電脳くおりあ

Anyone can say anything about anything...by Tim Berners-Lee

横峯さくら頑張れ!

2004-10-13 22:10:42 | スポーツ・ゲーム
 一足先にプロデビューした東北高校出身の宮里藍はもう有名になってしまったが、彼女と同じ年でアマチア時代からのライバルで明徳義塾高校出身の横峯さくらも力のあるゴルファーだ。彼女のプレーを見て、こんなスイングしていていいのと思ったが、それが彼女の持ち味だという。そういう意味では、福嶋晃子のような面白い選手だ。その横峯さくらがシード権をほぼ取れそうなところにいる。これを本当に確実にするには、明日から始まる2004年度 LPGA ステップ・アップ・ツアー(14日・15日)に優勝し、翌々週からのレギュラーツアー4試合の出場権を獲得することであり、彼女の挑戦が楽しみである。

 横峰は、2004年9月1日に76期生として日本女子プロゴルフ協会に入会したが、プロテストが2位合格だったので残念ながら今年の試合出場資格が2試合だけだった。ただし、日本プロは、前年10位以内だったので、今年も出場資格があった。というわけで、彼女の出場資格のある試合は、たったの3試合。それで、来期のシードを取りたいというのだからすごい。過去に、1位合格で10試合の出場資格を得て、シードを取った選手はいたが、2位以下の選手にはいない。今飛ぶ鳥の勢いの不動裕理でさえ、プロになってからシード権を取るまでに2年かかっている。

 まだ、プロになってから3試合しかやっていなので、実際の順位はないが、彼女の平均ストローク 71.7778 は立派な成績だ。現在の平均ストロークの上位者は以下のようになっている。横峯は堂々、3位の成績だ。

●平均ストローク
1 不動 裕理 70.4912
2 宮里  藍 71.1639
3 福嶋 晃子 71.7105
4 肥後かおり 72.0690

 賞金総額も、フジサンケイレディスクラシック4位で2,700,000円、マンシングウェアレディース東海クラシック10位タイで1,274,000円、日本女子オープンゴルフ選手権競技2位タイで6,562,500円、合計10,536,500の38位である。すべての試合が終わり、50位以内に入っていれば来年度のシード権が取れるわけだ。樋口久子さんは、今年のトーナメントの成績から考えるとほぼ確実だというが、100%確実だというわけではない。

 師匠件キャディーの父良郎さん(44)、居酒屋で働く唯一の稼ぎ手の母絹子さん(47)、長姉でプロの留衣さん(21)、次姉彩花さん(20)の5人ぐらし。鹿児島県鹿屋市に、山林を切り開いて造った広いゴルフ練習場があるという。全長230ヤードの練習場は、まるでミニコースと言えるくらい整えられているらしいが、良郎さんが友人に土地を借りて1000万円もの費用をつぎ込み、造ったものだそうだ。2年前、良郎さんは娘の遠征費を工面するために自宅を売却してしまったという。家族5人が1DK家賃3万円のアパート暮らしで、普段はキャンピングカーで試合場を飛び歩いているという。何ともすざましい家族だ。彼女には、できるだけ早く優勝して欲しいと思う。

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ダイエーの再生機構活用先送り

2004-10-12 22:24:41 | 政治・経済・社会
 ダイエーは一体どうなってしまったのだろう。いつの間にか、政治問題にまでなってしまった。11日の臨時閣議で小泉純一郎首相がダイエー再建問題について「関係閣僚で話し合ってもらいたい」と指示したと言う。それにしても、既に2回も借金を棒引きして、その上に態度が煮え切らない。NIKKEI-NETに、金融相「ダイエー再建、民間の検討を慎重に見守る」という次のような記事があった。

 伊藤達也金融担当相は12日午前の閣議後の記者会見で、ダイエーの再建問題に関し「債務者と債権者である金融機関が責任ある立場で判断するべき問題で、政府としては民間関係者の検討を引き続き慎重に見守りたい」と語った。さらに「一般論」と断った上で、「企業再生の手段には様々な選択肢がある」との認識を示した。
 再生機構の活用に関しては、「法律上、時間的制約がある」とした上で、「機構の支援は、厳格な資産査定やその結果を踏まえた再生計画の判断などが前提で、こうした点は関係閣僚の共通認識」と述べた。

 ここでも、問題を丸投げしてしまっているような気がする。再生機構は12日が起源だといっていたのだが、小泉首相の発言などもあり、政府自体が先送りを許しているようなものだと思う。だれもが、責任を放棄しているように見える。ただ産業再生機構の斉藤惇社長だけが、必死のように見える。あとは、UFJ、三井住友、みずほコーポレートの主力3銀行がどう決断するかに任せてしまっているのだ。

