不登校の子供たちが、現在全国で29万人もいる、とつい最近聞きました。わたしの周りにも不登校のお子さんを持つお母さんがたくさんいます。いじめにあった、勉強についていけなくなった、教師の言うことが理不尽、なんとなくいやになった、などなど理由はいろいろあるようです。
学校が好きとは全く思っていなかったけれど、不登校なんて考えられない時代に育った私には、選択できる(?)今の子たちがうらやましいと思うし、元気に不登校している子供を何人も知っているのですが、お子さんやご家族によっては、「行かない」ことで将来に対する不安や周囲への引け目を感じている方も少なくないと思います。
そんな方たちに、「学校へ行かなくても、人一倍元気で意欲的で前向きに生きている人たちがいるのだよ」ということをおしえてくれる映画があります。それが、「自立への道」。
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映画は、今は大人になっている8人の人たちと2人のご兄弟のお母さんへのインタビューを中心に、彼らの暮らしぶりを交えて構成されています。監督の種蒔夫さんは、元美術教師。内申書の不正を告発して辞職したのち、渡欧して現代美術の活動をつづけ、帰国後「自然と農の啓蒙活動」を開始し、「種蒔きの旅」に。その後、「元不登校児ビデオインタビューの旅」を経て、この映画が完成しました。
私は昨年春、稲武のフェアトレードカフェで、この映画の上映会に出席。監督は、映画のDVDと機材持参で全国を行脚していて、そのおりもカフェでご一緒に映画見を見て、彼のお話をお聞きしました。上映会後は質疑応答の後、不登校のお子さんをお持ちのおかあさんたちを交えての座談会も開かれました。
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映画を見たあちこちの子供たちが、監督の車に思い思いの絵を描きました。
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この映画を、再来週3月31日、豊田市の産業文化センターで上映します。主催は、産業文化センターの隣の場所で、子供食堂「山二食堂」と「蔵カフェ・ケセラセラ」を営む矢野泉さん。彼女は、子供食堂に集まる親御さんたちから、不登校のお子さんたちの話を聞く機会が多いのだそうですが、お子さんの気持ちに寄り添おうと努力するお母さんに比べて、お父さんやお祖父さん、お祖母さん、近所の人達の無理解が目立つことが多いといいます。今回の上映会には、そうした、子供たちを取り巻く大人たちにもぜひ見てもらいたくて、大きなホールでの上映を企画しました。
上映会の詳細は以下の通りです。
*日時:3月31日(日)13時30分開演
*場所:豊田産業文化センター多目的ホール
*入場料:大人1500円
中学生以下無料
*定員 100名
*当日のスケジュール
13時:開演
13時30分:上映開始(90分)
新作紹介(10分)
休憩
15時30分:種蒔夫さんとトークの会
16時30分:終了
⋆予約方法
①QRコード
②jiritsu331@gmail.com
③09011080598(矢野)
上記いずれかの方法で、お申し込みください。
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さて、ついでに、元気に「不登校している(不登校していた)」私の知り合いのお子さんたちのうちの一人、豊田市旭地区在住の逸見ルチカちゃんのことを紹介します。
こちらの絵は、昨日豊田市美術館での個展「ナルシシズムの星」を終えた、ルチカちゃんの作品です。彼女は8歳の頃初の個展を開き、今は15歳。この春中学校を卒業しました。といっても、小学6年生の1年間と中学校の3年間は全くの不登校児童生徒として過ごしました。
最初から2番目の個展には、学校生活の苦しさを表した作品がいくつも見られました。小学校の高学年の夏、お母さんから、彼女が夏休みの宿題を全部燃やした、ということを聞きました。大胆さに驚く半面、いかに学校という存在が彼女を抑圧しているかを知り、その抑圧を跳ね返す彼女の力に喝采を送りました。
それから彼女と会う機会はなく、先日の個展でしばらくぶりに再会。以前の少しゆううつそうな表情は消え、スッキリした美少女に変身していました。彼女は、学校に行かなくなってから自主的にホームワークをはじめ、学校から与えられる教科書や問題集のみならず、ネットで見つけた学習サイトで、大学の教員クラスの人たちから教えてもらって問題を解く楽しみを覚えたそうです。4年前には考えられないほどの勉強好きになっていました。4月からは、通信制の高校に進学。「とっても楽しみ」と語っています。