今週の前半は、軽井沢でした。
雑木林が赤黄に色づく軽井沢。
でも個人的には、それ以上に楽しみにしていたのが、
中日で訪ねる予定にしていた隣町の小諸(こもろ)です。
千曲川と浅間山に抱かれて、
島崎藤村が「小諸なる古城のほとり」と詠んだ小諸は、
学生時代、ゼミの研修で何度もお世話になった町。
夏になると毎年のように訪れ、
地元の農家の方のお宅に1週間近く泊めていただいては、
地域の活動を見学したり、農作業の見習いをしたり…。
まぁつまり、めいっぱい信州の夏を満喫していたわけです。
青年団の方や、農家の方々、造り酒屋にお蕎麦屋さん。
たくさんの方にお世話になり、なかには賀状のやりとりが続く方も。
そんな思い出深い小諸ですから、
個人で信州に来るときは、ついなんとなしに寄ってしまいます。
以前、母とふたりで小諸城跡の「懐古園」を訪ねたときは、
いつもお宅に泊めてもらっていた肝っ玉母さんにばったり。
「小諸の母です」と名乗られ、実の母がタジタジとなるという一幕も。
さてその小諸も、最後に訪れてから10年以上が経っています。
小諸の母にも久々に会いたいなぁと思いましたが、
今回はツアーでお客様もご一緒なことですし、グッと封印。
懐かしい風景に出会えればそれでよし、です。
懐古園を見学し、お昼は軽く、地方特産のお蕎麦に。
どのお店でいただくか、ツアー出発前に散々迷ったあげく
エイヤと選んだ蕎麦屋さんは、古民家を改築したというお店で、
おばあちゃんのおうちに招かれたような素朴さがありました。
表まで出迎えに来てくれたご店主も、
どこか懐かしみのある笑顔を向けてくださいます。
その後も、ゆでたての蕎麦がきや紅玉の天ぷらなど、
お料理を持ってきてくださるたびに、満面の笑顔。
その笑い顔が、どこかで確かに見たようで…。
思わず私、隣のお席のお客様に耳打ち。
「ご主人、誰かにすごく似ていますよね」。
部屋の片隅にはギターも置いてあります。
「ほら、あの歌手の人。誰でしたっけ?」
確かに知ってる顔なのに、ここまで出かかってるのに…と
もどかしさいっぱいの私とは対照的に
お客様、「さぁ?」と首を傾げておられます。
お料理をすべて平らげ、お勘定をすましたところで、ご主人が再登場。
「機会があれば、ぜひまたお越し下さい」と出された名刺を見て
ひっくり返りそうになりました。
「うわ、○○さん!?」
なんとご店主、誰かに似ているのではなく、
学生時代、何度もお世話になった青年団の方だったのです。
そういえば、お酒が入ってはギターをかき鳴らしていましたっけ。
それにしても、いつのまにお蕎麦屋さんに?!
好きなお酒を一からつくるんだと
酒米の田植えを一緒にさせていただいたこともありました。
その頃からの凝り性が転じたのでしょうか。
今は観光局でのお仕事もしておられるのだそうです。
軽井沢へと帰る私たちに「また来てよ!」と、昔と変わらぬ笑顔。
小さくて温かい町、小諸には、
いつも思わぬ再会が用意されているようです。
▼ツアー報告「紅葉の奥日光・中禅寺湖」はコチラ
http://ameblo.jp/arailuka/day-20110825.html
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