アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

石窯で遊ぶ会を開きました。

2021-09-10 17:22:47 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ

    きのうは、久しぶりに石窯の会を開きました。来てくださったのは、昨年12月にシュトレンを窯で焼く会にお越しくださった仲良しグループ。初夏に開く予定だったのが伸びに伸びて、秋になりました。遊んだり遠出したりするのを控えていた親子さんたち、きのうは久々の再会でもありました。

    秋のピザは、ナスとオクラにトマト。それに友人の畑からもらってきたたっぷりのバジルに、朝私の草の庭で採取した、つゆ草、そば、ゲンノショウコをトッピング。

    大人5人に小さなお子さんたちが7人。久しぶりににぎやかな声がこだましました。

    9か月ぶりの石窯の会。わたしと、主に窯担当のキヨミさんもたのしみに待っていました。

    この日に集まったお子さんたち、みんなお手伝いが大好き。競って包丁(大人の)をもち、野菜を切って、パン生地を成型。まだほとんどしゃべれず歩くのがやっとの男の子も、大きなボウルの中のケーキの種をのぞき込み、ケーキ型をもって種を入れるのを待っていました。お仕事したがるって、すごい。ピザの下に敷くアルミホイルをきちんと伸ばす妹のそばで、おにいちゃんが数を数えてくれました。

   ピザを入れる直前の窯の様子です。火が美しい。

    焼き立てのピザとかまどで煮たレンズマメのスープで昼食。食べ終わった子供たちとお母さんが、つぎつぎに「おいしかった!」と伝えに来てくれました。

    前夜は寒いほどで室内の気温は20度以下。酵母は少し減らしただけにしましたが、意外にパンの発酵が進み、お昼前に成型完了。そのせいもあって、二次発酵の時間を長くとり過ぎ、ふたを開けたらかなりの過発酵になっていました。だから、立ち上がりがいまいち。形もだいぶいびつになってしまいました。

    でも、試食にと切り分けた黒パンは、子供にも大人にも好評で、よかった。

    焼き菓子は、梅ジャム入りのケーキ。子供でも簡単に作れるお菓子にしました。甘さはかなり控えめ。

    前夜は寝不足。当日は朝から準備に追われましたが、子供たちとのやりとりやお母さんたちとのおしゃべりが楽しくて、一日があっという間におわりました。帰宅後、倒れるようにソファで熟睡。夕方、寒くて目が覚めました。稲武の夏は、もう終わったようです。

    緊急事態宣言中、石窯のあるハウスポニーは、豊田在住者、在勤者以外の使用は禁止です。そのため、私たち主催の会は控えていますが、グループでの開催には応じています。ご希望の方はご相談ください。11月、12月は石窯でのシュトレンの焼成も致します。

 

   

 

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稲武産ホップの誕生

2021-08-16 13:41:44 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ

   ビールの発酵に欠かせないホップの栽培が、稲武大野瀬町で始まりました。

   近年、日本の地ビール醸造が盛んになり、ビール好きの私としてはうれしいこと。特徴はいろいろですが、ほぼ味わい深いクラフトビールが作られています。でも、大事なホップはおおかたが輸入なのだとか。北海道で作られるホップはまだごくわずか。そのホップが、ここ稲武で栽培されるというのは、思ってもみなかった朗報です。

    7月の終わりころ、豊田の週刊紙「矢作新報」の地域記者でもある友人・奥田清美さんの取材に同行して、栽培を手掛けている大野瀬町大桑集落の大山泰介さんと真記子さんご夫婦をおたずねしました。 

   愛知県内でホップ栽培ができないだろうかと、場所と生産者を探していたのは、名古屋のワイマーケットブルーイング。クラフトビールの醸造所と店舗を持つ会社です。

   ホップは暖かい場所でもできますが、暖かすぎるとはやいうちに花が咲き、実?ができてすぐに枯れてしまうのだとか。寒冷地だとその進度が緩やか。そこで愛知県で標高の高い土地のひとつ、稲武に白羽の矢が立ちました。そして、2,30年前にキュウリ栽培をはじめるために建てた温室のある、大野瀬町の大桑地区がその場所として選ばれました。温室の立派な骨組みを使って栽培をすれば、新しく蔓を誘引するための大掛かりな設備などを作る必要がなかろうと思われたからです。