 経団連の奥田会長が「借りた金は、返すのが基本」というのは当たり前のことだと思う。不良債権処理の問題が起きてから、そうしたモラルが低下してしまったように思う。もちろん、資本主義社会であり、競争に敗れ没落していく企業はある。そうした企業が消え、新しい企業として起業家も従業員も再生していくのが理想だ。そのためなら、国税が使われるのも納得する。そうではなく、「借りた金は返さない、その上生き残りたい」というのはどういう発想なのだろうか。

 私たちは、既に大企業が倒産して消えていった例を知っている。日興證券の社員たちの引き際は、それなりに見事だったと思う。ダメなのは、そのときの経営者たちだったと思う。どこかの段階で決断をすべきだと思う。一日決断を遅らせることで、不良債権はさらに膨らむということもあり得る。ダイエーも西友のようになりたいのだろうか。西友とダイエーがウォルマートに支援してもらうというのは、しかしこれは何だろう。もちろん、外資に拾って貰っても、特別日本が危機になることはないと思うが、何となく釈然としないことは確かだ。

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中津川市と山口村の越県合併

2004-10-11 10:23:10 | 政治・経済・社会
 父が病気のせいで、このところ実家の中津川市の情報がいろいろ入ってくる。また、自分でもインターネットでチェックしたりしている。その中に、長野県の田中康夫知事が、中津川市と山口村の合併に反対しているらしいというニュースがあって驚いた。田中さんについては、「全国知事会議 新潟会議三位一体の改革に関する田中知事の発言」を読んで、なかなか頑張っているのだなと感心していたところだ。特に、梶原拓岐阜県知事とのやりとりは圧巻だと思う。ところで、この反対だというニュースは、岐阜新聞のWebニュースで知った。

 田中知事は先月初めに越県合併議案について「九月議会に提出するが慎重な論議をしてほしい」とした。しかし今議会で議案提出を見送り、県民の是非を問う意向調査実施を提案、いわば突然の「方針転換」を表明した。
 これを受けた両市村は大きく混乱。岐阜、長野両県が九月議会に議案提出することを想定して進めてきた各種事務措置にも影響を及ぼした。その後も「意向調査の実施が十二月議会の提出の大前提」「越県合併は避けたい」などと、連日の田中知事の発言に両市村の関係者はほんろうされた。


 中日新聞朝日新聞長野日報信濃毎日などでも、このニュースは取り上げられていた。田中知事は、「山口村が県の一員であらねばならない思っている。少なくとも越県は避けたい」と合併に反対のようなのである。田中知事は、6日の県議会総務委員会で次のような理由を述べたそうだ。

 この中で越県合併について、田中知事は長野県を「帰属意識が高く、これほど郷里を愛している場所はない」と表現。この上で「県が分割されかねない問題。これだけの郷土愛が分断されることを致し方ないと思うことは、人間としてできない」と反対の理由を示した。
 さらに「住民一人ひとりが自分の考えを臆せず話し、議論し、行動する分子運動のような活動が本来の長野県民の姿」とし、「山口村の二千人が活発に分子運動を続けるためには、合併ではないのではないか」とも話した。
 このほか「情念的に抱くのは、対等合併が自治の本旨が息づく方法。今回は併合する側とされる側」と、中津川市へ編入となる合併方式についても疑問を呈した。


 中津川市と山口村の合併には、岐阜県の県議会での承認と長野県の県議会の承認が必要であり、岐阜県の県議会では七日の本会議で、県境の変更案など同村編入に伴う関連議案が可決された。田中知事は、長野県議会に合併の議案の提出をすると承認されてしまうので、「意向調査」をしてから検討しようと議案提出を見送ったようだ。しかし、県議会では「意向調査」のために計上された費用は否決されてしまった。つまり、県議会の多数は、合併承認のようなのだ。

 中津川市と山口村の合併問題の今後の方向は、長野県議会の動向による。しかし、一方で合併のための準備は着々と進んでおり、来年の2月13日の合併に向けてやらなければならないことも多い。このままでは、さらに混乱が予想されそうだ。田中知事と同じような反対意見を持つサイトがある。市民ネットワークの北山早苗さんの議員ブログ~プロフィールボード~だ。北山さんはあおぞらの林奉文、宮川速雄県議を誘い、山口村に出かけたようだ。そのときのレポートがある。

 県内の合併では住民意思の尊重で判断されてでよいが、越県合併は馬籠という長野県の宝を失うことと考えて欲しいと住民の皆さんは言い、また馬籠宿に置いてあった署名簿には観光に訪れた多くの長野県民の方々から、馬籠が岐阜へ行ってしまうことに反対する署名が記されていた。
 県議会は、昭和合併のときの先人の心意気(全会一致で反対)に学ぶことと、住民の隠された想いに耳を傾けること、何よりも未来を担う子ども達の心を考えることが必要ではないか?


