おひなめぐりで心ほっこり・・・

　３月３日はひなまつり、５日は啓蟄、そしてこのところの思わぬ陽気に、もう春の訪れを感じずにはいられません。でも、来週末にはまた寒さが戻るとか、まだまだ喜ぶのは早そうですね。
　４日、備前市西片上で「片上ひなめぐり」（３～６日）が開かれているというので、赤穂の友人を誘って行ってきました。この「片上ひなめぐり」は商店街一帯約６０ヵ所に２５００体以上のおひなさまが飾られているそうです。でも、一番の注目は同所の宇佐八幡宮の「石段ひな飾り」で、お内裏さまやおひなさまなど約３０３体が整然と並べられているとか、楽しみです。
　バスで２３分、片上に到着したらちょうどお昼時でした。この町はあまりよく知らないので、とりあえず目に付いた中華料理店に入りました。私たちが席に着くと、隣のテーブルの高齢の男性が「ひなめぐりに来んさったんかな？」と。すると、後ろにいた壮年の男性も「どちらから？」と声を掛けてきました。しばらくおひなの話などして、「よう来んさったな。楽しんで帰りんさいよ」、そう言って２人とも帰ってゆかれました。見知らぬ土地で見知らぬ人にこういう暖かい言葉をかけていただこうとは、これが田舎町の良さでしょうね。
　昼食を済ませて外へ出たら、ポツリポツリと頬に雨。これは大変だ。「石段ひな飾り」は雨が降り出すとあっという間に片付けられるそうなので、早くゆかなくちゃあ。商店街のおひなは後にして、とにかく宇佐八幡宮へ急ぎました。よかった。雨はまだ大丈夫のようでした。新聞やテレビに見る写真の通り、６２段の石段をひな壇に見立てたその見事なこと、下から見上げるとまた圧巻です。
拝殿まで上がると、賽銭箱の両隣にもおひなさまが飾ってありました。このひな人形は４時になると全部片付けられ、翌朝１０時までにまた並べられるとか。大変な手間ですね。
　雨は降らないようなので、辺り一帯のおひなめぐりを始めました。二階に飾ってあるのを下から見上げたり、玄関の前や、家のぐるりにおひなを飾っている家もあります。メイン会場の広場には豪華な御殿びなや段飾りが約２０セット、いずれも見事なおひなさまでした。　　　　
　　　　　　　　
　各家々のひな人形の中には、古くは江戸時代のものもあり、時代によって顔の表情や着物の柄なども違っています。また、思い入れの深いものなのでしょうね。子どもたちの幼少のころの着物や小物、履物など展示している家もありました。また、町内の幼稚園や保育園の子どもたちが作った可愛らしいおひなさまもありました。どれも愛らしく、見ていると心がほっこりしてきました。 

　２時半過ぎ、またバスに乗ってかえりました。次の目的は友人に、私が時々行くカフェ「晴風船」のいちごのパンケーキを食べさせてあげることです。

　写真を見るだけで生唾が出てきませんか？　食べるのがおしくて、どこからナイフを入れようか迷います。イチゴのパンケーキは冬季限定で１５００円、ほかにもフルーツ満載のもの、抹茶アイスのものなどあります。甘く過ぎず、しつこくなくてとても美味しいです。県北に住む姪のところの３兄弟はこれがお気に入りで、帰省するとはるばる食べにやってきます。
　たくさんの美しいおひなさまを見て、おいしいパンケーキを食べて、身も心も満たされた一日でした。