アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

バンダルダイ(バンドルダイ)と石窯ピザの会inどんぐり工房 

2025-01-13 09:31:55 | 草木染め

  バンダルダイまたはエコプリントまたはミディアムプリント。昨秋、初の講習会を開きました。

   こちらは、友人たちと実験した時のバンダルダイ。花や葉、スパイスや染め材料、そのほかいろんなものでできる染め。エコプリントともいわれ、数年前、海外で話題になり、日本でも徐々にはやり始めました。いつかやってみたいとお思っていた時、たまたま昨春、WSに参加したのを機に、見よう見まねで作ってみたのがこれ。葉っぱが必ずその形になって色が出るとはもちろん限らず、あれこれやってみてとりあえず、色の出やすいもの、出にくいものの見当をつけました。

   当日のために集めた材料は、セイタカアワダチソウ、キク、ヨモギ、ドングリの葉、百日紅の葉、タマネギの皮、、ゴバイシの他たくさん。葉っぱは、タンニンを含む樹種が染まりつきやすいと聞いたので、庭先に実生で育ったカシ?の枝を切っていきました。

   布は、絹スカーフ、絹のハンカチ、濃染処理済みの綿のバンダナの中から選んでいただきました。こちらは絹スカーフ。

   葉や花のほか、ターメリックやアカネ、マスタードの粉、蚕紗交じりの乾燥桑の葉など、必ず色が出そうなものも散らしました。選び方、置き方に、それぞれの方の趣味や個性が出ます。でも、この通り染まりつくとは限りません。

   端から布をぐるぐる巻いてから、さらに巻貝のように巻き、しっかり縛ります。

   こちらは巻いて止めただけ。芯にはラップやクッキングペーパーの芯がちょうど使えます。

   蒸している間、ピザづくり。どんぐり工房の庭にあるピザ窯で焼きます。

   レンコンに塩ダラ、キノコ、ブロッコリーのピザ。熱いのをほおばった後、蒸しあがった布を広げ、草や葉を取り除いてから媒染に入ります。

   媒染は、アルミと銅、鉄の3種を用意。こちらはアルミ媒染で出来上がったスカーフです。

  紫はごバイシかな。あざやかです。

  左は鉄媒染。

   こちらも鉄媒染。写真では不鮮明ですが、それぞれみないい。ただし、葉の形がうまく出たのはわずかでした。もっとたたいたりこすったりするとよかったかも。

   バンダルダイ、思った通りにはなかなかいきませんが、とにかく楽しい。初夏から夏にかけて、花や葉が最も旺盛な時に、また会を開きたい。5月か6月ころに告知します。ぜひお越しください。

   

 

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根羽の小学生とハッピーマウンテンで牛のうんこ染めしました。

2024-10-16 23:27:07 | 草木染め

 2回目の、牛のうんこ染めです。今回は、根羽村の小学生3年生と4年生の11名。総合学習の時間に、ハッピーマウンテンに訪れ、うんこ染め体験をしました。

   こちらの山にはしばしば来ている彼らですが、事前に何をするかはあえて知らされず。うんこ染めと聞いて、ちょっとだけ引きはしたものの、全員が男の子(‼ 3,4年生に女の子は皆無)とあって、すぐにその気になってくれました。でも、うんこ採取に際しては、何人かは、模様付けのために用意した洗濯ばさみで鼻をつまんでから出発。
 
