた。とにかく重病としか思えない外見だったからだ。顔面蒼白、手足は震え、呼吸も荒々しい。本人は至って快適だったが、とにかく見た目は重病人そのものだった。上司はすぐに帰宅して病院に行くよう命じた。
 A氏は病院で自分の症状について説明した。「快適なのですがなぜか見た目は恐ろしく悪いようです。」
 医師は途方に暮れた。こんな病気に出会ったのは初めてだったからだ。そこで分厚い病理事典を広げて調べ始めた。「見た目が悪くて不快な」病気は無数にあった。「見た目は良いが不快な」病気も沢山あった。「見た目は良くて気持ちも良い」は「健康」と書かれていた。そして遂に「見た目は悪いが気持ちは良い」を見つけた。医師は大喜びして叫んだ。「君の病気はヴァギナだ!」と。

ユダヤ人(2)

2011-12-23 15:00:15 | Weblog
 ユダヤ人は僅か1,300万人しかいない。世界人口の0.2%に過ぎない。日本人の1/10、中国人の1/100だ。ところがこの少数民族が自然科学分野でのノーベル賞の約20%を獲得している。この異常な多さは何を意味するのだろうか。
 先にユダヤ人を定義する必要がある。ヒットラーはユダヤ人の子孫までユダヤ人に含めたが、これはユダヤ人を根絶やしにするための拡大解釈だ。ユダヤ人とはユダヤ教を信じユダヤ教の戒律に従って生きる人だ。日本人であろうともユダヤ教徒になればユダヤ人になれる。これはイスラム教を信じればムスリムになれるのと同じことだ。
 ではなぜユダヤ人は優秀なのだろうか。遺伝的なものではない。人種としてはバラバラだ。ブラックエスニックジョークでは阿呆扱いをされ勝ちなポーランド人にもユダヤ人はいる。
 ではユダヤ教の教えが彼らを賢くしているのだろうか。ユダヤ教の教義は誰でも知ることができる。旧約聖書こそユダヤ教の聖典だ。勿論、ユダヤ人は「旧約」などとは呼ばない。キリスト教徒が勝手にそう呼んでいるだけだ。
 ユダヤ人を聡明たらしめているのは異教徒の中にいるということだろう。多数者であるキリスト教徒やイスラム教徒の中で自己を見失わないためには問題意識を持ち続けねばならない。この緊張感が彼らを賢くする。一方、日本のような曖昧な甘えた社会にいると徐々に馬鹿になる。同質化は凡庸へと繋がりガラパゴス化を招く。日本人は海外へ出ればユダヤ人と同様に異端者となるので潜在能力を発揮できるのではないだろうか。異端者という自覚を持たなければ異端者の独自性は発揮されない。

環境問題

2011-12-23 14:45:43 | Weblog
 環境問題には胡散臭さが付き纏う。それはこれまでに散々騙されたからだろう。利権を持つ人がマスコミを使って煽り立てることが余りにも多かった。ダイオキシン、環境ホルモン、レジ袋、CO2による地球温暖化等々、これらはニセ環境問題だった。再生紙偽装事件があったことからも分かるようにリサイクルでさえ裏では妙なことが行われている。
 こんなことが続いていたために環境問題に本気で取り組むことは馬鹿馬鹿しいこととさえ感じられる。しかし放射能汚染は本当の問題だ。これまでのニセ環境問題とは明確に区別して、かつての公害問題と同様に真剣に対処する必要がある。
 マスコミは余り触れないが魚の産地偽装は深刻な問題だろう。たとえ福島県沖で獲った魚であろうとも東京で水揚げをすれば東京産になる。なぜこんな危険な状態が放置されているのだろうか。政府は東北の漁民を守るためなら全国民を危険に晒しても構わないとでも考えているのだろうか。「直ちに健康に悪影響を与えない」という曖昧な言葉を繰り返すから国民は不信感を持つ。唯一とも言える明確な安全宣言をした米も実は汚染されていた。
 今も福島第一原発からは大量の汚染水が流されている。雨が降る度に汚染地は少し除染され、その水は海に流れ込む。汚染海域は確実に拡大し続けている。