銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

声に出していただければ…

2016年09月29日 | T字路をまっすぐ行ってみたら

「ちょっと家のカギを閉め忘れてる気がするから、帰るわ」
と、ツアーの集合場所についてすぐUターンされたお客様がいらっしゃいました。
「私が来うへんかったらあんたも心配やろうから、

あんたの顔を見てから引き返そうと思ってここに来たんよ。じゃぁ」と、

足早に立ち去ろうとするお客様。
途中合流を約束して、私の連絡先を伝えて、

会話をしたのは1分もなかったと思います。

私も以前、仕事場に着いてからふと、ガス栓を閉め忘れた気がして、
「どないしよう。火事になったら…」と焦ったことを思い出しました。
一度は、「大丈夫」と何の根拠もなく自分に言い聞かせましたが、
もやもやした感じが一日続くのかと思うと…不安がいっぱいでした。
その時は、義母に頼んで見に行ってもらいました。
どれだけ安心したことか。

先日のツアーでは、集合場所で会って早々、
「補聴器の調子が悪くて修理に出しているの。

集合時間とか大切なことは紙に書いて」
と申し入れがありました。
その方は、聞こえなくても怪訝な顔をされるわけではなく
穏やかに過ごされていました。

声をかけてもらわなかったら私は気付かなかったもしれません。

気になること、
不安に思っていること、
迷っていること、
声に出していただければ、
少しはお手伝いできることもあると思います。


その日、その時間を楽しんでいただけるよう

これからも努めていこうと思います。


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「ごん」をご存じですか?

2016年09月28日 | のほほん同志Aの日常

個人的には思い入れたっぷりだった、
「ごんぎつねの故郷」、愛知県半田市を訪ねる旅が終わりました。

…なんて思っているのは、企画した本人だけで、ご参加の皆さんの思いはてんでばらばら。

「300万本も彼岸花が咲くっていうから」
「ぼくは狐の嫁入りが見たくて」
「40年前、半田市に単身赴任してたんですよ。そやからなんや懐かしいて」
「わたしは、『しまかぜ』に乗りたかったから」
「そうそう、それに伊良湖岬って行ったことなかったし」

え、じゃぁ皆さん、ひょっとして『ごんぎつね』をご存じない?

皆さんいっせいに、「知らん」

ひえ…

びっくりしました。

新美南吉の名作童話、『ごんぎつね』。
「ももたろう」並みに知られたお話だと思っていたので。

でも実際に訪ねた新美南吉の故郷、半田市で謎がとけました。




『ごんぎつね』が初めて国語の教科書に掲載されてから、今年で60年になるそうです。

はじめは一社からのスタートでしたが、以後、『ごんぎつね』を採用する教科書はどんどん増えて、
昭和55年以降はすべての教科書に掲載されるように。
――なんと、それが35年間もつづいているのです。

つまり、私が知っているのも、私の周囲が知っているのも、教科書で習ったから。
逆にいうと、それ以前に小学生だった70代のお客さま世代には、
さしてなじみのないお話なのかもしれません。

今回、出発するまえにあらためて『ごんぎつね』を読みかえしました。

ごんが兵十の仕掛けた網にいたずらし、ウナギを逃がしてしまう。
ウナギを食べたいと言っていた兵十の母親が亡くなったことを知り、
改心したゴンは、兵十にクリや松茸をこっそり届けるが、
そうと知らない兵十に、撃たれて死んでしまう。

文庫本のページ数にして、わずか十数ページ。
たったこれだけの文字数での、鮮やかなストーリー展開。
そして、たとえば兵十の母親の葬式の場面での、目に浮かぶような描写。

「人びとが通ったあとには、ひがん花がふみおられていました。」
「(兵十の)いつもは赤いさつまいもみたいな元気のいい顔が、今日はなんだかしおれていました。」

作者の新美南吉は、このお話を18歳のときに書いたというのですから、驚きです。


哀しいお話ですが、その舞台であることが誇らしいのでしょう。

半田市では、市民の方々の力で、300万本の彼岸花が咲き、
その赤と白のなかを、狐の嫁入りにちなんで、
花嫁行列(実際の花婿と花嫁さん!)がしずしずと進むのです。







今よりもっと多感…?だったに違いない10歳のころの私が、
このお話を読んでどう思ったのか、訊いてみたい。

この60年で、『ごんぎつね』を学校で習った世代の総数は、6000万人を超えるそうです。






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チャンス!

