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青瓜不動 宮部みゆき 

2024-12-05 08:01:59 | 本 2024年

三島屋変調百物語九之続

 

江戸 神田三島町にある

袋物屋の三島屋では

風変りな百物語を続けている

 

おちかが嫁いだので

今は次男の富次郎が聞き手

 

さあ今回はどんな話が語れるのか

 

このシリーズは毎回本自体が分厚いが

おもしろいので

すぐ読み終えることができる

 

よくもまあこんな摩訶不思議な世界を

思いつくもんだ

 

気になった所を少しだけ

 

第一話 青瓜不動

母親が死んだあとお奈津たちを世話してくれたのは

母の妹 お萬

 

夫も子供もいない女は

村はずれの墓所にある

投げ込み墓に葬られる

 

お奈津は

村のみんながほったらかしのその墓を

掃除したり花や線香を供えたりと

一生懸命世話をする

 

お奈津は父親のいない子を孕んでしまい

初冬の用水路で始末する

 

おせいは難産でどうにか産んだ赤子は

助からなかった

その子は男の子だったので

跡取りを死なせたと亡くなっても

嫁ぎ先の墓には入れてもらえなかった

 

気の毒な女たち

 

その反面

おちかは女の子を出産

みんなに祝福される

 

第二話 だんだん人形

 

この話は怖かった

ある村で新しくやってきた代官の

悪徳ぶり

 

国家老に訴えるため

代官所の役人に見つからないように

逃げ出すところはハラハラドキドキ

 

村の産物

土人形の中に紛れ込んで行くシーンは

目をつぶって読みたくなるほど(笑)

 

第三話 自在の筆

その筆を使うと

素晴らしい絵が描ける

しかしそれを使う当人ではなく

まわりの者の生気を吸い取ってしまう

 

手放せばいいのに

他の人の物になるのも嫌だ

 

その結果

筆を食ってしまう

 

第四話 針雨の里

不思議な村の正体は?

 

村に子供は産まれず

夫婦もいない

迷い子をもらってきて

育て上げ

働かせる

 

ヤマワタリという

ツバメの一種の山鳥の雛の

羽毛と卵の殻

それが素晴らしいもので

この村を豊かにしてくれている

 

二人一組で仕事し

巣を探して木の高い枝登っていく方を「ソラ」

下にいてソラの身体に付けた縄を

しっかりつかんで踏ん張っているいる方がドダイ

 

そのペアを「あいたし」と呼ぶ

 

ある日

山が大噴火を起こし

村は消滅してしまった

 

この村の神事の一つに

風払いという

厄落としのまじないがあった

 

人形(ひとがた)に切り抜いた紙に

赤い染料で厄を記して

小高い場所から風に乗せて空に放つ

 

この人形の紙を風舞いさんと呼ぶ

 

この村でが雨はめったに降らないが

降った時は針の雨が降るという

 

人間にとっては普通の雨が

針となるのは

実はこの村は・・・

 

 

 

 


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