トライアングルの部屋

シニア街道をゆっくり散歩中
本読んで
映画観て
時々おでかけの記録も
仙台在住で大の阪神ファン

緋い記憶 高橋克彦

2012-08-14 08:51:53 | 本 2012年
赤いではなく緋い(あかい)
緋色・・・濃く明るい赤色
「緋色の記憶」というトマス・H・クックの
アメリカの小説がある
 
こちらは1997年なんとか賞とっているから
高橋克彦さんの方が先だ

緋い記憶
昔犯した罪
その現場となる家がその当時の地図にない
その相手はその10年も前に殺されていた?

ねじれた記憶
30年前に死んだ母
その死の真相は・・・
自分も実は30年前に死んでいた?

言えない記憶
缶蹴りの記憶
なぜあの缶蹴りの日だけ強烈に記憶が残っているのか
その日友人の妹が川で溺れて死んだ
その死の真相

遠い記憶
幼い時の記憶は曖昧
時々遊びに来る女の子・・・
実は自分が女の子の家へ時々行っていた
そしてそれは父親が愛人の家へ行く時の付添い・・・
ラスト「思い出すとザワザワと寒気が伝わった」とあるが
読んでいるこちらにも伝わってきた!!

膚の記憶
原因不明の食あたり
その原因は?
吐き気がするような真相
鍾乳洞にはもう行けない!!

霧の記憶
二十六年前
ロンドンで女性が失踪
その真実

冥い記憶(くらいきおく)
これもラストは衝撃!!
18歳の?
主人公の少年の名前・・・
最後の方で井上君としか出てきていないような・・・
叔母とその友人で刑事の松平と自分の三人は
ミステリーツアーに参加することになった
それまで自分は足を痛めて療養中
久々の外出

行く先々前に来たことのあるような気がしてくる・・・

人間の記憶とは本当に曖昧だ
そして思い出したくないつらい記憶であるために
自分の記憶から無意識のうちに消してしまうこともある
もしかしたら
恐ろしいことが過去に起こっていても・・・

夏にふさわしいホラー小説だった

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鈴の神さま 知野みさき

2012-08-08 08:48:11 | 本 2012年
萩尾望都の「ポーの一族」を陽気にしたような?
NHKのアニメ「おじゃる丸」を大人向けにしたような?

不思議な夢のある話

読んだ後、心がほっこり!

1996年中学生の冬弥くん
春休みに
東京から四国の高野町に住むおじいさんの所へやってくる
そこで出会ったのは特定の人にしか見えない鈴の神さま
名は安那
5歳くらいの身なりでお公家様のような容姿と言葉使い
おじゃる丸を連想してしまう・・・

しゃららららんという文字で表現された鈴の音が心地いい

次に神さまを見ることができた人
時代は戻り第二次世界大戦中
東京から知人を頼り
高野町に疎開してきた和
身重で夫は出征中
安那に渡そうと思って買ったビー玉はどうなったのか・・・

バブル期の1988年
売れない俳優の鵜木次郎
高野町に住む姉の所へ来ていて
定職につかないことなどで姉と口論になり家を飛び出す
冬の野山をさまよい
たどり着いた家に安那たち向こうの世界の人々がいた
ピーターパンの話をしたら大喜びの安那

2005年
85才になる老女
お祭りの日
幼いころに会った不思議な男の子のことを回想する

そして2010年
14年たち冬弥が高野町に帰ってくる
この章で鵜木次郎のその後がわかりにんまりしてしまった

安那との再会
冬弥のひくピアノのメロディは聞こえてきそうな気がする

自然の情緒いっぱいの高野町
都会の雰囲気に包まれたロンドンとの対比

鈴の神さまは特別なご利益はないけれど
なぜか見える人は人生を謳歌しているような・・・
(みんな幸せになっているとしておきたいが
冬弥のじいさまが・・)


永遠にあれ!!鈴の神さま

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県庁おもてなし課 有川浩

2012-08-06 07:21:06 | 本 2012年
高知県 県庁に実在する「おもてなし課」が舞台

「実は一度も訪れたことがない都道府県ランキング」で1位の高知
(gooランキング)

どうやって観光客を呼ぶかを課題に
職員が悪戦苦闘する

四国にある
藤川球児の故郷
かつおが有名
四万十川

恥ずかしながら
私の知っているのはこれくらいか?

