電脳くおりあ

Anyone can say anything about anything...by Tim Berners-Lee

2004年酒蔵コンサート

2004-10-17 22:46:48 | 日記・エッセイ・コラム
 埼玉県日高市に、1844年(弘化元)創業の造り酒屋・長澤酒造がある。昔からの味を守る君が旗、高麗王、かわせみの里の各ブランドと季節の酒を販売している。今年は創業160周年である。元々は、新潟県が出自だという。160年の記念に屏風がつくられ、山頭火と良寛の詩が書かれていた。作者の又野龍也さんによれば、山頭火も良寛も新潟出身でしかも酒が好きだという。

 その長澤酒造では、毎年酒蔵コンサートがが開かれる。1989年から始まったというコンサートで、長澤酒造の酒蔵で行われていたが、最近は人数が多くなり、酒蔵の前の屋根のある広場で行われている。ジャズとクラシックが日を変えて行われる。私は、クラシックのほうに参加した。夕方6時開演で、途中30分の休憩があり、そのときたっぷり長澤酒造のお酒を味わうことができる。大体、9時ぐらいにコンサートは終わる。

 今日のプログラムは、「樹々と水と酒によせて」ということで、とても面白い演奏だった。曲目は、すべて川崎絵都夫さんの作曲で「木々の歌」「森の神」「せせらぎの詩」「歓びの樹」「酒林五重奏曲」であった。特に、「酒林五重奏曲」は10年前に創業150周年の時の記念の曲で、当時の社長・故長澤稔さんの「酒林 蔵を見つめて 旬を告ぐ」「五代目の 酒屋に生きて 寒造り」という二つの句に触発されて作られて曲だという。

 今野強さんの司会で始まったコンサートは、三味線・山崎千鶴子さん、琵琶・田原順子さん、箏・合田真貴子さん、尺八・林真山さん、ヴァイオリン・松本克巳さん、チェロ・江原望さんの演奏と樋口とし子さんの朗読で行われた。私は、尺八とヴァイオリンの掛け合いとハーモニーの良さに感動した。尺八がまるでフルートのように、ヴァイオリンと溶け合っていた。全体として、日本の自然を歌い上げる楽器の組み合わせとして、素晴らしいと思った。

 この長澤酒造の五代目の夫人が、私の知り合い上尾の友人のお姉さんだった。夫人は、また私の義理の母とも懇意の人で、今回のコンサートには、義理の母と二人参加した。上尾の友人は奥さんをつれてきていた。休憩時間に、友人とたっぷり「大吟醸」を味わった。彼の奥さんが団塊の世代で、私と同じ学年だったが、彼女が酒豪で、私や友人より酒に強うそうだった。それにしても、久しぶりに楽しいひとときを過ごせた。明日は、岐阜への出張で、夕方はそのまま中津川に行き、父を見舞いに行く予定だ。

コメント (2)
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