【今回は6作品をイッキ読み!】
今回は評論第七弾として最近読んだ6作品を勝手に評価する。
今回は歌野晶午作品6作品を読書感想文として紹介しよう。
「女王様と私/歌野晶午(2005年8月 角川書店)65」
ある意味、推理小説。
ある意味、そうではない作品とも。
なかなかない切り口と歌野氏らしくないテーマは面白かった。
そして、得意のラストはスタートと絡んでいるはいるものの・・・
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「そして名探偵は生まれた(2005年10月 祥伝社)80」
短編集。
なお、「安達ヶ原の鬼密室・生存者、一名・館という名の楽園で」も、この作品に含まれている。
なお、タイトル名のある作品は、得意の密室ものだが本質はまた別のところにあるのがさすがの演出。
こちらも、角度を変えたトリックが面白い作品だった。
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「ハッピーエンドにさよならを(2007年8月 角川書店)74」
こちらも短編集。
今回は、「あれっ?」という作品もなくてひと安心。
波あり谷ありの短編集がつづられていて、ラストの短編「尊厳、死」という作品こそ「THE歌野氏」だった。
だけど、ここまで短編集が続くと過渡期なのかと思うほど、波を感じた作品であった。
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「絶望ノート(2009年5月 幻冬舎)0」
歌野作品に出会ってから、はじめて本編までの導入に我慢できず前半で挫折。
読むのを最初の殺人が始まる前にやめてしまった。
面白そうと感じたのは帯や裏表紙まで。
この作品を改めてイチから読むことって、今のオレでは難しい。
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「春から夏、やがて冬(2011年10月 文藝春秋)93」
この作品を今回のMVPにしようかと悩んだくらい、すごい作品だった。
中盤までは、背景を丁寧に綴る長編の歌野氏作品にみられる展開に耐える必要がある。
そこを乗る超えると以降に一気に話が進む。
しかし切なく、衝撃的な終盤へ流れる。
探偵役が中盤以降にちらっと登場するのだけど、彼がいなければおそらくの真相がわからなかったという展開も歌野氏らしい表現。
参考までに。
この作品は、自分の好きな小説の定義にもピタリとあてはまる。
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【今回のMVPは?】
「ずっとあなたが好きでした(2014年10月 文藝春秋)95」
いやぁ、今回のMVPはこの作品。
ちなみに短編集だが、短編集なのに・・・
いやいや、感想さえ言えない辛いところが、この作品のすごさ。
さすが歌野ワールド!!
読者がどこで何に気づくかがキモだろうね。
これはみなさん、ぜひ読んでほしい。
前述の「春から夏、やがて冬」もぜひ読んでほしい作品だけど・・・
今まで最高の作品「葉桜の・・・」に並ぶとも劣らない本ですわ。
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