この本が映画やドラマにでもなれば
高知の名も知られるようになるかも

読んでいて興味があったのは
どこまでがフィクションかということ

主人公掛水は話しの中では男性だが
最後に紹介されている吉本さんという女性か?

そして作家吉門は作者本人・・・

どちらも性別を変えている

(というか作者の有川さんて男性だと思っていた
阪急電車を読んだとき
女性的な文を書くとは思ったのだが
浩という名前から男性だと疑わなかったのである)

パンダ誘致の話は架空だというから
清遠さんは実在しないのだなたぶん
そして恋愛も架空・・・

高知は海も川も山もある
今日本人が求めている物が揃っているところ

もっともっとアピールしてほしいものだ




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ゴールデンスランバー 伊坂幸太郎

2012-07-27 13:37:51 | 本 2012年
本を購入したのが2009年

映画化決定し
上映前に読み終わろうと思っていたのに
2012年の昨日ようやく読み終わった

映画化前に半分
映画を観てから半分という新しい経験(笑)

映画との違いはいろいろあったみたいだが
最後の方自分が無事でいることを知らせたのは
映画では両親だけだったような・・・

セキュリティポッド
映画には出ていなかったっけ?
この話の中では結構重要だと思うけど
現実味がないからカット?

読んでいて
樋口晴子のあまり危機感のない
淡々とした表情が思い出される
竹内結子さんをイメージして書いたのかと思うくらい
ぴったり

三浦役濱田岳さんも・・・

この話全体が警察を敵に回している
覚悟を決めて捕まって
弁護士に無実を証明してくれるように頼むとか

無理か?
組織的に犯人を作り上げたのだから
青柳が犯人である証拠も次々と出てくるのだろう

これからの青柳の将来を思うと苦しいが
(戸籍もないだろうし)
でも自分を信じているわずかの人々に助けられた
その心の温かさに救われる思いだ

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妻は、くノ一 風野真知雄

2012-07-26 12:28:03 | 本 2012年
平戸藩 御船手方書物天文係
雙星彦馬(ふたぼしひこま)

剣術は苦手
星などの天文が大好きで
変わり者で有名な男

上司の紹介で織江という美しい妻をめとる

一か月でその妻が失踪

彦馬は妻を捜しに江戸へ向かう

実は織江はくノ一だった

彦馬のもとに姿は現さないが
陰で彦馬を見守る織江
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だれかの木琴 井上荒野

2012-07-24 10:35:41 | 本 2012年
一戸建てに越してきた夫婦と十三の娘

夫は警備会社の営業の仕事
妻は専業主婦というごく普通の夫婦

妻は新居先近くで新しい美容院へ行く
帰宅後担当してくれた美容師からお礼のメール
それに返信する妻

そこから妻による美容師へのストーカー行為が始まる

誰にでもありえる話かも・・・
家庭の中で孤独に陥りがちな主婦の
心のすき間を埋めるかのような奇妙な行動

先日観たDVD「犬飼さんちの犬」の家族もそうだったが
思っていることを口に出さない家族
争い事は起きないけれど
たまるストレス
(注:犬飼さんはそのストレスはなさそうだったけれど・・・)

まだまだ終わりそうにない妻の行動は怖い
原因は夫にありだなあ
夫婦で話し合えば?

「だれかの木琴」というタイトルの意味は?
話の中に木琴ということばは出てこなかった気がする

今どきの美容院て
客のアドレス聞いてお礼言ったりお得情報とか
送ったりするもんなのか?