   素手で触るよう牧場主の幸山さんから指示されたときは、ちょっとだけ間があったものの、率先して採取に応じた少年が登場。その後は、何人かがつづいてつかんでは入れ、結局最後まで手をこまねいていたのは3人だけだったらしい。えらい!
   うんこを煮だしている鍋をかき回したり、火を起こす仕事は、男の子は大好き。進んでやってくれました。
   煮だしている間に模様付け。くしゃくしゃっと丸めるだけで終わり、という子もいれば一心にビー玉を括り付けて複雑な模様を施す子も。
   染め液につけている間は、幸山さんの先導で、うんこにたかる糞虫探しに。虫が糞を食べることで分解され、土壌が豊かに。でも、世界中、この糞虫がどんどん減っているのだそうです。こちらには、珍しい糞虫もいるとか。
   うんこに触り、鶏を抱き、虫を追いかける子たち。
   この日は、時折強い雨が降り、火の勢いが今一つ上がらなかったため、十分な煮だしができなかったせいか、染め上がった布はこれまでより薄め。
   でも、全員が満足して帰路につきました。
 
 
   引率してきた大人は、担任2人、支援員さん2人(支援員の制度があるのを初めて知りました)のほか、総合学習などの企画・実施をコーディネートする方が中心にいらして、計5人。そこに校長も見学に来てくださいました。11人の子供に、見守る大人が6人。恵まれています。
先日お邪魔した保育所も、同じように、子供の数に対しての保育士の数がよそよりかなり多いとか。根羽村のことを知るたびに、小さな村の良さがそこここで感じられます。
 
 
 
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アトリエ・チェルシーで二人展を開催

2024-10-10 22:09:33 | 草木染め

  9月の3日から5日まで、巣衣みほこさんとの展示会を、アトリエ・チェルシーで開きました。

  みほこさんの考えて作る服は、おもしろい。独特な組み合わせと、工夫がそこかしこにあります。彼女のアイデアで、私の染めた草木染布が生き返りました。上記写真のスカート?(まき布、とみほ子さんが命名しました)は、タカキビ染めの布に、柿渋染めの布をあしらったもの。私の考えつかない取り合わせが施されています。

  腰のあたりの布は、インド藍染めなのですが、まだらになってしまったもの。そのまだらが生かされたデザインにしてくださいました。

  オープン間もなくお越しくださったお客様に真っ先に買っていただいたまき布。

 

   こちらもおもしろい。お持ちになっているのが、みほ子さん。

  染め布いろいろと、みほ子さんのアクセサリー。どちらもアトリエ・チェルシーの空間に、ぴったり合いました。

   3日は、私のワンデーシェフの日でした。

   ひよこ豆のコロッケに、キャロットラペ、トマトの焼いたの、かぼちゃのマリネ、自家製キュウリのピクルス、脱水ヨーグルトハーブ入りとバジルペーストはパンのお供。パンは、イングリッシュマフィンとジャガイモパン。スープは、白みそと自家製ニンニク麹の重ね煮です。それにクロモジとレモングラスのお茶を添えました。

  あっという間の三日間。いろんな方々にお越しいただき、二人のコラボをご覧いただきました。草木染布とみほ子さんの考案する服がよく合う! 来年に向けて、この秋、冬に、大きな布をたくさん染めようと思います。

 

 

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根羽の保育所で、クロモジ染めをしました。

2024-10-06 00:12:27 | 草木染め
    根羽村の保育所で、小さな子たちと草木染めをしました。
 
  コーディネーターはハッピーマウンテンの幸山さん。
 
  長野県の施策「山保育」の一環として企画された講座で、こどもたちはすでに何度もハッピーマウンテンを訪れて、牛にも山にも親しんでいます。だからほんとは、牛のうんこ染めをしたかったのですが、園児の一人の女の子に「うんこはいやだ!」と却下され(この顛末は今日聞きました)、染材料はクロモジに。
 
  クロモジは、ハッピーマウンテンで育ったもの。子供たちは、すでにこのお山でクロモジの木に触れ、匂いを嗅ぎ、芳香蒸留水を作る体験までしているのだそう。だから、クロモジは親しみのある木で、匂いも大好き。
  ただし、クロモジはあまり色の濃く出る材料とは言えません。限られた時間しかなかったため、心配でしたが、子供たちも保育士さんたちも、クロモジの香りとほんのりしたピンク色を、とても喜んでくれました。
   ピンクは銅媒染。模様はみな、それぞれ自分でつけました。
  こちらは鉄媒染。おおきなT シャツは、保育士さんたちのもの。そめたT シャツは、12月に開かれるクリスマスパーティーで一斉におひろめの予定だそうで、その日まで、園内の押し入れに寝かせておきます。
 