   このプロジェクトを引き受けたのは、農事法人大野瀬温。これまでサツマイモを作って焼酎にしたり、トウモロコシを育てて、摘み取りのワークショップを開いたりといった実践を重ねてきたところです。ちなみに私が焼き菓子に使っている名古屋コーチンの平飼い卵も、この農事法人のメンバーから購入しています。耕作放棄地の利用を目的にしている大野瀬温のコンセプトともぴったり重なり、この春から動き出すことになりました。

   以前からホップ栽培に興味を持っていた大山真記子さんは、当初から話し合いに参加し、契約農家として名乗りをあげました。

   苗は二種類。植え付けたのは今年の4月です。

   苗は、「ゴボウの切れ端みたいなただの棒だった」と泰介さん。それを土に差します。今年はとりあえず合計100株植えました。生育は順調だったそうですが、心配なのはアズキノメイガという小さな虫とベト病。それに、カナムグラとの交配。

    写真下方左から右に這っているのがカナムグラ。ものすごく繁殖力が強く、畑の困りものなのですが、秋口にできる実のようなものが、ホップそっくり。元は同じ種なので、交配しやすいとのことです。

   ホップは、蔓が5mものびる植物なので、キュウリの温室ではいささか高さが足りません。そこで横にわたしたロープに取り付けた滑車でホップを斜めにずらしながら育てて、十分の高さに生育するよう誘引します。

   「一日で結構伸びるので、毎日様子を観察してはひきあげてやります」

    見事にできたホップ。

    「実」と書きましたが、じつは実ではなくて、毬花というもの。この中に含まれているルプリンという黄色いものが、発酵を促進させるもとになるのだそうです。

   「この毬花を砕いてビールの中に入れて飲むと、フレッシュな苦みがでてきて、おいしい」と真記子さん。

 

    「毎日毎日大きくなるので、かわいい」といとおしそうです。

     来年は、このホップを私も、また育ててみたくなりました。10年以上前に育てたときは毬花のついた枝を切り取って、リースにして愛でていました。今度は、パン用の酵母を醸してみたいとおもいます。

    ところで、大山さん一家は、昨年春、過疎地稲武の中でもさらに奥まったところにあって、限界集落となっている大桑地区の古民家に移住しました。移住後も古民家の改修をつづけ、心地よい住処に変えつつあります。

    家の隣にある畑では無農薬で野菜を栽培。今年は日本在来種のトウモロコシも育てました。もっちりした食感のそのトウモロコシは、わたしが子供のころ好きだった穀物の味のするとうもころしでした。

    近所のおばあさんたちが教えてくれる保存食づくりにいそしんだり、豊富にある草木を使って、お子さんたちと染めを楽しんだりもしています。移住後間もないのに、次々に面白そうなことを見つけて実践している彼ら。新しい仕事が、「耕作放棄地の解消につながり、人々がこの僻地を訪れるきっかけになるのがうれしい」と目を細めます。

   収穫はもうじき。稲武でできたホップで醸造した地ビール、飲める日が来るのが待ち遠しい。

          彼女たちのホップ栽培、詳しくは、真記子さんがつづる「ワイマーケットの稲武ホップファームだより | 愛知県豊田市稲武で作るワイマーケットのホップ農園から情報を発信 (craftbeer.nagoya)」をご覧ください。

 

 

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面の木峠を歩きました。

2021-08-14 16:38:23 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ

   半月以上も前になるのですが、稲武と設楽町の間にある面の木峠を歩きました。

   面の木園地の駐車場に車を止め、山へ。こちらにはブナの原生林があり、ほかにも、種々の広葉樹や灌木が息づき、豊かな自然の森になっています。

   こちらを訪れるのは3度目か4度目。何度来ても、広葉樹の森は気持ちがいい。

   夏椿の花。

   こちらが木。

   舗道は整備されているのですが、たまにこんな場所も。

   展望台です。眼下に見えるのは設楽町の津具らしい。

   枯れ木に開いている穴は、キツツキの仕業。

   トリカブトの群落です。日本ジカや日本カモシカが増えて、下草がどんどん食べられているため、彼らの嫌がる毒草が繁殖しています。

   この日は稲武でも35度近くあったのではなかったかしら。でも、森の中はさわやか。

    バイケイソウです。可憐な花をつけています。きれいですが、匂いはひどい。ハエのたかる草だそうです。さもありなんとうなづける臭さです。

    ブナの実です。面の木のブナは樹齢300年以上たっている木がほとんどだそう。ブナの寿命は400年くらいだそうなので、もうそろそろ寿命の終わるころ。こののちもブナの森として生き続けるかどうかはわからないのだそうです。このところの急激な気候変動によって、この先の森の姿がどのように変化するかは、多分見通しがつかないのだろうと思います。ブナの森の保水力には、素晴らしいものがあるのだとか。その力がいつまで保たれるかわからないとおもうと、胸が詰まります。