私自身は紳士服専門店でアドレス教えて嫌な思いしたので
絶対アドレスは教えないことにしている
何がお得だ
何が割引になるだ
人の携帯いじって
会員登録しちゃって
全然お得じゃない
安っぽいガーゼのハンカチ?
いらないって!!
メルマガ来るたびアドレス変えたくなる
もう会員やめますと連絡するのも面倒
開かないうちに削除しているから
料金発生してないと思うけど・・・



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七夜物語 川上弘美

2012-07-18 12:08:23 | 本 2012年

鳴海さよ
仄田鷹彦
小学四年生の二人が
図書館にあった本
「七夜物語」を読んだことがきっかけで
不思議な体験をする

七夜物語は読んだ後で
内容を記憶できない
仄田くんが読みながらメモを取っても
後で見ると文字が消えているというわけ

食事の後片付けをきちんとさせたり
物に命を与え
物を大切にしようという教えなど
少年少女にふさわしい内容の気もするが
朝日新聞に長期にわたり連載されたこともあり
大人向け?

さよと仄田くん二人の日頃の悩みが
解決するのかと思ったが
したようなしなかったような

さよの両親も七夜物語体験者だと思ったが
それには触れていなかった
口笛を教えてくれた高校生の二人のように
さよと仄田くんも仲良しでいるのかと思ったが・・・
七夜体験後はそうでもないみたい

さよのモデルは作者?

挿絵がとにかく素敵!!
全部モノクロなのだが
それが七夜に合っている
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真夜中のパン屋さん 大沼紀子

2012-07-12 19:27:26 | 本 2012年
真夜中にしかオープンしないパン屋
「ブランジェリークレバヤシ」

物語は
母親に見捨てられ
姉と名乗る人を訪ねて
このパン屋にやってきた女子高生希美を中心に進んでいく

パン屋で働くのは暮林と弘基
一人は苗字でもう一人は名前?
どうしてだっけ?
説明あったかな

希美をはじめ
そのパン屋に集まってくる人々
育児放棄された小学生の男の子こだま
のぞきが趣味の斑目
おかまのソフィア

こだまの名前の由来と
希美という名前の人間に出会った時の
こだまの驚きが妙におかしい

ドラマ化されそうな感じがする・・・
希美役は
最初からイメージが多部未華子ちゃん

暮林は佐藤隆太さん

この本を読み終わった時
すぐクロワッサンを買いに行ってしまった!!


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夢違 恩田陸

2012-07-03 07:10:43 | 本 2012年
夢札?
夢判断?
予知夢・・・

最初
本の分厚さに読み切れるか不安

読み始めてダラダラした感じに少し苦痛感

読み進めていくうちに
先が知りたくてグイグイ引き込まれていく

どうか結末で裏切らないでと願いつつ・・・

結果はどうかと問われれば
最高が100だとすれば75?

どうして事故の後
結衣子は遠い親戚の家の前に倒れていたのか
偶然か?
自分を助けてくれる人がわかったからか?

なぜ子供たちや運転手が神隠しにあったのか?
夢札経験者?
どうして戻ってこれたのか?
結衣子と彼らの共通点は?

結衣子の頭がかくんと傾いたって死んだってこと?

だとしたら最後の章は現在?過去?未来?夢の中?

理解力が足らん
もう一度読み返す気力もなし
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プリティが多すぎる 大崎梢

2012-06-28 10:23:44 | 本 2012年
大手出版社に勤務して2年目になる新見佳孝
ニックネームは南吉

人事異動で女子中高生向けの雑誌「ピピン」に配属になる

そんな年代の女の子の流行も気持ちも
佳孝には理解できる訳もなく
悪戦苦闘するが
徐々にその世界にのめり込んでいく

ピピンのモデルをしている女の子の世界は
子役かAKBを連想してしまう

華やかではあるがこんな若いうちから厳しい世界に身を置く

売れなくてもいつか売れるのではと
なかなか抜け出せない

オーディションには多くの人が応募してくるが
受かった方が幸せなのか
落ちて早く別の道を歩んだ方が幸せなのか・・・

先日NHKの「仕事ハッケン」という番組で
お笑いザブングルの加藤さんが
こんな雑誌の編集の仕事を体験していたっけ

もしかしたら話の中に出てくる昔ピピンのファンだったという
女流作家の水科木乃さんって
著者のことかも
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