  ところで、子供たちが染めたTシャツは、この夏、園の畑で彼らが育てた野菜を売って儲けたお金で購入したものだそう。
  この日も、園内の畑でとれたナスとピーマン、しし唐がいっぱい。保育士さんといっしょにずっと収穫にいそしんでいた女の子がいました。彼女は収穫が大好きなのだそう。
  
  彼らは、こうした野菜を、根羽の役場や工場に売りに行き、名古屋でのイベントでも販売しました。小さなうちからこうした体験をするなんて、とても貴重。根羽、すごい!
 
 
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生葉の藍染め~さくら村

2024-09-17 13:43:43 | 草木染め
  昨日に続いて、きのうも草木染め。
  あそびまNAVI(ガキ大将養成講座)の拠点さくら村の近くの公民館で生葉の藍染めでした。
  7月に一番刈りした後ググっと伸びた藍を刈り、葉っぱをちぎってもみもみ。ミキサーでやってしまえばあっという間なのですが、手で繊維を砕き、もんで汁を出す作業は、匂いや藍のぬるっとした感触がわかって、なかなかおもしろい。ただし、一人でする気にはなりません。親しく話せる人たちと一緒だから、やれる。
  生葉の藍染めは、絹ならもみもみした汁につければ、きれいな水色になりますが、木綿や麻はそうはいきません。ソーダ灰とハイドロサルファイトでインディゴを引き出し、やっと青色になります。7月の染めの折は、藍液に浸した布が、空気に触れてもなかなか青色に変わらず、心配しました。時間をおいて、ほぼいつも通りの美しい水色に変わり、ほっとしました。で
  
  でも、今回は、液に浸した布がすぐに濃い黄緑色になり、そして青色に変身。考えてみたら、一番刈りの時より葉が大きく、なんとなく元気そうです。2か月前と今の環境の違いなのかどうか。断定はできないけれど、雨の多さとか気温の高さとか、いろいろありそう。改めて、草木染めは、深く自然とかかわっているのだなと感じました。
  時間が足りなくなったので、2回しか重ねられませんでしたが、ほぼきれいな水色が、無事生まれました。春からずっと藍を育ててくださった、あそびまNAVIのスタッフに感謝。彼女の話では、昨年肥料として米ぬかをまいたため、米ぬか目当てのイノシシに入られたのだそう。それで、今年は米ぬかはやめて、肥料は油粕のみ。タデアイは「肥料食い」と言われ、何度も施肥するのが普通らしいのですが、今年は昨年までと比べたらずっとすくなかったのだとか。でも、藍はちゃんと育ちました! 十分青色を含んだ藍に。今年も楽しみました。
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根羽村で染め講習

2024-09-16 22:50:54 | 草木染め
  きのうは、根羽のグリーンハウス森沢で、染め講習しました。
 
  対象は、日本人&在日外国人の中高校生たち。昨日朝根羽に到着し、一晩過ごした後の彼らのうちの9人といっしょに、玉ねぎ皮染めをしました。玉ねぎの皮を選んだのは、彼らの普段の生活で最も近しい材料にしたかったから。染める素材は、手ぬぐいにしました。
  9人の内訳は、日本人5人、フィリピン人3人、ブラジル人1人。フィリピン出身の男の子が英語で通訳してくれて講習開始。選んだ素材は、手ぬぐい。仕方なく参加した、なんて子は一人もいなくて、皆、模様作りから熱心に取り組みました。私が試みたことのない模様をつけた子もいて、おもしろかった。
  テレビのニュースなどで、在日外国人の子女が、日本の学校に行ってもちゃんと日本語教育をしてもらえないせいで、置いてけぼりにされているという話をしばしば聞いていました。
 
