その壱 しにがみ
この話もちょっと痛快
お道は死んだ夫が残した借金のために
金貸しの妾にされそうになる
それを助けるため
お道に恩義がある留吉が
おけら長屋の大家の家に
泥棒に入るのだ
それを知った長屋の連中が
一致団結
お道を死神に仕立てる
その発想たるや
恐れ入りましたって感じ
それに泥棒も
って留吉じゃない方の泥棒も
改心させちゃうんだから何とも楽しくなる話
その弐 ふうぶん
ラクダが京から江戸にやってくるというので
変な噂が広まる
拝むだけで
厄除け 疱瘡除けになるとか
小便や糞を煎じて薬にすると
どんな病も治す薬になるとか
そのラクダが見世物小屋から逃げ出し
大騒動
ふうぶんは風聞
うわさ 風評
その参 せいがん
黒石藩江戸家老
工藤惣二郎の妹 扶美
男勝りの剣の腕
三藩交流会に参加させてほしいと
腕を見せるため
鳥羽藩側用人付 京谷信太郎と
一戦交えることに
それがきっかけで
扶美は信太郎の妻になりたいと言い出す
せいがん 正眼
剣先を相手の喉元に向ける
中段の構えのこと
その四 おまもり
常陸国から江戸に
出稼ぎに来ていた亭主の幹助を
訪ねてやってきた
お邦とお妙親子
幹助が住んでいた黒塀長屋は
一年前になくなってしまっていた
幹助を探す
おけら長屋の連中
なんと幹助は事故に遭い
記憶喪失になっていた
記憶喪失を治そうとするところは
まるでコント
この話でも
幹助親子だけでなく
記憶喪失になった幹助を助けた
夜鷹をやっていたお貞までを
助けてしまうんだ
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