ナオスミンの雑記

2009年9月14日より、四年半使用し続けた、グリチルリチン酸配合のATPリピットゲルを中止。リバウンド体験中。

放射線を理解する

2011年06月18日 12時12分18秒 | Weblog
広島長崎の原爆は、空中爆発でした。
なので、広島の原爆と福島原発の爆発は、同じではありません。

広島の原爆で生き残った人で、長生きしている人がいますが、以下のような理由だと思います。

放射性降下物が発生するかどうかは、爆発高度による。
高度が十分に高ければ、核分裂生成物や未分裂核などの残留放射性物質は、上空に運ばれ希薄化された後、地上に満遍なく降り積もるため、近隣への被害はそれほど大きくない。

空中核爆発では放射性降下物は少ないものの、気象条件によっては上空に漂う放射性物質が「黒い雨」となって降下する。
広島では、己斐・高須地区をはじめ、広い範囲で黒い雨の降下が確認されている。

この他、直接の初期放射線(中性子線、γ 線) と、初期中性子線によって誘導放射化した地上の物質、そして「黒い雨」による外部・内部被曝により、白血病、各種癌が晩発障害として現れる。

しかしながら、爆心地で誘導放射化した物質は、1 週間で1000 分の1、1 年で自然レベルまで回復し、また放射性降下物による被爆線量も地表核爆発に比べれば僅かであり、残留期間も短いため、放射能汚染による被害の程度は地表核爆発よりも軽い。


福島原発事故の場合

地表核爆発の場合、放射性降下物を直接浴び、もしくは呼吸や水分・食料を通して体内に取り込み、被曝することになる。
この被曝線量によって、影響が異なる∗。

およそ、2Sv 以上浴びた場合5 %の人が、4Sv以上浴びた場合50 %の人が、急性放射線障害により数ヶ月以内に死亡する。
500mSv 以上で何らかの健康影響がある。
また、爆心地付近は、プルトニウムやウランなどの未分裂核と、セシウムやストロンチウムなどの長寿命の核分裂生成物が高濃度で残留するため、長期にわたって被害をもたらすことになる。
これらは、空中核爆発にはない特徴である。


放射性物質について

完全な炉心溶融(メルトダウン)で漏出する物質には、窒素16、トリチウム、クリプトンなど、比較的毒性の低い放射性ガスもある。こうしたガスは軽く、急速に拡散する傾向があり、人体への危険はほとんどないとフロリダ州立大学の原子物理学者、カービィ・ケンパー博士は語った。

 放射性同位体窒素16は急速に放射性崩壊し、安定した酸素になる。クリプトンも非常に軽く、大気に漏出後、急速に拡散する。
 トリチウムは低エネルギーで半減期(放射性原子核の半分が崩壊するのにかかる時間)が12年だ。崩壊すると、安定したヘリウムになる。

 より危険なのは、吸入、口からの摂取、皮膚からの吸収で体内に入り込む。原子炉の炉心が完全に溶解すれば、ウランその他重金属など、極めて危険な放射性物質の多くが格納容器の底に落ちて大気に漏出しない。
そのため、原子力災害チームが除去しなくてはならなくなる。

 さらに心配なのは、砂の粒子の4分の1ほどの粒子となって漏出する放射性元素。たとえば、ヨウ素131、ストロンチウム90、セシウム137だ。特に危険性が高いものが多い。ヨウ素など人体が自然に使う物質と似ており、簡単に人体組織に取り込まれる。

放射性セシウムは放射性ヨウ素や放射性ストロンチウムなどの他の多くの核分裂生成物ほど効率的には体に蓄積しない。
他のアルカリ金属と同様に、放射性セシウムは尿と汗によって比較的早く体から洗い流される。
しかしながら、放射性セシウムはカリウムとともに取り込まれ、果物や野菜などの植物の細胞に蓄積する傾向がある。
また、汚染された森で放射性のセシウム137をキノコが子実体に蓄積することも示されている

セシウムは水溶性ですから、肺に取り込まれようが、経口摂取しようが血中に取り込まれ、一部は尿に、一部は腸に分泌されます。
腸肝循環をするので、生体内半減期は100日前後と言われています。

プルトニウムを嚥下し消化管に入った場合、そのおよそ0.05%程度が吸収され、残りは排泄される[16]。
吸収された微量のプルトニウムは骨と肝臓にほぼ半々の割合で蓄積され、体外へは排出されにくい。生物学的半減期はウランやラジウムと比べても非常に長く、骨と肝臓でそれぞれ20年と50年である。
放射線による有害さは核種や同位体によらずラジウム等の全てのアルファ線を出す放射線物質と同じである。
ストロンチウムは体内に入ると電子配置・半径が似ているため、骨の中のカルシウムと置き換わって体内に蓄積し長期間に亘って放射線を出し続ける。
このため大変危険であるが、揮発性化合物を作りにくく[2]原発事故で放出される量はセシウム137と比較すると少ない。


放射線治療について

放射線治療は総線量46~50Gy(グレイ=シーベルト)もあびますが、局所治療なので、高線量でも命に問題はありません。

一回2シーベルト浴びても局所だから大丈夫なのであって、全身に2シーベルトをあびたら命にかかわります。
それを、放射線治療で高い線量を浴びても大丈夫だったから、福島の原発事故による放射線など、全く問題がない、などというのは、間違っていると思います。

乳癌の放射線治療の場合、1回2Gy(グレイ=放射線単位=シーベルト)を、土曜、日曜、祝日を除く平日に連続して23回~25回(1週間に5回・約5週間)照射します。総線量46~50Gyになります

放射線治療は、手術と同じく、がんとその周辺のみを治療する局所治療です。
がん細胞に外から高エネルギーのX線をあてて、増殖を抑えたり、死滅させたりします。局所治療なので、全身への影響は少ないのですが、一度照射した部位には再度(一定量以上)照射することはできません。