  このキャンプの主催は、ともすれば孤独になりがちな彼らに、意欲と日本で生きる希望を持ってもらうために、キャリア教育や日本語教室などいろいろの策を講じている、一般社団法人DIVE.tv。
  彼らのフォローに尽力している民間のこうした団体があることも、これまで知りませんでした。ちなみに、このキャンプの参加費は、宿泊代、バス代、食事代、保険料込みで、なんと6000円。しかも、この6000円が捻出しにくい家庭もあるからと、「作文の優秀者5人は無料になります!」という特別措置もとっています。
  二日間のスケジュールには、「自己表現ワークショップ」や「人生計画ワークショップ」も。そして、キャンプのキャッチフレーズは、「IT,S ME CANP!」。今日会った彼らが、この日本で、元気に前向きに生きていくことを願います。
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蚕紗と桑の葉利用会 桑の葉入りピザと蚕紗入りバンダルダイ

2024-09-12 09:13:00 | 草木染め

 三河は養蚕が盛んだった土地。稲武も戦後しばらく後まで農家の副業として養蚕が行われていました。今では過去のもののとなった養蚕を将来に伝えようと、稲武の古橋会がまゆっこくらぶを立ち上げ、昔通り蚕を育て糸引きを行い、熱田神宮と伊勢神宮への献糸を続けています。

 このほど、稲武地区養蚕・製糸文化伝承事業実行委員会が「蚕に関連した商品開発の参加者募集」を始めました。蚕に多大な興味を持つ友人に誘われて応募したところ、無事通過し、「蚕に関連した原材料を使用した新商品開発について開発費上限5万円」を頂けることになりました。

 私と友人が選んだ原材料は、桑の葉と蚕紗。蚕紗とは、蚕の糞のことです。調べてみたら蚕の糞は漢方薬として使われており、染めにも使えることがわかりました。桑の葉のほうは、染めのほか、焼き菓子には何度か使ったことがあるし、草の会ではお茶によく使っています。それで、この二つでの商品開発やワークショップ開催に乗り気になってくれそうな友人たち3人にも声をかけて、「蚕紗と桑の葉利用研究会」を立ち上げました。

 まず試したのが、蚕紗と桑の葉を使った染め。蚕紗は、まゆっこクラブからいただきました。

 絹と綿の両方を、それぞれ媒染剤をかえて、染めてみました。桑の葉と桑しか食べていない蚕紗では、似たような色ではあるのですが、深みが何となく違う。蚕の体内を通って出た蚕紗は、発酵しているということなのか、色がより深い気がします。

  2回目の研究会では、エコプリントとも呼ばれて、近年話題になっているバンダルダイを試してみました。みんなで持ち寄ったのは、桑の葉、蚕紗、ツユクサ、百日紅の葉、栗の葉、琉球藍の葉、アカネ、ログウッド、玉ねぎの皮、マリーゴールド、ターメリック、ハックルベリー、クサギの実。ナスの皮など。

 シルクと濃染済みの木綿のバンダナに、好きな材料を散らします。

  人それぞれに、選ぶ素材や置き場所が違うのが面白い。

 布を半分に折って、キッチンペーパーやラップの芯に巻き付けます。そして上から紐でぐるぐる巻きつけます。私はたまたま人からもらった、布端切れをテープ状に巻いた紐があったので、それを使ちょうどいい具合でした。

