私の興味を引く面白いニュースがあった。少し引用する。
先日、カリブ海の国トリニダード・トバゴにある学校で、女子生徒17人の意識が突然混濁した状態に陥るという不可解な事件が起きた。生徒たちは意味不明の言葉を発すると共に異常に力が強くなり、学校側は教会から神父を呼んでお祓いをした上で病院へ搬送。幸い身体的に深刻な状態の生徒はいなかったようだが、その様子を目の当たりにしたほかの生徒の間では「悪魔が憑依した」と囁かれているという。
集団でこのような状態になることが、頻繁に起るかどうかはよくわからないが、精霊が憑依するといったことは、日本ではよく起る。
巫女は自分の身体に精霊を導き入れることができるといわれている。恐山のイタコもその一種である。
柳田国男の「妹の力」も同じような現象である。
「妹の力」とは、、古代日本における、女性の霊力に関する一種の呪術的な信仰。
「妹」は生物学上・社会学上の定義における妹ではなく、母、姉、妹、伯母などの同族の女性、妻、側室、恋人など近しい間柄の女性に対する呼称を指す。
柳田国男は岩手県の山村で、裕福な旧家の六人兄妹が一時的に発狂した事件を書き記している。
発病の当時、末の妹が13歳で、他の5人はともにその兄であった。不思議なことには6人の狂者は心が一つで、しかも13の妹がその首脳であった。たとえば、向こうから来る旅人を、妹が鬼だというと、兄たちの眼にもすぐに鬼に見えた。打ち殺してしまおうと妹が一言いうと、5人で飛び出していって打ち揃って攻撃した。屈強な若者がこんな無法なことをするために、一時はこの川筋には人通りが絶えてしまったという話である。
日本のような母型社会では、無意識的に女性が男を操るということが起りうる。それを霊力というかどうかは別として、男性が女性から何かしらのエネルギーを与えられるただ、どの女性でもそのような力があるかというとそうではなく、やはりある種の特殊な能力が必要である。
このように現実の世界から妄想・空想の仮想世界に転換させる何かが実際にあることは確かである。霊がいるかいないかは別として。
それが科学的に脳の機能から説明できるようになる日がくるだろう。