   昨秋も、ブナの実はあまりできず、動物たちの食べ物は相変わらず不足しているそうです。

   ブナの枯れ木。そのうち、こういう光景があちこちで見られるようになるのでしょう。

   切り倒した大木にできた穴。ほぼきれいな円になっているのにびっくり。

   頂上付近で昼食を食べてから、道なき道をひたすら下り、稲武から面の木園地に至る道の反対側に出ると、こんなきれいな山道が造られています。右手は谷川。

   適度に生えた下草。木漏れ日が差す道。

    動物の死骸か糞に集まった虫。こうして分解され、森の肥やしになっていく。昨日読んだばかりのフェイスブックの記事に、ある地方の土葬の風習についての話が載っていました。

    そこは、山の尾根伝いに亡骸を埋める習慣がずっとつづいているのだとか。その風習は、とても理にかなった方法なのだそう。つまり、山の尾根に大きな動物=人間の死骸を埋めると、長いことかかってそれが土に帰り、栄養となる。先祖代々代の知恵が受け継がれることによって、豊かな森を維持してきたのだといいます。

    森を歩くと、ときに遭遇するこんな場面。あらためて、森の大事さを痛感します。

              ところで、私が定期的にパンと焼き菓子の講習会を開いている暮らしの学校の主催で、来月、面の木原生林の散策と、稲武産木の実を使ったバスケットづくりの一日講座があります。講師はIN SILVAを主宰する高部ほなみさん。私たちの森あるきにもしばしば付き合ってくれている友人です。くわしくはこちらをどうぞご覧ください。暮らしの学校 - 講座詳細 (kurashinogakkou.org)

 

 

 

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稲武・初夏の一日コース+おまけの見学

2021-06-27 17:43:54 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ

    昨日、名古屋の友人を案内して、初夏の稲武で体験観光をしてきました。

   最初に訪れたのはどんぐりの里近くの棚田。ラベンダー畑での収穫体験です。

   お値段は880円。30分以内で採り放題です。

   数年前から毎年参加していますが、なかなか思うようにたくさん採れない。今年こそはと意気込んで臨みました。

    でも採れたのはこれだけ。それでも100本は越えたかな。

    お昼ご飯はヒトトキへ。久しぶりに訪れたのですが、知人友人たちに出会い、しばし歓談。ギャラリーを兼ねた広い店内は、相変わらずセンスがよくて気持ちいい。

    いただいたのは、カレー2種とサラダ付き。ひよこ豆のカレーとドライカレーを選びました。

    食後は、大野瀬町のまいにちブルーベリーへ。つい先日開園したばかりです。20近く前に栽培を始めた園内のブルーベリーはずいぶん背の高いものもあり、まるでブルーベリーの森。わたしはこちらの、適度に刈った草地が好きです。

    実の裏までよく見て濃い紫色に熟れているものだけを取るようにと、園に入る前に園主から教えてもらったのに、裏側を見るのをついついわすれて口に入れ、酸っぱいのもいくつか食べましたが、それもまた新鮮な味がいい。十分熟れた実にあたったときは心のうちで喝采。お昼ご飯を食べた直後で、到底食べられないと思ったはずなのに、いつの間にか次から次に口に入れていました。

   ブルーベリー園の横を流れる川。涼しい風が吹いていました。早春のころ、この近くをハイキングした時、日本カモシカがじっとこちらを眺めているのに出会いました。鳥をはじめ、たくさんの獣がやってくる場所にあるので、実を食べられたり、木を折られたりとひどい被害にあうのは必然。それでネットが張られているのですが、色が白いせいか、園内にいる間は、ほとんどネットは気になりません。