2016年09月26日 | Hの生きる喜び、それは

久しぶりにラヒホ旅行の添乗に行ってきました

ご自宅からご自宅まで、介護タクシーでの旅行
もう、すっかり皆さんも顔なじみ
およそ1ヶ月に1回の旅行ですので、
またお会いしましたね、というお声あり、お久しぶり、というお声あり
その1ヶ月という期間は人によって、短かったり、長かったり

今月は西宮まつりにあわせてご案内していましたが、
当日はあいにくの雨、祭りは中止となりました

「かくかくしかじかで祭りは中止なんですが、、、」

「行くつもりで準備していたから、行きましょ」
「お昼だけでも皆さんとご一緒したいわ」

この日を楽しみに待ってくださったいた皆さま
中止になったら、次会えるのは1ヶ月後・・・淋しい

口には出されませんでしたが、そんな声が私には聞こえたような気がしました

ということで、しゅっぱ~つ!

宝塚から飛び出して?西宮浜へ
あいにくのどんより空でしたが、海風を感じる場所でのランチ
その後は、浜沿いのテラスへ

あっという間に時間は過ぎていきました

「いつもひとりで生活していて、食事もひとり
淋しいのは慣れっこなの
だからせめて月に1回、こうやって皆さんと一緒にお食事をいただくだけでも
楽しみにしているんです」と車椅子でご参加のお客様
「私、まだまだ見たいものも、やりたいこともいっぱいあるから
今行けるうちに行きたいんです」

「次のラヒホも、また皆さん一緒に行きましょうね」

とても前向きな強い想いに、私、驚きました
いえ、感動しました

実は、次予定しているラヒホ旅行はお集まりの人数が少なく
中止をせざるを得ない状況で、そのことをお伝えせねばなりませんでした

でも、先ほどの気持ちを聞いた後、そんなに楽しみにされている旅行を
「中止します」とはとても言えず、
「ではまた次会いましょう!」と、、、笑顔でお別れしました

何とか連れて行ってあげたいなあ
この日をずっと楽しみにしておられたんだし
もしかしたら、淋しいけれども、おひとりでも行きたい気持ちの方が強いかも・・

いつもの介護タクシーにいつものドライバーさん(顔なじみ)
お客様のこともよく分かってくださっている、うん、任せても大丈夫

一晩考えて、「おひとりですが、行かれますか?」とお伺いしてみました

「いつものドライバーさんなら、行けるかな
だって、これって“チャンス”でしょう?」

おひとりで車を貸し切るので、少々割高にはなりますが、
それでも行きたい気持ちが勝りました!
ドライバーさんも「できる限りお手伝いしますよ」と快いお返事

旅に出ること、出たい気持ち、それ自体が”チャンス”
その”チャンス”は、その辺に転がっているわけではなく
いつ消えるかも分かりません

だからこそ、その”チャンス”を逃さないようにするのが私たちの役目
皆さまは「○○したい」という気持ち、その気持ちを絶やさないでいてください

だって、それは 大切な”チャンス”なんですから!
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それは、ないわ

2016年09月25日 | 見かけだおしNのつぶやき

お昼どきに、お弁当を広げようとした、その時、

って、広げるようなたいした弁当でもないのですが。

 

事務所の奥から、スタッフの声。

「うちの迎賓館の参観、29日じゃ、ないですよね」

 

ああ、又、参加希望の方の電話?

 

「無理、無理、もう満席よ!」

ここ最近、何度も発した言葉。

 

で、弁当を一口、、、、

「違いますよ、今メールで宮内庁から…」スタッフのかぶせる声。

 

え、宮内庁⁉️ えええっー⁉️

 

と、別のスタッフも

「あ、今、私のメールにも不参観の断りメールが、、、」

 

なんとも、、、なんとも、、、断りですって?!