 私は、中津川市と山口村が合併した方が良いとは思っていない。はっきり言って、私にはよくわからない。ただ、住民が本当に合併賛成なら合併した方が良いと思っているだけだ。この合併の話を聞いたとき、すぐに長野県がそんなことを許すだろうかと思った。けれど、5月に中津川に行ったとき、地元の人たちは長野県議会も承認するようだと言っていた。地元の人も賛成で、長野県が承認するなら、合併に向かうのかなと思った。北山さんも先のレポートで山口村の不幸な歴史に触れている。

 山口村神坂地区の歴史も学んだ。明治8年、湯船沢村と馬籠村との合併で神坂村(長野県)が誕生、神坂小学校が出来た。昭和の合併の際、岐阜県中津川との越県合併が進められ、住民投票では合併賛成、しかし、当時の長野県議会は全会一致で合併反対の決議をしたため、西沢権一郎知事は国に分村を申し入れ、神坂村は明治の合併以前の地域に分かれて、昭和33年それぞれ中津川市と山口村になった。それで、同じ名前の小学校が存在する。

 国と県の動きに翻弄された小さな村の悲劇でもある。しかし、それは島崎藤村の「夜明け前」で知られる「馬込という長野県の宝」という名誉を背負った村の悲劇である。北山さんは、今年2月に行われた住民意向調査の結果が、合併賛成971、反対578になったことに不満そうで、合併反対の人たちの意見を採り上げている。私も、その意見はよくわかる。しかし、その北山さんでも「馬込は長野県の宝」だと位置づけている。本当は、住民たちの生活の問題だと思う。私は、中津川市の出身だが、今では埼玉県民になっていて何か言う立場にないが、日本が政治的に地方分権化でもめている今こそ、「市町村の思い」をしっかり理解した円満な解決が必要だと思う。

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台風の被害は植木鉢ひとつ。

2004-10-10 10:24:43 | 日記・エッセイ・コラム
 昨日は、台風で大変な一日になるかと思ったが、比較的穏やかな1日になった。金曜日から台風の影響で雨が続き、昨日は一日中雨だった。ところが、朝方家のすぐ近くを消防自動車が走っていく音で目が覚めた。我が家から100メートルくらいのところで火事があった。火事は、民家の2階の部屋を焼いた。ぼや程度で終わり良かったが、雨の日に火事ということもあるのだと変なところに感心した。

 子どもの意見も聞いて、市ヶ谷の囲碁教室に通うことを今日から止めることになった。すこし遠いし、子どもが塾に行くようになり、それが気に入ってらしいので、少し土曜日にゆとりを持たせたいということになる。私も土曜日に会社へ行くのとほぼ同じ時間に東京まで出かけるのは疲れる。私が都合が悪いと、妻が出かけるわけだが、それも疲れるらしい。その代わり、土曜日の午前中は私と2,3局対局することにする。また、近くで良い碁会所が見つかったらそこに通うことにするという約束をした。

 午前中、台風が静岡から関東地方に上陸するとニュースが流れ、台風の進路予想では埼玉県も暴風域に入りそうなので心配になった。それで、NHKテレビの台風のニュースをこまめにチェック。インターネットでもチェックしたが、インターネットの台風情報は少し遅れる。NHKニュースの場合、現在時点の台風の位置がわかるような図が出てきて、台風の向き、位置がとてもわかりやすい。また、実況のニュースで現在の状態もよくわかる。こういう点は、テレビにかなわないな思った。

 妻と子どもは、台風が来るまでに帰ってくることにして、早めに日高の実家に行った。1時半から、子どもの習字教室があった。私は、ひとりで読書。時々、激しい雨になったりしていた。そんな中、岐阜の友人から、また宿儺かぼちゃが届いた。前に送ってもらった宿儺かぼちゃについて、お礼の手紙を送ったのだが、そのとき、「普通のかぼちゃのあじだった」と書いたら、「そんなことはない、栗みたいにホクホクで、美味しいサツマイモみたいな味がするはずだ。それは、きっと時期が悪かったのだ。美味しそうなのが取れたらまた送る」という返事があった。今度のはきっと美味しいのだろう。

