総ページが700ページ近い大著、
ポール・セローの『ダーク・スター・サファリ』(英治出版)、読了。
すばらしい本でした。今年ナンバー1かも。
アフリカをバスで縦断する紀行…というとふつうの旅本だが、
この本はずいぶんと趣がちがう。
セローは60年代にマラウイとウガンダで教師をした経歴をもち、
30年以上ぶりに旅をしながらそれぞれの地を再訪する。
当時より悪くなっている国々、変わらない田舎の良さ。
先進国のNGOの支援を批判しながら、悲しみと怒りが交差しながらも、
変わらぬアフリカの良さをかみしめながら旅が続く。
大人の紀行はすばらしい。
旅は若者だけのものじゃない…そんなように感じるところもいいのかな。
『物の怪』(鳥飼否宇/講談社)。
『昆虫探偵』に引き続き生物系ミステリ作家もの。
河童に天狗に鬼を…今風にというか京極風にと言うか、生物学的なミステリに仕立てたもの。
まぁ、おもしろいのですが、ミステリを書こうと思って書いているところに、感動はないかな。
『エストニア紀行』(梨木香歩/新潮社)。
ファンなんで、買いました。『考える人』でもちょっと読んだし。
まぁ、好きかな、この人のエッセイは。
ただ、なぜエストニアなのかはよくわからない。
本人の裏テーマとしては「コウノトリを見る」というのだが、
旅そのものは「仕事の旅」ということになっていて、
田舎をいろいろまわるんだけど、妙に慌ただしくて、目的がはっきりしない…。
旅の目的をはっきりさせる必要はないし、その慌ただしさが、
エストニアの田舎の良さを引き立たせているけれど、ぼんやりとした違和感を感じる。
短い旅を1冊にまとめた感もちょっとあって、
しかも、震災前の取材を震災後に出版するということが
少なからず影響をしているのだと思うけど、
ラストのあたりが、ちょっと、こう…話が大きくと言うか、
ぼんやりなってしまったような気も…。
いや、好きなんだけどね、この人の自然の話は。
鳥とか詳しいし、自然との距離感がいいし。
エストニアにも行ってみたくなったし。。。
お次。
今日、帰りの電車の中でノンフィクション書評サイトHONZで知って、
駅を降りて、本屋に直行して即買い。
『弱くても勝てます』(高橋秀実/新潮社)。
新潮社がすごいのか、この人の本がすごいのか、
前著『ご先祖様はどちら様』も生田の小さなチェーン店系本屋で購入。
新刊とは言え、よくこんな地味な本(おもしろいけど)置いてるよな…。
ま、この人の本も好きですね。妙な空気感というか、モノの考え方がばかばかしくて。
超進学校である開成高校野球部のお話。
今回も妙。この人が書くから妙なのか、妙なモノを取材するから妙なのか?
いっき読みの予感。
ちょっと乱読気味の今日この頃。
ま、秋ですから。
ポール・セローの『ダーク・スター・サファリ』(英治出版)、読了。
すばらしい本でした。今年ナンバー1かも。
アフリカをバスで縦断する紀行…というとふつうの旅本だが、
この本はずいぶんと趣がちがう。
セローは60年代にマラウイとウガンダで教師をした経歴をもち、
30年以上ぶりに旅をしながらそれぞれの地を再訪する。
当時より悪くなっている国々、変わらない田舎の良さ。
先進国のNGOの支援を批判しながら、悲しみと怒りが交差しながらも、
変わらぬアフリカの良さをかみしめながら旅が続く。
大人の紀行はすばらしい。
旅は若者だけのものじゃない…そんなように感じるところもいいのかな。
『物の怪』(鳥飼否宇/講談社)。
『昆虫探偵』に引き続き生物系ミステリ作家もの。
河童に天狗に鬼を…今風にというか京極風にと言うか、生物学的なミステリに仕立てたもの。
まぁ、おもしろいのですが、ミステリを書こうと思って書いているところに、感動はないかな。
『エストニア紀行』(梨木香歩/新潮社)。
ファンなんで、買いました。『考える人』でもちょっと読んだし。
まぁ、好きかな、この人のエッセイは。
ただ、なぜエストニアなのかはよくわからない。
本人の裏テーマとしては「コウノトリを見る」というのだが、
旅そのものは「仕事の旅」ということになっていて、
田舎をいろいろまわるんだけど、妙に慌ただしくて、目的がはっきりしない…。
旅の目的をはっきりさせる必要はないし、その慌ただしさが、
エストニアの田舎の良さを引き立たせているけれど、ぼんやりとした違和感を感じる。
短い旅を1冊にまとめた感もちょっとあって、
しかも、震災前の取材を震災後に出版するということが
少なからず影響をしているのだと思うけど、
ラストのあたりが、ちょっと、こう…話が大きくと言うか、
ぼんやりなってしまったような気も…。
いや、好きなんだけどね、この人の自然の話は。
鳥とか詳しいし、自然との距離感がいいし。
エストニアにも行ってみたくなったし。。。
お次。
今日、帰りの電車の中でノンフィクション書評サイトHONZで知って、
駅を降りて、本屋に直行して即買い。
『弱くても勝てます』(高橋秀実/新潮社)。
新潮社がすごいのか、この人の本がすごいのか、
前著『ご先祖様はどちら様』も生田の小さなチェーン店系本屋で購入。
新刊とは言え、よくこんな地味な本(おもしろいけど)置いてるよな…。
ま、この人の本も好きですね。妙な空気感というか、モノの考え方がばかばかしくて。
超進学校である開成高校野球部のお話。
今回も妙。この人が書くから妙なのか、妙なモノを取材するから妙なのか?
いっき読みの予感。
ちょっと乱読気味の今日この頃。
ま、秋ですから。