  大鍋にざるを逆さにしておき、水を張ってそこにまたざるを置いて蒸します。1時間近く蒸してみました。

  紐をほどいて中の材料を取り除き、水洗いしてから、媒染しました。

  上記、右上と左下は鉄媒染、右下と左上、左の布は、アルミ媒染です。

  絹も綿も想像以上によく染まりつきました。

  茶色の点々が、蚕紗です。地味ですが、あると複雑さが増します。

  前回の研究会の折は、生の桑葉の入ったあんこ入りのマフィンと、オートミールのクッキーを焼きました。今回は、道の駅どんぐりの里で売られていた地元産の桑の乾燥葉を、生地に練りこんでピザを焼きました。トッピングは、かぼちゃとトマトと塩ダラ。なかなか美味でした。ただし、仕込み時に桑の葉を控えすぎたので、次回は倍の量、入れることにします。桑の葉茶には、レモングラスを加えました。桑の葉だけでもおいしいのですが、さわやかさがちょっとプラスされた感じ。

  次回はシルクのスカーフを蚕紗で染める予定です。

  ところで、稲武地区養蚕・製糸文化伝承事業実行委員会は、同時に「シルクパウダーを使用したシルクフードの商品開発参加者」も募集しました。こちらには、稲武の事業者2店舗が参加。私たちも含めて、採用された事業者は、試作した作品の発表や試食会への参加が義務付けられています。

  私たちはまず、来月27日のいなぶふれあいまつりで、上に記した桑の葉と蚕紗のシルク染めのパネル展示と、バンダルダイの展示を予定しています。その後、名古屋金山駅で開催のIKO→MAI、稲武の旧道沿いで開かれている雪み街道いなぶでも、展示と桑の葉入りの焼き菓子の試食会を展開することになっています。

  なお、バンダルダイに関しては、蚕紗入りではありませんが、11月6日(水)に、石窯ピザ&バンダルダイの会をどんぐり工房で開きます。こちらは追って告知いたします。お問い合わせは、問い合わせメールにてどうぞ。

 

 

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石窯ピザとインド藍染めの会inどんぐり工房 開きました。

2024-08-20 23:40:11 | 草木染め

  5月に続いて、どんぐり工房で石窯ピザと染めの会を開きました。

   今回は、インド藍の染め。参加者それぞれ、古いシャツやカーテン、エプロン、スカーフなどをお持ちになって、染め液に投入。緑色になった布が、外気に触れた途端、青色に変わるのを楽しみました。

  工房の庭にある、ピザ窯。夏のピザは、ナスとズッキーニをあらかじめオーブンで焼き、チリメンジャコとともにトッピング。トマトソースや染めソースをあえて作らず、トマトの角切りも載せたうえに、青じそジェノベーゼをかけて、チーズ二種を。

  初めてのシソジェノベーゼを載せたピザでしたが、好評! バジルほど主張しない味なのですが、それなりによかった。ニンニクとクルミを入れました。

  いつもは、インド藍染めの時は模様をつける方がほとんどなので、その模様の面白さに惹かれるのですが、昨日の会では、一人を除いてみな単色を選びました。

  洗い終わった布を見ると、素材や染めの回数、織り方によって、青の色が微妙に異なり、まるで紺屋のようでなかなか壮観でした。

  模様をつけたお一人は、以前、一緒に蚕のうんこ染めをした友人。うんこ染めをした布に、模様を施しました。

  こちらも彼女の作品。青と白の対比が大胆。

  インド藍の染めの会は、今週末、24日にも開きます。こちらは染めだけのいつもの定例講習会。まだ若干空きがありますので、どうぞ。シミのついたお気に入りの服やスカーフを再び生かすのに、藍染めは最適の方法です。お申し込みは、どんぐり工房へ。℡0565833838

 

 

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アトリエチェルシーで、巣衣さんとコラボ展を開きます。

2024-08-15 10:37:17 | 草木染め
 9月3日4日5日の3日間、足助の山あいにあるアトリエチェルシーで、アクセサリーと服の巣衣さんとコラボ展を開きます。
題して、<「草木絲衣」染めと装い二人展>。
 
