その観音さまに初めて出会ったのは、6年前
読みかけの白洲正子「かくれ里」と「十一面観音巡礼」を持って
静かな湖北の里山を訪ねました
ひっそり人知れず立つ観音堂に訪れる人はほとんどおらず
風の音さえも聞こえてきそうな静寂
穏やかな里山風景が広がり、民家の軒先には吊るし柿
こんなところがまだ近くに残っていたなんて…
白洲正子さんが惚れ込むのも納得
順番でお堂を管理してくれている住民の方が
到着にあわせて、お堂の中へ招いてくれて、
観音様の扉をゆっくりと開けてくれました
中には、うっすら口元に紅が残る十一面観音
平安初期の作というのに、衣にもわずかですが極彩色が残り
モノトーンに見えていた周囲の中で
ひときわその朱色が光ってみえました
木之本の「石道寺」(しゃくどうじ)です
あれから何度か訪ねましたが、実はその都度
「まずいかもしれない」
じわじわとくる危機感に苛まれていました
そして、その懸念が今日、決定的になりました!!
石道寺、鶏足寺に向かうべく、駐車場に停めようと向かうと
ぞくぞく到する観光バス
団体客がぞろぞろ…
田んぼの中のあぜ道が、祭りの行列??のように
賑やかな声が響きわたり、観光客でいっぱいなのです…!!
ウソー!? ショック
特に人気なのは、「石道寺」手前の「鶏足寺」のもみじの参道
200本あまりの紅葉が散り、絨毯にように敷き詰める紅葉が
最近よくメディアで紹介されるようになり、
その見事さから、一気に観光客が増えたようです
あの時の静けさは!? ひなびた風景は何処へ!?
違うんです もっと、ここはかくれ里の雰囲気が残って…
と心の中で叫びながら、皆さまを案内する私
駐車場から歩くこと20分
到着した鶏足寺は、緩やかな参道の石段、両側のこけむした石垣が
いっそうの情緒をかもしだし、
ここがひっそりとしていたら何も言うことなし!
なのですが、紅葉の数に負けじと、ぞくぞく到着する観光客
時は流れる … か
あの時とは全然違う感傷にひたって、さて、と
石道寺へとさらに進んでいきました
ところが、
さっきまでたくさんいた観光客、団体客は石道寺へは行かず
そのまま帰っていく人がほとんど
石道寺こそ、白洲正子さんが惚れ、
井上靖「星と祭」で紹介された、あの有名な十一面観音がおられる
まさに「かくれ里」なのに
さっきまでの喧噪が嘘のように
ひっそりと静まりかえる観音堂が、
あの時と変わらず私たちを迎えてくれました
そしてあの時と変わらず、住民の方がお堂へ招き
観音様の扉をゆっくりと開けてくれたのです
口元の紅色もそのままに静かにほほえむ十一面観音様
--最近少しにぎやかですね
仰っているとすれば、差し詰めそんなところでしょうか
時間は流れ、周囲は変われども
お堂の中はあの時のままに静かに時を刻んでいました
****************************************
貸切バス・オーダーメイド旅行のご相談は…
銀のステッキ旅行
TEL 0797-91-2260(平日8:30~17:00)
■公式ホームページ:http://www.gin-st.com
■銀ステ旅先案内人:http://ameblo.jp/arailuka
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読みかけの白洲正子「かくれ里」と「十一面観音巡礼」を持って
静かな湖北の里山を訪ねました
ひっそり人知れず立つ観音堂に訪れる人はほとんどおらず
風の音さえも聞こえてきそうな静寂
穏やかな里山風景が広がり、民家の軒先には吊るし柿
こんなところがまだ近くに残っていたなんて…
白洲正子さんが惚れ込むのも納得
順番でお堂を管理してくれている住民の方が
到着にあわせて、お堂の中へ招いてくれて、
観音様の扉をゆっくりと開けてくれました
中には、うっすら口元に紅が残る十一面観音
平安初期の作というのに、衣にもわずかですが極彩色が残り
モノトーンに見えていた周囲の中で
ひときわその朱色が光ってみえました
木之本の「石道寺」(しゃくどうじ)です
あれから何度か訪ねましたが、実はその都度
「まずいかもしれない」
じわじわとくる危機感に苛まれていました
そして、その懸念が今日、決定的になりました!!
石道寺、鶏足寺に向かうべく、駐車場に停めようと向かうと
ぞくぞく到する観光バス
団体客がぞろぞろ…
田んぼの中のあぜ道が、祭りの行列??のように
賑やかな声が響きわたり、観光客でいっぱいなのです…!!
ウソー!? ショック
特に人気なのは、「石道寺」手前の「鶏足寺」のもみじの参道
200本あまりの紅葉が散り、絨毯にように敷き詰める紅葉が
最近よくメディアで紹介されるようになり、
その見事さから、一気に観光客が増えたようです
あの時の静けさは!? ひなびた風景は何処へ!?
違うんです もっと、ここはかくれ里の雰囲気が残って…
と心の中で叫びながら、皆さまを案内する私
駐車場から歩くこと20分
到着した鶏足寺は、緩やかな参道の石段、両側のこけむした石垣が
いっそうの情緒をかもしだし、
ここがひっそりとしていたら何も言うことなし!
なのですが、紅葉の数に負けじと、ぞくぞく到着する観光客
時は流れる … か
あの時とは全然違う感傷にひたって、さて、と
石道寺へとさらに進んでいきました
ところが、
さっきまでたくさんいた観光客、団体客は石道寺へは行かず
そのまま帰っていく人がほとんど
石道寺こそ、白洲正子さんが惚れ、
井上靖「星と祭」で紹介された、あの有名な十一面観音がおられる
まさに「かくれ里」なのに
さっきまでの喧噪が嘘のように
ひっそりと静まりかえる観音堂が、
あの時と変わらず私たちを迎えてくれました
そしてあの時と変わらず、住民の方がお堂へ招き
観音様の扉をゆっくりと開けてくれたのです
口元の紅色もそのままに静かにほほえむ十一面観音様
--最近少しにぎやかですね
仰っているとすれば、差し詰めそんなところでしょうか
時間は流れ、周囲は変われども
お堂の中はあの時のままに静かに時を刻んでいました
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