   まいにちブルーベリーは食べ放題で大人1200円。お持ち帰りは大きさによりそれぞれ別料金が必要です。時間制限はありません。

    ブルーベリー狩りの後は、隣村の設楽町名倉へ。おととしまでの2年ほど毎年開かれていたオープンガーデンの常連の参加者である友人宅の庭を見せてもらいに行きました。

     私は1週間前にもお邪魔したところなのですが、たった1週間で庭の花は様変わりしていました。今回の主役はエキナセアと各種あやめ。

    低めの山と田んぼが借景になって、広い庭がさらに広く見えます。

    ご自分たちで植えただけでなく、こぼれ種で次々に増えているので、雑草の生える余地がないようです。

    お庭は毎年少しずつ拡張しています。下の写真はノアザミ。

   こちらは、野の花が主になっている花壇です。

   都忘れの前にあるのはウツボグサというのだそうです。

   私宅の草の庭とは月とスッポンの違いのあるこちらのガーデン。来年こそはオープンガーデンが開かれて、多くの人に見ていただけるといいなあ。

   帰り道にある、冬の稲武のミニ観光地・氷瀑の前にある山の水場で、友人のために用意したペットに水を汲んでもらい、名古屋へのお土産にしてもらいました。

   初夏の一日、山里の自然の中でふたつも体験できました。こんな日は、わたしにもめったにないこと。友人ががきてくれたおかげで、いつものありふれた景色が違って見えたことでした。ああ、満足。

 

 

   

 

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稲武プレーパークに参加しました。

2021-06-01 00:33:37 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ

   久しぶりに、稲武プレーパークに参加しました。朝は肌寒いほどでしたが、昼間は夏日。思いっきり日光浴しました。

   久々に参加した目的は、ダッチオーブンでパンとスコーンを焼きたかったから。

   だいぶ前から持っているダッチオーブンですが、実は、スープ以外作ったことがない。

   前夜からパン種を仕込み、当日朝、バナナとカレンズを入れたスコーン生地もつくり、現地に出向きました。鍋の中には二次発酵のすんだ生地を10個ほどに小さく丸めて置きました。鍋の下はわずかな熾火。上には多めの燠を。

   こちらはスコーンです。古い無水鍋に並べました。

   この日は遠方からの参加者も結構いて、初めて会う子供もたくさん。

    好きなことして勝手に遊ぶ、というのがプレーパーク。モットーは「子どもの根っこは遊びで育つ」です。

   稲武プレーパークは、山の中の小さなくぼみのようなところにあり、さらに下にも探検できます。

    小さい子も大きい子もいます。仲良し四人組。

   無水鍋は、火が通ったら、鍋ごとひっくり返して表面を焼きます。

   だいぶ焦げたけれど、カリカリしておいしい。

    アウトドアに詳しい友人がダッチオーブンを効率よく使う方法を伝授してくれました。燠をしっかり作っておいてから、くすぶっている灰の上に鍋を置き、その上に炭になった燠を置く。パンは二回に分けて焼いたのですが、この方法で焼いたほうが俄然早くて上手にできました。

    ちゃんとパンになっています。一回目はねちゃっとしていましたが、2回目は普通にパン。

    どちらも、子供にも大人にも好評でした。スコーンの焦げもご愛敬。カリカリしているので、食べられました。

    兄弟二人の男の子と話していたら、兄のほうが、「僕は走るのが得意」といって、突然走り出しました。すると、それを見ていた弟が、また突然走り出しました。兄の半分くらいの距離で、こちらを見て、停止。

    「スコーンをどうぞ」と女の子にわたしたら、「給食にスコーンが出たけれど、わたしは食べなかった」と話し始めました。でも、そのあとが続かない。火のほうに気を取られていたので、わたしはすぐにその子のそばを離れましたが、あとになって、「なんで食べなかったの?」と聞けばよかった、とおもいました。今とても気になる。知りたい! そして彼女は、あのあと、私のスコーンを食べたのだろうか。

    プレーパークのような、のびのびできるところにいると、子供たちは思い思いのことを始めたり、話し出したりするように思います小屋の屋根の上には、常時数人の子供たちがたむろ。近くの木にものぼっています。私が頼みもしないのに、初めてきた小さな子たちが、つぎつぎに焚きつけにする杉の葉を持ってきてくれました。自主性だとか協調性だとか、口で言ったってはじまらない。こういう場所でおとながちょっと後押しすればおのずから培われると思います。

   ダッチオーブンの使い方がわかったので、次回はもう少し上手にパンが焼けそう。また行きます。

    

 

 

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稲武で、環境活動家谷口たかひささんのお話会を開きます。

2021-03-12 17:29:36 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ

  今年の稲武は例年になくけっこうな雪に見舞われました。18年前にこちらに来た頃の積雪量には及びませんが、冬のうちに雪の降った日は何日もあり、久しぶりに稲武らしい冬の日々を過ごしました。

