誰もいない「ほこら小屋」で一泊して、翌朝は6時に起きました。
朝食は、
アマノフーズの「こくゴマ味噌にゅうめん」。カロリーが93キロカロリーと、
ちょいと山食としてはローカロリーなので、サトウの切り餅を一個追加。
またこのサトウの切り餅が、スリットが入っていて、お湯2分で美味しく食べられます。
さぁ、ご飯も食べたし出発…というところで、
当然、山小屋の掃除。きれいな小屋はきれいに使う。当然です。
管理の方に感謝です。
小屋からなだらかな登りで、1時間もしないうちに櫛形山(2051.7m)の山頂に到着……する寸前に、
へんな威嚇するような声が聞こえてびっくり。
先に山頂にいたアマチュア写真家の方が「クマかと思った」と声を出したみたい。
いや、こっちもびっくりしましたよ…。
カメラマン氏、ひとりで心細かったのか、よくしゃべるよくしゃべる。
「なんかさ、このへんはクマの巣窟って聞いてたからさ」と。
「わはは、クマは今ごろはもっと下にいますよ」なんて適当なことを言って、、、、
あとでびっくりすることになります。
山頂の後ろには「鳥獣供養塔」という碑がありました。
鳥獣供養……このエリアもご多分に漏れずシカの有害駆除を相当しているはず。
そのせいで、このような碑が作られたのかはわかりませんが、わたしも手を合わせてしまいました。
山頂直下からは富士山が見えました。
カメラマン氏は富士山狙いのようで、「今日はロケハンなんだよ~」とのことで、
とりあえず、裸山(2002.6m)までいっしょに歩く。
ウリハダカエデの紅葉が盛りでした。この木の紅葉はほんとうにきれいですよね。
裸山からの櫛形山(右)。なだらかで、、、地味ですね。
さて、カメラマン氏と別れて、わたしは北尾根登山道を下ります。
しばらく下りたところで、ご夫婦の登山者とすれ違いました。
「あの…、この下にクマがいたから!」
「えっ!? クマ出没の看板じゃなくて!?」
「ええ。子ども2頭と親グマが…」
「親子グマ!?」
「ここから15分ぐらいのところよ。どうしようかと思ったけど、
クマも下に走って逃げた行ったから、そのまま登ってきたの」…と、笛をもった奥様。
えーと、自分が下りる方向に親子グマいるなんて、ちょっとぞっとしますね。
登山道周りの森も、稜線の針葉樹林から、広葉樹にかわって、それっぽい雰囲気に。
要所要所で、手をパンパン叩きながら歩く。
ク、クリか! 周囲の森のミズナラは不作のようで、そんなにドングリも落ちていない。
しかし、山グリが、、、山グリがいっぱい落ちている。
これか! これをクマが狙っているのか!
ときおり、木の上でバサバサ音がする。
カ、カケスの野郎め!
び、びっくりするじゃねーか! ど、どんぐりとか落としてんじゃねーよ!
…と思っていると、いきなり斜面上方の木から動物が下りてくる!!
うおっ!つい、声がもれる。きょ、距離はあるぞ、どうする!?
サ、サルじゃねーか!
ふぅ、、、。びっくり。
ゆるやかなサルの群れに囲まれたようで、その後も何度かどきっとするものの、
ま、サルなんで、大丈夫大丈夫。
そそくさと登山道を下りて、ようやく車道に。
いやーほっとしたよ、と思ってゆるやかなカーブを曲がったとたん、
黒い動物が、黒い動物が!!
今度こそクマかと思いましたが、
カ、カモシカじゃねーか!!
いや、クマかと思いますよね、これ。
いったん道の反対側にそそっと逃げたのですが、じっと見つめ合って、
どうぞどうぞと道を譲ったら、そそくさと元の斜面を登っていきました。
自分の車が見えて、ちょっとほっとしました。本当です。
10時過ぎには、車に乗って、ひゅーんと13時前には自宅到着。
シカ、サル、カモシカも見れたし、楽しい単独行でした。