先月、今年初のアウト ガレリア“ルーチェ”からの
案内DMが来たんですけど、恥ずかしながら
初めて聞く自動車メーカーの企画展でした。
自動車メーカーの名は[PANHARD/パナール]といって、
1890年にフランスで初めてのガソリン自動車を製造した、
世界最古の自動車メーカーだそうです。
ちなみにフロントエンジン/リアドライブや丸ハンドル等
現代の自動車にも通じる多くの基本技術を
考えだしたのはバナールです。
それで、なぜこれが初耳のカーメーカーだったかは、
パナールは戦後の経営不振から
1965年にシトロエンに吸収されてしまい、
僕が車に興味を持ちだした頃にはすでに
パナールの車は売られてなかったからでした。
ちょっと勉強不足ですね…^_^;
それでいろいろ検索して調べてみると、
パナールが無くなった後にもその繋がりはあちこちにあって、
その繋がりの元になった車たちを今回は見ることが出来ました。
[忘れられたフランスの叡智、パナール]
● BANHARD DYNA X(1951年)
水平対向2気筒610ccエンジン。
シトロエン2CVと共に、
昔のトヨタ初代パブリカのお手本になった車だそうです。
個人的には小学校の頃、パブリカに乗ってくる先生がいて、
いまだに、あの空冷水平対向エンジンのパタパタパタという
エンジン音が頭から離れません…(笑)
トヨタ最初で最後の水平対向2気筒エンジンでした。
● BANHARD JUNIOR(1953年)
BANHARD DYNA Xのシャーシを使ったスポーツカータイプ。
DYNA Xがパブリカならこちらはヨタハチの先生かな~?
● BANHARD PL17(1960年)
ボディサイズはかなり大きくなっていますが排気量は848cc。
その代わり車重は875kgで、
6人乗って130km/h巡航出来たそうです。
シャーシ&ボディさらにモールまでオールアルミ合金で、
その先進性がやがて自らの首を絞める(コスト高)事に…
● BANHARD 24BT(1967年)
PL17の後継車でシトロエンの血が混じり始めた車種。
後に発売されたシトロエンGSの先駆けになった車とか…
ライトまわりの雰囲気は確かにシトロエン。
これがパナールブランド最後の自動車。
何だかこの時代の欧州車臭がプンプンします。
この時代のデザイン好きです。
● DB BANHARD(1954年)
1954年のル・マンで優勝したフェラーリV12・5000ccに対して
水平対向2気筒848ccで10位になった車。
現代のル・マンカーを先取りしたような空力デザインじゃないですか?(笑)
この車を作ったカーデザイナーはその後のF-1や耐久レースで
マトラ・ポルシェ・アルファロメオ・ローラと活躍しました。
※ちなみに軍用車両部門は[PANHARD]ブランドとして
フランスに現存していて、
現在も装甲車等は製造販売されているそうです。