俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

MR

2012-07-10 14:27:18 | Weblog
MRと言ってもKARAの歌のタイトルではないし、ミスタージャイアンツの長嶋茂雄氏のことでもない。医療の世界でのmedical representative(医薬品情報担当者)のことだ。昔はプロパーと呼ばれていた。プロパーとはproperを意味するのではなくpropagandaの略だ。いつから呼称が変わったのかは業界人ではない私は知らない。
 MRの女性は明確に2分類できる。薬学部出身の専門家と文科系出身の素人の美女だ。なぜ素人の美女がMRになるのか。病院の管理職の大半が中高年の男性だからだ。日本社会の管理・監督者の多くは男性で、地位が高くなるほど男性シェアが高くなる。元々男性従業員が多い医師では更に極端になる。そういう男性は美女に弱い。
 女性MRはセクハラを防止するために、2人以上で行動することが原則だ。しかし付き合いが長くなれば個人で訪問することもあるだろう。
 医師と薬品メーカーの結び付きが強過ぎるから医師は薬を使いたがる。形式上、医薬は分離されたことになってはいるが、今も腐れ縁は続いており過剰投与の一因となっている。

マニフェスト

2012-07-10 14:13:33 | Weblog
 民主党を離党した小沢一郎氏は、マニフェストを守ろうとしない民主党を非難して、正義はマニフェスト順守を主張する自分達にあると言う。一見、理に適った理屈のようにも思える。しかし民主党はマニフェストを守らないのではなく守れないのだ。守れないマニフェストが存在するなら作った側にこそ責任がある。では誰が作ったのか、小沢氏その人に他ならない。無駄を削って16.8兆円浮かせるという荒唐無稽なマニフェストで、政権交代を果たした与党の幹事長として絶大な権力を握りながら何1つ実現できなかったのは誰だろうか。「増税の前にやるべきことがある」という主張も論理的には正しい。しかし小沢氏にはこの主張をする資格は無い。。やるべきことをやらなかったしやろうともしなかった張本人だからだ。マニフェストを空手形にした戦犯は小沢氏だ。
 反消費増税と脱原発をスローガンにして新党を立ち上げたが、またしても守れない&守るつもりも無いスローガンだろう。もうこんな茶番劇は沢山だ。幾ら政治音痴の日本人でもそう何度も騙され続けないだろう。もし2009年の民主党のマニフェストを守ることが正義であると本気で考えるのなら、反消費増税と脱原発ではなく2009年の民主党のマニフェストをそのままスローガンにすべきだろう。

不治の病

2012-07-10 13:54:33 | Weblog
 医療は「不治の病」の存在を認めようとしない。それは医療の敗北を意味するからだ。たとえ現時点では治療不可能であろうとも新しい薬や手術を開発して必ず克服できると考える。理想を持つことは医学会の勝手だが現実を直視する必要がある。
 「早期発見・早期治療で癌を治療できる」と言うが嘘だろう。治療されたとされる癌は癌ではなく良性腫瘍だったからに過ぎない。検査では明らかに悪性の腫瘍や良性の腫瘍よりもどちらか分らない腫瘍が見つかることが多い。このグレーゾーンの腫瘍が治療の対象となる。ところが治療できたものは実は良性だった腫瘍だけで、悪性だった腫瘍は既に転移していて手が付けられない。医師は「発見が遅かった」と言い訳をするが、癌の転移は医学会の常識よりもかなり早いようで、もしかしたら転移ではなくほぼ同時に発生しているのではないかとさえ思える。
 整理しよう。もし癌なら発見された時点で既に転移しているから治療は不可能だ。もし良性腫瘍なら癌にならないから治療する必要は無い。放っておくことがベストだ。結局のところ、癌なら治らず、癌でないなら放っておいても治るということなので癌検診は無意味ということになる。
 痛みや苦しみを伴う癌が発症した場合、どうするべきだろうか。放射線照射による対症療法が一番マシだろう。但しこの療法に延命効果は無い。苦しみを緩和するだけだ。6月29日付けの「医学の限界」で書いたように、現在の医療レベルでの治療は悪化を招くだけなので、免疫力を高めることと発癌性物質を遠ざけることで少しでも延命できることに期待するしか無かろう。