  でも、寒かったはずの冬なのになぜか春の来るのは早くて、先日はつくしが数本、頭を出しているどころかすっかり成長しているのを見つけました。

   半世紀以上前の私の子供のころ、豊田市街地よりさらに標高の低いと思われる現豊川市に住んでいたのですが、毎年の春休みの恒例行事はつくし摘みでした。街に住む山菜好きの祖父のところに持っていくお土産を川の土手でたくさん摘んだのを覚えています。

   今の私宅の標高は600m。つくしに限っていえば、たぶん、ひとつき半以上早くなっていると思われます。梅のほころびも、今年はことのほか早い気がします。

   「温暖化」というと地球全体があたたかくなるだけ、という風に思っている人たちがいて、数年前のあるテレビ番組で、農業関係の専門家が「地球の温暖化と言っても騒ぐことはない。温暖になったら、作る作物を変えればいいだけの話だ」と言っているのを見ました。彼は、気候が乱れる、ということがわかっていないようで、専門家でもこんな認識しかないのか、とあきれました。

   アイスランドの氷が溶け、陸地が減っているとか、シベリアの永久凍土がごそっと溶けて空洞があちこちにでき、何万年も前のウイルスや病原菌が息を吹き返している、というニュースも聞きます。トナカイの移動経路だった氷河が早い時期に溶けるので、彼らが豊かな牧草地にたどり着くまでには移動の苦労でたくさんのとトナカイが死んでいるとか。とにかく枚挙にいとまのないほどの変化が起きているのに、日本のマスコミの通常の放送では、あまりきちんと取り上げられていない、という印象を私は持っています。

   昨年だったか一昨年だったか、谷口たかひささんという若い男性の、環境問題に関しての講演を収めたDVDを、「風の庭」の土井ゆきこさんに見せてもらいました。予想以上の気候変動の実態に、胸が締め付けられるようでした。「風の庭」は、わたし宅の隣の集落野入にあるフェアトレードカフェ。フェアトレードショップ「風''s」も併設しています。

   土井さんはその後も谷口さんの講演会に出席。この稲武にも彼にお越しいただいて、焦眉の急である環境問題~特に異常気象に関してのお話をしていただこうと計画。急遽、来月4月13日水曜日に講演会開催が実現することになりました。以下、講演会のチラシをコピペします。

*********   

地球を守ろう!

環境活動家 谷口たかひささん

お話会@稲武交流館(豊田市稲武町竹ノ下1-1; 電話番号: 0565-83-1007)

 

【日時】 2021年4月13日(火) 11:00~13:00

【定員】 30名まで(要予約)定員になり次第締切

【参加費】無料(多くの方にお越しいただきたいという谷口さんのご希望で無料としていますが、お志を頂ければ、経費を引いて交通費・宿泊費としてお渡ししたいと思います。ご協力をお願いいたします。)

                                      

<谷口さんのプロフィール>

1988年、大阪府門真市生まれ。 関西大学を経て、マンチェスター大学 へ留学。 在学中にインターネットビジネスで起業。 現在はグローバルIT企業の役員(株式会社Freewill、COO)を務めながら、社会課題解決を志し、ドイツへ移住/起業

気候危機/自由と権利を講演(年515回)

『地球を守ろう』代表

 

止まらない環境破壊、人々の無関心。

世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて

1.5に抑えなければ、

私たちは生きていけなくなる。

地球と向き合う残された時間は、あと4年程度とも言われています。

皆が知れば、必ず変わる!世界は変わる!

小学生にも分かる内容のお話会です。

【企画の思い】谷口たかひささんは、2019年夏、イギリスのBBC放送で2020年が地球を救うターニングポイントとなる年だと知り、行動を起こすことを決意します。この年の9月から、彼は日本の47都道府県をまわりはじめます。私は20年1月に講演を録画したDVDのひとつを見ました。想像以上の気候変動のすさまじい勢いとともに、映像で紹介された、この危機に対して果敢に行動するヨーロッパの若者たちや市民の姿に、驚きました。日本人があまりに暢気すぎることに愕然としたのです。

