やあよのブログ

コツコツと詩を書いています。楽しく読んでいただければうれしいです。

霧雨の匂いに

2022-09-20 15:11:08 | ポエム
物悲し気な雨の気配に
窓ガラス越しに外を見て

物さみし気なわずかな音に
窓を開けて あなたを想う

曇り空 雨模様 季節は迷い
僕の想いの果てに 彼方遠く

今度逢ったら なにを話そう
お話しできるのが大人だと 
あなたが言うから
今度逢ったら なにから話そう
知り合うだけ知り合ったら 
あなたは僕のものになるの
物想う 霧雨の匂いに

親密になれたら 最後の恋の予感に
あなたは「自由な恋ならいいわ」と
笑うでしょう

僕の想いの果てに 彼方遠く
物想う 霧雨の匂いに…
 


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2022-09-20 07:15:03 | ポエム
秋のはじまりは 僕の心変わり
覚めていくこころに 終わりを知った

最後に抱き合って 忘れないと誓った
僕等 時代と共に生きていくの

手を離した瞬間 二度と逢うことはないと
わかったの

嵐の夜の涼しさは
なにもかもが若さだというのなら
嵐の夜の静けさは
なにもかもが 泣いてすめばいいのに
僕等 振り返らずに歩き去ったの

どうして 出会えた意味をいま 考えられない
こうして 別れた意味をいま 忘れきれない

僕等 振り返らずに離れ去ったの…



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秋雨

2022-09-19 14:20:43 | ポエム
雨が止んだ秋の午後
わずかな光が雲間から明るい

恋したことなんて 想い出せないほど
軽やかに

雨が止んで 午後の散歩に
かすかな小雨に 傘を持ち

恋したことなんて 繰り返さないけど
したたかに

秋雨
ひとりで生きていくのがお似合いなの
前向きに
秋雨
ひとりで歩いているのがお似合いなの
振り向かずに

愛したことなんて 繰り返さないけど
しなやかに

このままひとりで
どこかへ行ってしまいたいけど
このまま歩くうちに 
気がつけば 綺麗な秋雨の夕暮れ


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金色の猫

2022-09-19 06:36:30 | ポエム
夏が終わった日曜の昼下がり
昼寝していて 金色の猫の夢を見た

夏が終わって まだ暑い午後の寝起き
昼寝から覚めて 金色の猫の夢が離れない

探しに行こう 金色の猫を
誰も見たことのない金色の猫を

それから僕は一人旅に出た
何日も何十日も歩いた
ボートに乗って島へ来た
そこに夢で見た金色の猫に会った

本当にいた 金色の猫を
幻かと思った金色の猫を

それから僕は金色の猫を家に入れた
金色の猫は僕と家を気に入った
僕と金色の猫の生活が始まった
金色の猫は誇らしげに自分の毛を舐める

ついでに僕の手も舐める

ついでに僕の顔も舐める



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Beauty

2022-09-17 18:11:12 | ポエム
Beauty
大人はさみしい生き物さ
誰もが皆 孤独を抱えて

Beauty
大人は哀しい生き物さ
誰もが皆 満たされない思いを抱えて

あなたはいつ大人になったの
あなたはどうして大人になったの

Beauty
あなたには知り合いしかいない
誰もが皆 あなたと友だちになりたいのに

Beauty
あなたはなにもかもを知っているの
「誰もが皆 毎日忙しいのよ」

あなたはいつ大人になれたの
あなたはどうして大人になれたの

あなたはいつの間に大人になったの
あなたはどうしても大人でしかないの

たまにひとりで泣いているあなた
なにもかもひとりで乗り越えて
今日もオシャレしてひとりで出かけていく

大人のあなたは僕を必要としないの

大人でしかないの…



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