ねえ君
闇は
いくらつんばんでみたところで
闇でしかないんだよ
窓を開けてごらん
季節の花が揺れている
うららかな陽射しに
さやかな月の光に
やさしくそよぐ風に
物言わずたたずむ朝露に
花は
愛されるために
咲いている
人の命も
きっとおなじ
命はどれも
みんなおなじ
君だって
愛されるために
生まれてきた
季節の花々が
愛されるように
悲しみの数を
かぞえるくらいなら
愛された数を
指折り
かぞえてみてごらん
なにげないやさしさだって
愛にはちがいないさ
ねえ君
涙は
いくらついばんだところで
消え去ることはないんだよ
扉をあけてごらん
愛してくれる人を
探しにでかけよう
愛して愛される
その人は
必ずそばにいる
まだその人に
気づいていないだけ
君を愛するその人は
いつでもそばにいるから