 アンティマキは、主に周辺の野山で採取した植物で染めた草木染めのスカーフ各種、のれん、布地や端切れなどを展示。焼き菓子類の販売も致します。
9月3日は、わたしの1デイシェフの日といたします。たぶん、ですが、ベジバーガーとベジスープのランチをおつくりいたします。助っ人は昨年と同じく、真理子さん。
 
  午前11時からと午後1時から。それぞれ10人までといたしますので、できれば予約をお願いいたします。ご予約・お問い合わせは、問い合わせメールにてメイルください。
 
  巣衣みほこさんの衣服は、一枚一枚に作り手の深い愛着を感じます。アクセサリーも魅力的。以下、彼女のメッセージです。
 
「@sugoromo_mihoko
暮らしに少しスパイスを。
そんな衣・装身具などをつくっています。古い布、綿、麻、染、自然の恵、異国の風を感じるものなど、土に還るモノづくりを心がけてます。
今回は、貫頭衣、藍染装身具などご用意してます。
アンティマキさんとの初2人展となりますので、少しですが、マキさんの染められた布を使ったものも製作中です。
マキさんの草木染めのストールなども並びますのでお楽しみに♡
山のatelierで皆様のお越しをお待ちしております。」
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ハッピーマウンテンで牛のうんこ染めWSを開きました。

2024-08-07 14:25:47 | 草木染め

 8月最初の土曜日、お隣の長野県根羽村のハッピーマウンテンで、草木染めワークショップを開きました。

 ハッピーマウンテンは、山地酪農の牧場。9頭の牛が、山に生えている草を食べて、畜舎に入ることなく外でずっと過ごしています。牧場主は幸山明良さん。7年前から、ほぼ杉やヒノキだけだった山の整備をはじめ、今は絶滅危惧といわれる鳥までやってくる、生態系豊かな森を、牛とともに作っています。

 その幸山さんが前からやりたかったという牛のうんこ染めワークショップ。その講師として参加させてもらいました。

  当日は朝から猛暑。標高1000m近い山だというのに、日差しが強くてつらいほど。

  前日の真夜中に東京を発って、朝5時頃根羽についたというお母さんと男の子3兄弟。彼らは牛が大好きで近県の牧場にはしょっちゅう遊びに行くのだとか。でも、野外での作業は始めてだそうで、さっそく幸山さんから薪割りの手ほどきを。

  牛のうんこ採取へ。こちらをはじめて訪れたとき、牛のうんこが臭くないのに驚きました。彼らが食べているのは山の草だけ。一般の牛舎で飼われている牛は濃厚飼料といって、脂肪の多い牛乳出すため、穀物もふんだんに食べさせられます。そして大きな違いは、運動量! 健康な牛のうんこは臭くないのだと、そのとき知りました。

  うんこの煮だし開始。参加者の皆さんが拾ってきたうんこは、私が前に手でつまんだ乾いたうんことは違ってできたてほやほやの柔らかいうんこ。そのせいか、煮だし始めると、やはり臭い。でも、嗅いだことのある牛舎の臭さとは違い、十分耐えられる臭さです。

  一月前に試作するために持ち帰ったうんことは微妙に匂いも色も違う気がしました。たぶん、食べた草が多少違うのでしょう。根羽はトウモロコシの産地なので、近隣の農家で売り物にならない🌽がこの牧場にやってくることもあるそうなので、そのせいもあるのかもしれません。

  なにせ、普通の哺乳類と違って、牛の反芻能力はものすごい。固い笹もバシバシ食べるくらいなので、煮上がった染め液を濾すのには、ずいぶん時間がかかりました。

  隣の竈で煮たのは、クロモジのチップ。牧場内には、近年価値が急速に認められ始めたクロモジが結構生育しています。

  そのクロモジを細かく刻んだものを染料に。たいして臭くないとはいえ、やはりうんこらしい匂いのする鍋の隣で、ず~っと嗅いでいたくなる品のある香りのクロモジの鍋。こんな取り合わせのワークショップ、めったにないとおおもいます。