 夕方、妻と子どもが帰ってきてからのことである。多少風が出てきたかなと思っていたら、玄関の脇に鉢植えにして置いてあったコニファーが風で倒れ、鉢が割れてしまった。一番、風の心配のなさそうなところにおいてあったのだが、かなり背が高く伸びていて、不安定であったのかもしれない。結局これが、我が家の台風の唯一の被害になった。「鉢で良かったのよ。これで、パパが風に吹かれて倒れたりしたら大変なんだから」と妻は言っていたが、妻の気に入っていた植木鉢だったので、多少口惜しそうだった。夜のニュースで、台風が千葉市内を通り、三陸沖に抜けていきそうになっており、これでこの台風が逸れたことがわかって、安心した。


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三位一体の改革と義務教育(2)

2004-10-09 11:20:38 | 子ども・教育
 共同通信発の「義務教育費制度堅持で一致 文科相と日教組委員長」という記事によれば、「中山成彬文部科学相は7日、文科省で日教組の森越康雄委員長と会談し、三位一体改革で削減・廃止対象となっている義務教育費国庫負担制度を堅持していくべきだとの認識で一致した」とのことだ。かつて対立していた、日教組と文部省が今は手を取り合って、共同歩調をとろうとしている。また、全国の知事の中でも、「義務教育費国庫負担制度」に賛成している知事の方が圧倒的に多そうだ。

 「三位一体の改革」が提案され、教育の中にも地方分権化の流れが出てきたとき、前河村建夫文部科学大臣は「義務教育の改革案」を出し、広く国民に意見を求めた。ある意味では、これは「三位一体の改革」に対する文科省の対案だともいえる。改革案の「4  国による義務教育保障機能の明確化」で、次のように述べている。

 国の義務教育に関する基準を必要最低限のものとなるよう見直し、義務教育をできる限り地方が創意工夫を生かして実施できるようにする。
 義務教育の根幹(機会均等・水準確保・無償制)を支え、国の責任を果たすため、教育費が十分に確保され、かつ、地域間の格差を生じることがないよう、義務教育費国庫負担制度については、財源保障としての役割を明確にし、地方の自由度を高める観点から更なる改革を進める。

 「三位一体の改革」というのは、小泉内閣の規制の撤廃と地方分権化の一環として行われているものだ。しかし、小泉内閣から具体案が出たわけでなく、巷でよく言われる「丸投げ」に近い形で提案された。そのため、全国知事会を初めとする地方6団体側も智恵を絞ったはずだ。これに対して、各中央省庁側も抵抗を見せた。その結果、各省庁の大事な予算にまで触れることになった。特に、文部科学省では、従来から、何時教科書の有償化行われるかわからないという不安がささやかれていた。

 そういう背景を考えれば、文科省がいわば積極的に教育改革を打ち出し、教育の地方分権化を積極的に打ち出した意図はわからなくはない。「義務教育制度の弾力化」の中で、「国民に共通に必要とされる確かな学力、豊かな心、健やかな体を養うという義務教育の役割を再確認し、学校教育法や学習指導要領を見直し、義務教育の9年間で子どもたちが身に付けるべき資質・能力の最終の到達目標を明確に設定する」と言っているが、昨年度の初めに、「学習指導要領」は「最低基準」と言っていた頃と比べると、相当踏み込んでいる。

 文科省は、「我々は、首尾一貫している」といっているかもしれないが、こうした動きを見ていると、小泉内閣の「三位一体の改革」というのは、相当な効果があったのかもしれないと思えてくる。少なくとも、今の文科省は教育の地方分権ということに反対しているわけではない。むしろ積極的であるかにさえ見える。この点では、大西宏のマーケティングエッセンスの「『郵政民営化』の巧みな戦略」という記事に納得する。しかし、もちろん、これは方向だけなので、その中身は、不明であり、これからが問題である。

 さて、細田官房長官は8日午前の閣僚懇談会で、国と地方の税財政を見直す三位一体改革に関して、「地方からの補助金改革案について、検討結果を28日までに提出していただきたい」と述べ、地方6団体案を尊重することを改めて強調し応じられない場合は「(地方案で)提案されている廃止額に見合う代替案の考え方を説明していただきたい」と求めたという。これに対して、朝日新聞の朝刊(10月9日)によれば、文科省は義務教育費国庫負担金など1兆1千億円あまりの削減案に対して代替案を提示しない方針だという。これまでの積極的な教育の改革路線に自信があるのだろうか。それとも、「義務教育は国が」ということに誰も反対しないと思っているからだろうか。

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