温暖化による気候変動に関して、日本のマスコミでは、ほんの一部を断片的に取り上げるばかりで、欧米の人たちが真剣に危機感を持ち、行動に移している姿すら取り上げることはほとんどありません。しかし、谷口さんは、知らないということを否定的にとらえるのではなく、「知れば変わるということだ」と言います。だから彼は、日本中を回ってお話をしているのです。

今、私たちは、豊かな地球を次世代に渡せるかどうかの瀬戸際に立っています。後代のひとたちから「あのときの大人たちが豊かな地球を使い切ってしまったのだ」といわれないために、わたしたちのできることは何か、一緒に考える機会にしていただけたらとおもって、このお話会を企画しました。 フェアトレード・ショップ風”s野入店 土井ゆきこ

 

【お申込・お問合せ】 古民家カフェ「風の庭」内フェアトレード・ショップ風”s野入店  【主催】「風の庭」くらぶ

090-8566-2638  huzu@huzu.jp 土井ゆきこ

 

 申し込みフォームはこちらから→ 

https://ssl.form-mailer.jp/fms/3640580e69

******

   当日は、小さなお子さんをお持ちのおかあさんたちにもご参加いただけるよう、特別のスペースも設けています。是非お気軽にご参加ください。感染防止のため、定員は大幅に抑えています。お早目のお申し込みをお待ちしています。

 

 

   

 

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昨秋の石窯で遊ぶ会2

2021-01-15 16:10:31 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ

  昨年最後の石窯で遊ぶ会は、12月半ばころに開きました。

   この日集まったのは足助の知人グループと、下山の知人グループ。どちらも、豊田市の山間地域に住む人達とそのお友達。初対面にもかかわらず、共通の知人友人がいる方が多くて、すぐにうちとけ、いい雰囲気に。

   この日のピザにもゴボウをトッピング。ゴボウのあくが程よく調和して、とてもおいしい。

   野菜スープには、白いんげんとキヌアも入れました。

   クリスマスの2週間ほどまえだったので、この日もメインのメニューはシュトレンです。

   このシュトレン、今年は石窯の会のほか、お店や個人の方への納品数が過去最高でした。たくさん作らせてもらえて感謝です。

   シュトレンと同時にスコーンを焼きました。何度も言うけれど、石窯のスコーンは焼き具合がとてもいい。

   この日のスコーンは、リンゴ入りとキンカンの甘煮&甘夏ジャム入り。私のスコーンがお好きだという3歳のお譲さんがこの日、おかあさんといっしょに参加。はにかみながら、混ぜたりかたちづくったりしてくれました。この数日後(翌日だったかも)、お母さんが朝起きたら、彼女が、「マキさんのスコーンを作る」と言って、ボウルと豆乳を出して待っていたとお聞きしました。レシピの要所はきちんと覚えていて、「バターも卵も入れません。豆乳を使います」とそらで言うそう。嬉しいお話です。

   昨年は、春に企画したにもかかわらず、緊急事態宣言のもとでは実施を控えるほうがよかろうと急遽中止に。再開は、9月のなかごろとなりました。

  そのあと会は、計4回開催。どの会の折も、参加した方々がほんとに楽しんでくださり、またぜひ参加したいと言ってくださいました。私たちスタッフにとってはうれしい限りです。

  今年度は、4月または5月、もしかしたら6月となるかも知れませんが、状況が許したら、春~初夏の石窯の会をぜひ開きたいと思っています。決まり次第、ブログとフェイスブックにて告知いたします。お問い合わせは、アンティマキの問い合わせメイルからどうぞ。

 

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昨秋の石窯で遊ぶ会1

2021-01-15 15:04:32 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ

  昨年の秋から冬にかけて、石窯で遊ぶ会を何度か開きました。そのうち、12月に開いた会の報告をいたします。

 

   この会は、10月に開催した暮らしの学校主催の石窯の会に来てくださった方たちのご要望でひらきました。リピーターのほかに、当日来られなかったというかたたちもご参加。12月とはいえ、まだ比較的暖かい頃だったので、外仕事も気持ちよく進みました。

   彼は高校生。前回も参加してくれた彼に、かまどを担当してもらいました。火をちゃんと熾してもらえたおかげで、ピザとスープが同時に出来上がりました。

   秋の会の時は、レンコンをピザのトッピングにしたら、好評だったので、今回はゴボウを。オリーブオイルと和えてから、上に載せました。

  窯の温度によって、焼き上がりはさまざま。このところ、ずっと調子よく焼けています。窯担当スタッフのふたりのおかげ。

   12月の会で焼くのは、乳製品、卵不使用のアンティマキのシュトレン。バターのかわりに、自家製のアップルバターをつかいます。写真は、焼きあがってから、甜菜糖の粉糖をシュトレンに振り掛けているところ。

