知人に「君向けのおバカな本があるよ」と推薦されたのがこれ。
『昆虫探偵』(鳥飼否宇/光文社文庫)。
昆虫の世界の探偵が活躍するミステリー(?)。主人公はクマバチの「シロコパκ(カッパ)」とある日人間がヤマトゴキブリになった「ペリプラ葉古(はぶる)」。この2匹が昆虫界の難事件を解決!
はい?? Xylocopa と Periplanetaですか? クマバチ属とゴキブリ属ということですね。
第一話は、蝶による蛾の殺蛾事件(「さつじんじけん」と読ませます)。が、そこにはなんと愛しのコテングコウモリも出演!
まぁ、若干コテングコウモリを樹洞性というところが気にならなくもないですね。。。
樹洞性というよりは森林性というか、必ずしもやつらのねぐらは樹洞だけじゃないしね。
生態的にもそれなりな描写と思われ、よくもまぁ、こんなバカげた本を。なかなかおもしろいです。
著者プロフィールを見ると、九州大学理学部生物学科卒業で奄美大島在住…。ああ、そういうことですね。
敬意を表して、今日入手したコウモリ柄のブックカバーでくるみました。
★1日後の追記
これは…各章は既存ミステリー作品のオマージュになっているんですね。タイトルも。わたしはミステリーはほとんど読まないのでプロットそのものがちゃんとオマージュになっているのかはわかりませんが。
あ、書き下ろしの「ジョロウグモの拘(こだわり)」は京極の『絡新婦の理(じょろうぐものことわり)』だな。これは読んだので、ちょっとはわかるかな。