トライアングルの部屋

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仙台在住で大の阪神ファン

マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ 古内一絵

2020-07-08 14:21:12 | 本 2020年
都会の裏路地の奥にあるカフェ
マカン・マラン

インドネシア語で
マカンは食事
マランは夜

夜食を提供してくれるカフェ

おかま  ではなくドラァグクイーンのシャールが
経営している

昼はダンスファッション店で
夜だけやっているカフェ

その人の身体にあった料理を出してくれる

キャリアウーマンとして働いている40代の女性
仕事で悩み体調も悪い

そこで出してくれたのは「春野菜のキャセロール」
キャベツや玉ねぎジャガイモを煮込んだ上に
チーズがのっている

二人目はシャールと同級生だった
中学教師の男性

メタボで体に良くない物ばかり食べている彼に
出してくれるのはお茶
それを飲むと疲れた胃が爽快になる

この話で生まれ変わるのは彼ではなく
教え子の男子中学生

母親の作った料理を一切食べず
コンビニで買ったものばかり食べるようになった

その背景にあったのが
東日本大震災

その子にはお米パン

次がライターの二十代の女性
大手雑誌の下請けのような記事ばかり書かされる毎日に
先が見えずにいた

この隠れ家的カフェを特集しようとやってくる

彼女に出されたのは
大きな皿の真ん中にポタージュをのせ
周りに色とりどりの野菜や果物をのせた物
名づけて「世界で一番女王なサラダ」

最後は大晦日に食べる「アドベントスープ」
シャールのために仲間が協力して作ろうとする

そこには地上げ屋問題やシャールの秘密
シャールを慕うジャダの過去など

地上げ屋の胃袋を捕まえたのは
故郷の味
「きらすまめし」というおから料理

読み終わったら
身体にいい物だけ食べるように
気をつけようかなあなんて気になる



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