  ちょっと過発酵だったので、形が普通のパンのようになってしまいました。でも、美味。焦げたところも〇。

 

   焼き菓子は、おからと生リンゴのケーキにしました。簡単にできる、柔らかめのケーキです。シュトレンもケーキも、お土産です。

   

  写真は、元旦に撮った敷地内の風景。今年は去年と違って雪の多い年になりました。今年はいつごろから暖かくなるかわかりませんが、春になったら、パンデミックの状況を見つつ、会を再開したいと思います。

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暮らしの学校主催の石窯で遊ぶ会、開きました。

2020-10-10 11:36:54 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ
  先週の日曜日、暮らしの学校主催の石窯の会を開きました。

  お天気は雨模様。でも、岡崎や豊田市街地など遠方から定員一杯の数の方々がお越しくださいました。

  この日のピザは、この日の3週間前の石窯の会と同じく、草とハーブのピザ。でも、3週間間とは違う植物をトッピングしてもらいました。前回載せてきれいだったツユクサの花は、もうあまり見られなくなっていました。

  前日夕方と当日朝、スタッフ三人が採取して持ち寄ったのは、ミツバ、シソの葉と実、ソバの葉と実、ミゾソバ、ブッシュバジル。

  とりわけ人気だったのは、シソの実でした。

  この日のピザ生地は、いつにもまして、具合がよかった。

  かまどで焚くスープは、白いんげんとカボチャ入り。自家製白味噌と塩コショウで味付けする、というのが最近の定番のメニューになりました。

  この日は、お父さんと息子さん二人がかまど当番として活躍。

  男手があると、助かります。

  パンは、いつものカンパーニュではなくて、コーンミールの入ったポルトガル風の大型パン。全くこねずに仕込んでいます。

  こねないパンは水気が多いので扱いがちょっと難しい。でも、何とかまとめて焼けば、どんなかたちであれ、様になります。

  焼き上がり。

  最後の仕事は、スコーンづくり。甘夏ジャムとピール、キンカンの甘煮の入ったスコーンと、紅玉リンゴの生を入れたスコーンの2種類を作りました。

   作業場と石窯、建物内にある物入れ。この三つの場所を駆け足で行ったり来たりの仕事は、結構つかれるのですが、一日終わると、充実した気分になれるこの石窯の会。自分たち主催の会もまた開きたくなりましたので、以下のとおり開催を決めました。

   *11月7日
   *12月6日

   11月のメニューは、いつもと同じ、生地量750gの大きな黒パンとピザ、スープ、焼き菓子。12月のメニューは、乳製品、卵不使用のアンティマキのシュトレン、ピザとスープ、焼き菓子です。

   ただし、下記の通り、いまだけの制限を設けさせていただきますので、ご理解くださいますようお願いいたします。

   Covid-19感染拡大防止のため、ハウスポニーでのイベントの開催はスタッフを入れて15名までと決められました。そのため、小さなお子様であってもお申込み頂いた方しか、参加できないことといたします。

   なお、ご家族1組につき、オプション(ピザ1人前+スープ1人前:1000円、さらに希望があれば焼き菓子500円追加も可能)はおひとりさまに限りお申込みいただけます。ご家族で2組ご注文なさった場合は、お二人分のオプションのお申し込みができ、4人分のピザとスープ、大型カンパーニュ2本(またはシュトレン2本)、焼き菓子2組分をお召し上がりいただけます。パンと焼き菓子はお土産に。ピザもお持ち帰りできます。
 
   お問い合わせ・お申し込みは、アンティマキの問い合わせ、またはfacebookページのメッセンジャーからご連絡ください。
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石窯で遊ぶ会、開きました。

2020-09-18 08:50:03 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ
   先日の日曜日、ほぼ10か月ぶりに石窯の会を開くことができました。集まってくださったのは、根羽村の方たち4家族。大人5人に子供8人の参加です。

   石窯を焚くことがまず久しぶり。晴れてなかったのは残念でしたが、暑すぎず涼しすぎずで、頃合いの気温でした。でも、窯担当のキヨミさんは暑かったかな。

   さて秋のピザは、秋の草入り、と去年から決めました。今回入れた草は、ソバ(草ではありませんが、うちでは草のように伸び放題)、ムラサキツユクサ、イヌタデ、ゲンノショウコ。ほかに、青シソの葉と穂、ブッシュバジル。