  試し染めしたときは、きれいな黄色だったのに、チップの量が多すぎたのか、この日のクロモジの染め液は、ピンクに近い肌色に。

  うんこ染めの方は、濃い草色に。こちらも、試し染めの時よりずっと黄色みの少ない色になりました。ちゃんと浴比をしらべたわけではないので、なんともいえませんが、食べたものの違いが色に出たのかしら。

  こちらがうんこ染めです。

  アルミ媒染は薄め。銅媒染ははっきり草色に。鉄媒染だと暗い草色に。

  クロモジ染めの方は、色合いがはっきり分かれました。右の二枚は同じスカーフですが、右端は銅媒染、手前はアルミ媒染。グレーは鉄媒染です。この色いい。

 上記二枚の写真に写っている数枚の小さめの布は、参加者のお一人が子供さんの夏休みの自由研究にとお持ちになったもの。それぞれ4枚ずつ用意し、豆乳、牛乳、酢、オレンジジュースに浸けた布をご持参。草色のほうが牛のうんこ、肌色のほうがクロモジ染めです。酢やオレンジジュースに浸けた布は染まらないだろうとおおもいましたが、うんこ染めの方は予想に反してうっすらですが色がつきました。実験成功!

  RちゃんとAちゃん姉妹。お姉さんはクロモジ、妹さんはうんこ染めです。

  この日の昼食は、根羽にある村の施設「くりや」内の木村食堂のベジ弁当を頂きました。こんな田舎で、安心できる素材を使ったお弁当が頂けるのがうれしい。

  食後は、牧場内でわんさと生えているベニバナボロギクを使ったクッキーを、みなさんに召し上がっていただきました。

人間が食べても野菜のようにおいしいベニバナボロギク。なのに、なぜか牛は嫌って食べません。そのおかげで、なかなかうまく育たないこの草が、ハッピーマウンテンにはいっぱい。しかも牛のうんこで育っているので立派。そのベニバナボロギクの葉と花をゆでて刻んで、オートミールのクッキーに加えました。

 写真を撮り忘れましたが、クロモジのチップの水出し茶は、とてもいい匂いがして好評でした。

  皆さんが帰り、片付けが終わったあと、根羽のさらに飯田寄りの村、平谷に新しくできたアイスクリーム店のアイスクリームを食べに、幸山さんたちと行きました。場所はひまわりの湯のすぐ前。昔はAコープだった建物です。開いているのは、幸山さんと同じく、山地酪農を平谷の山で実践している林さんご夫婦。牧場の名前はペアツリーファームです。

  草だけを食べて育った牛乳から作られたアイスクリーム。喉のどこにも引っかかることなく、すすっと溶けます。なのに、豊かなコクを感じます。上にかけてあるのは、エスプレッソコーヒー。よく合います。

  牛とともに、この山で1年間寝泊まりしたこともある幸山さん。彼を見つけると牛は我も我もと寄ってきて、彼になでたりさすったり掻いたりしてもらいたがります。彼がいることで、安心して山の生活を続けているように見える牛たち。針葉樹だらけの不自然な森だったこの山が、牛と、整備を続ける幸山さんの手によって、本来の豊かな生態系に生まれ変わりつつあります。糞虫は、肥沃な土壌を作るに欠かせない存在なのだそうですが、いまや世界的に激減しているのだとか。その糞虫がこの山にはあちこちに。この日は、糞虫マニア(!)だという少年が、希少の糞虫を発見したそうです。すばらしい!

  牧場では鶏も放し飼いしています。子供たちは、このひよこに夢中。生き物の温かさ、ひ弱さ、可愛らしさをたくさん学んだようです。

 牛のうんこ染め、初の試みでしたが、参加した方たちはみな面白がってくださり、充実した一日を過ごしてくださいました。また別の季節に、今回とは異なる草を食べた牛のうんこを、いつか染め材料に使ってみたい。

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