byヘニング・マンケル。柳沢由実子訳。創元推理文庫。
この小説の冒頭シーンが印象的。老弁護士が依頼人の家からの帰り道、尾行されていることに気づく。彼の運転する車は闇と霧に覆われ・・・彼は怖くてたまらない。霧が怖い・・・闇が怖い・・・いや、本当に怖いのはさっき会った依頼人だった。依頼人の恐ろしい秘密を知ってしまったのだ。と要約すると味もなくそっけない文章になりましたが。
このあたりの老弁護士の心象描写が巧み。作中の老弁護士はこのあと、殺されるが・・・恐怖という感情は危険を回避しようとして感じる本能的な感情だが、実際の危険よりもどんどん想像がふくらんでいって大きくなりすぎることが多い。適度な恐怖はリスクを回避するのに役立つが、過度の恐怖はとっさのとき怖気ついたり、パニックになって適格な判断ができなくなり、・・・却って危険から逃れられずに・・・と、考えさせられました。
この小説の冒頭シーンが印象的。老弁護士が依頼人の家からの帰り道、尾行されていることに気づく。彼の運転する車は闇と霧に覆われ・・・彼は怖くてたまらない。霧が怖い・・・闇が怖い・・・いや、本当に怖いのはさっき会った依頼人だった。依頼人の恐ろしい秘密を知ってしまったのだ。と要約すると味もなくそっけない文章になりましたが。
このあたりの老弁護士の心象描写が巧み。作中の老弁護士はこのあと、殺されるが・・・恐怖という感情は危険を回避しようとして感じる本能的な感情だが、実際の危険よりもどんどん想像がふくらんでいって大きくなりすぎることが多い。適度な恐怖はリスクを回避するのに役立つが、過度の恐怖はとっさのとき怖気ついたり、パニックになって適格な判断ができなくなり、・・・却って危険から逃れられずに・・・と、考えさせられました。