   草は各自すきなだけ。

   今回は、トマトの角切りを最初に載せて、そのあと、草いろいろに、タマネギ、オクラ、ナスの薄切りなどをトッピング。いつものように、チーズはモッツァレッラとセルロース無添加の溶けるチーズを最後に載せました。

   スープは、カボチャやジャガイモ、タマネギのほか、白いんげんやコーンもいれてもりだくさん。自家製白味噌と塩、胡椒で味付けした昆布だしのスープです。いつものように、かまどに火をつけ、大鍋で調理。かまどの火担当は、この日唯一の大人の男性参加者であるお父さんにお願いしました。

   どの作業も、子供たちが熱心に率先して手伝ってくれました。日頃お料理に親しんでいるのか、どの子も、手慣れた調子で、包丁を握っています。かたわらで、おかあさんたちが見守るのがほほえましかった。

   2時間ほど焚き続けて窯は400度以上に。窯の天井が白くなってきたら、焼成に頃合いの温度というサイン。キヨミさんの指導のもと、それぞれで自分の伸ばしたピザを窯に入れます。

    できあがり。スープと一緒に召し上がっていただきます。

    あいにくの雨で、ハウスポニーの草はらにテーブルを出すことはできませんでしたが、屋根のある場所に思い思いに座ったご家族の皆さんから、「おいしい!」「これまでで最高においしいピザ!」「オクラがあう!」との声が。久々にお聞きしたうれしいことばです。

    ピザを食べ終わったら、窯の燠をかきだし、温度を下げて、2次発酵のすんだ大型ライ麦パンの焼成を始めます。

    こちらも各自、自分の印をつけたパンを窯に。

    ほぼ30分後、焼きあがありました。石窯の火で焼いた生地量750gのパンは、何度見てもほれぼれします。

    味見のために切ったまだ熱い黒パン。このパンは、少し冷めてからのほうがおいしいのですが、大人も子供も、みな異口同音に「おいしい!」。写真の二人のお子さんは、1本分のパンがすべてなくなるまでほぼこの場所に陣取り、食べ続けました。

    もうひとりいました。まんなかのお嬢さんも。

    いつも思うことですが、普通のパン屋ではめったにお目にかからないライ麦パンを、これまでこの会にいらした方のほぼ全員が、絶賛なさいます。中身は、国産小麦粉やオーストラリ産有機栽培の全粒粉とライ麦粉、塩と圧搾菜種油がすこしとホシノ酵母。ナッツやドライフルーツなどの具材は入っていません。ごくごく素朴なこのパンを気に入ってもらえるのは、ほんとにうれしい。

    最後の仕事は、スコーンづくり。アンティマキ定番のスコーンです。この日は、冷凍してあったラフランスのジャムを入れました。

     焼き上がりはこちら。スコーンの表面に塗ったのは豆乳。卵や牛乳でなくても、十分いい焼き色になります。

     少し薄めのスコーンはちょっとカリッとしすぎでしたが、ほぼどれも、中はしっとり。石窯のスコーンは、何度食べてもおいしい。こちらは黒パンとともに、お土産に。

     この日は、知人たちがお友達家族を募ってお申込みくださり、開いた会です。でも、Covid-19感染拡大防止のため、石窯のある施設、ハウスポニーは、定員を15名(スタッフ・赤ちゃんも入れて)と決めたため、最初に希望なさった人数より減らしていただき、やっと開くことが来ました。今回、参加できなかったご家族は、10月18日にお越しいただき、会を開くことになっています。こちらのほうは、人数にまだ余裕がありますので、参加したい方がもしいらしたら、アンティマキまでご連絡ください。

     また、11月か12月に、私たち主催の少人数の石窯の会も、開こうかと思っています。今年はミライ塾に参加しないので、乳製品卵なしのシュトレンの会とするかもしれません。詳しくは追って告知いたします。

     木々に囲まれ、山々を遠望できる場所にあるハウスポニー。この気持ちのいい場所にしつらえられた大きな石窯は、ほんとにすぐれものです。感染そのほか、とにかく久しぶりの開催なので、いろいろ心配がありましたが、開いてよかった! ぼちぼちですが、できるだけ気をつけながら楽しいことを続けていきたいと思います。
     



    



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