韓国党執行部は、極右勢力と結合した国会内の集会や場外集会などで批判世論が激しくなると、責任をマスコミに転嫁した。

2019-12-21 09:43:14 | 韓国文化
韓国党代表、太極旗勢力だけ抱え込み“極右の道”…首都圏議員ら「このままでは全滅」
登録:2019-12-20 10:52 修正:2019-12-21 06:41


ファン・ギョアン代表の場外闘争に党内から懸念の声 
ファン代表、連日太極旗部隊と集会 
党内非難が強まるとマスコミに責任転嫁 
「不公正報道には『三振アウト制』を導入する」 
 
議員ら、中道票離れに危機感 
「お年寄りからも批判受け…嶺南党になってしまう」

          

ファン・ギョアン自由韓国党代表が今月19日午後、国会本庁前で開かれた「公捜処法・選挙法強行採決阻止糾弾大会」で演説している=カン・チャングァン記者//ハンギョレ新聞社

 自由韓国党のファン・ギョアン代表が連日、極右性向の「太極旗部隊」とともに糾弾集会を続け、韓国党内の首都圏議員たちのため息も深くなっている。韓国党の急激な「右向け右」がこのように続けば、来年の総選挙で首都圏は「全滅」しかねないという危機感が高まっているためだ。ファン代表はこの日も支持者と糾弾集会を続ける一方、韓国党に不公正な報道をしたマスコミ各社に「三振アウト制」を適用するという荒唐無稽な対応策を提示した。党内外からは「泥沼にはまっているのにマスコミのせいにばかりしている」という冷ややかな反応が出た。

 ファン代表は19日にも4日連続で国会の外に出て、極右勢力と結合した「公捜処(高位公職者犯罪捜査処)法・選挙法強行採決阻止糾弾大会」を続けた。ファン代表は集会の途中で寒い天候のために健康が急激に悪化し、病院に向かったが、この日までと予定されていた糾弾集会を20日にも続けることにした。党執行部関係者は、「糾弾集会を続けなければならないというファン代表の考えが強い。当面この基調が続くものとみられる」と話した。この日、韓国党の集会場所に設置された大型スクリーンには「文在寅(ムン・ジェイン)逮捕」、「文在寅はスパイ」などの文言が登場し、参加者の一部はこの日も国会の中への進入を試みた。キム・テフム議員は「不法な『4+1協議体』で進める形態は完全に泥沼だ」と声を高めた。

■マスコミのせいにして「三振アウト制を実施する」

 韓国党執行部は、極右勢力と結合した国会内の集会や場外集会などで批判世論が激しくなると、責任をマスコミに転嫁した。韓国党のパク・ソンジュン・メディア特別委員長はこの日記者会見を開き、「左寄りに深刻に傾いたメディア環境を正すために、不公正報道に対して『三振アウト制』を実施する」とし、「偏向・歪曲報道に対し、1・2回事前警告制、3回で出入り禁止など三振アウト制を導入し、該当する記者や新聞社について多角的に不利益を与える」と明らかにした。

 しかし、党のこのような方針については党内部からも「韓国党に有利な方向にマスコミを手なずけようとする報道封じではないか」と懸念する声が出ている。匿名を求めたある議員は「ファン代表は懸命に闘うことを強調しているが、肝心の『なぜ支持率が上がらず非難ばかり浴びせられるのか』について自らを省みず、マスコミばかり責めている」と指摘した。韓国党が提示した不公正報道の基準も曖昧だ。

■「中道層の票離れ」高まる恐れ

 ファン代表の「強硬ドライブ」が続き、党内では首都圏議員を中心に「このままでは全滅」という危機感が高まっている。巷の民意に敏感な議員が中道層の票離れを肌で感じているためだ。首都圏のある議員は「選挙区ではこの2週間に党が急激に右寄りになったと糾弾している。保守的性向のお年寄りでさえ『韓国党は反対のための反対ばかりしているのではないか』と言う」とし、「このままでは『嶺南(釜山・蔚山・大邱・慶尚道)党』になってしまうという危機感が強い。それでもファン代表に直言もできない雰囲気」だと吐露した。

 忠清道・江原道の議員も首都圏と似たような危機感を抱いている。江原道に選挙区をおくある議員は、「座り込みの当番制さえ終わればすぐに選挙区へ向かって、ソウルには来ない予定だ」とし、「党がますます泥沼にはまっていくため、各自が自主的に生き残らなければならない状況だ」と空気を伝えた。公認候補者推薦を控え、ファン代表に反旗を翻すことができない状況なので、党と距離を置いて各自が自力で生き残る道を選んでいるということだ。

 韓国党を離れた中道層をつかむために、保守野党の動きも早くなっている。正しい未来党のユ・スンミン議員が中心となって来月5日に創党する「新しい保守党」が、韓国党を離れた中道層を集中攻略するとみられる。ある野党勢力の関係者は「アン・チョルスを呼び出そうという話がよく言及されるのも、結局ファン・ギョアン代表が党を右寄りに導くので、新しい空間が開いたからではないか」と話した。
チャン・ナレ、キム・ミナ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

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