 

せっかく事前予約で優先入場の権利を得たのに・・・

海外からのVIPの来賓により、当社が予定していた日が参観不可へ。

こんなこと、、、あるのね〜

これはキツイ。

 

迎賓館赤坂離宮の参観だけを楽しみに

ツアーに予約いただいた皆さまの落胆は計り知れず。

 

しかも、まさに来週の予定で、このドンデン返し。

珍しく沢山の方からご予約を頂いていたので、

手配先への変更も複雑に絡み、

ここ数日、ドタバタと。

 

キャンセルされる方も、やはりありました。

当然ですね。

それでも、

迎賓館だし、国のため、残念だけど、仕方ないわね、

と、ツアー参加を継続してくださる方もあって、

これは意外でしたが、ありがたい思い。

 

「代わりに、あなた、いいとこ連れて行ってよ」

……プレッシャーです。

 

昨今感じること。

 

大手旅行さんができない旅。

限られてきたなぁ。

すでに、大手さんも、どんどんこだわりの旅はじめてるし。

 

例えば、、、かつて銀ステらしいと言われていた旅。

船場の綿業会館とか、ミッション系大学のモダン建築ものや、

はじめての競馬や競輪、

高齢者でいく東京ディズニー、

人数限定の食事場所とか。

 

若いスタッフが、いいます。

銀ステの旅づくりは、難しいと。

 

「今回は、さすが銀ステさんらしい旅でした!」と、

最近のアンケートに書かれていたのは、、、

京都の端っぽ童仙房の茶畑や、奈良女と少年刑務所、

五箇山のむぎや祭など。

 

確かに大手さんでは手掛けない旅先でしょう。

でも、銀ステらしさって何?

 

1、迎賓館にみる、行きたいけど、手続きが煩わしいツアー

2、個人では行きにくい(交通、敷居)

3、誰もが行かない場所(優越)

4、高齢でも行ける

 

こうなると、銀ステとしては、最後は4なのですが、

まだまだ血気盛んなみなさまには、1-3も重要なポイントのようで、

銀ステらしさとは・・・

やはり、お客様の(限度のない)探究心に応えること、となるのでしょう。

 

知らないことを知る、

それが、ミソなら、

あまりに知りすぎた皆さまを超えることは、、、

 

若いスタッフならずとも、

旅作りは、困難をきわめてきました。

 

泣き言ではなく、、、

おかげさまで、常に、試行錯誤を強いられる環境下におかれることに

感謝したい。

人間、思考を止めたら、終わりでしょうから。

 

今月の旅案内は、少し矛先を変えて、

大手旅行社でも定番、やっぱり一度は行っておきたい観光地、

それを銀ステで企画したら、、、をテーマにご案内します。

上記、4に徹したかもしれません。

 

1日遅れで明日発送作業をしますので、

皆さまのお手元には、火曜から水曜に届く予定です。

ぜひ、ご期待くださいね。

 

と、明後日からの東京旅行。

迎賓館に代わる、皆さまを満足させる術が全く浮かばず、

憂鬱な日曜日の黄昏となりました。

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こんなお便りが届きました。

2016年09月23日 | のほほん同志Aの日常

銀のステッキ 様

 

帰国後、早1週間 過ぎ~

Aさんは、もう大丈夫?いつもの調子で!

 いろいろ、本当にお世話になりました。

アラスカ、はやはり 今まで出かけた処とは違い 

スケールの異なる、大地、原野でした。 

双眼鏡で見た素晴らしい、珍しい動物たち。

双眼鏡で見ると云う事は即ち、

近づけない、近づき難い畏敬の念を感じる事でも、ありました。

 言葉では、表現出来ないほど、上品で美しい色彩のツンドラ。

その上で食したブルーベリー。

沢山歩けなかった、私でさえ、私の表現では近寄り難い所だったから?なんて!

 マッキリーの全容を最後の夕景として

 ロッジより遥かに臨み見た事、遥かと云う事が

アラスカ大地の大きさを確認出来た事も嬉しかったでした。

 勿論、セスナ機で、あの6千メートル以上の空中から臨んだ、

贅沢な雪と氷河に包まれたマッキンリー山頂、

アラスカ山脈の山容を見る事の出来た喜びも、替え難い喜びでした。

 良い事は、次々に、続き、山の上にかかった、虹の橋の様な姿のオーロラから始まり

生涯、始めで最後かと、思われるオーロラが変化してゆく様、

次には一か所亀裂が?と感じた、瞬間、

大きなカーテンの姿に変わり、私達大勢の頭上にゆらゆら蠢き、

1時間いや2時間くらい、感動で全員が立ちつくす程、

大きな大きな夢のごときオーロラが、その姿を!

 

 本当に恵まれた、アラスカの旅、

又デナリ国立公園のロッジで過ごした5日間は、他では得られない、

温かい外国の皆さま方と過ごし、公園をガイドして下さった事、感謝でした。

この旅を薦めて頂き、本当に嬉しく感謝でした。

 有難うございました。

 


(ロッジのダイニングルームにて。ロッジスタッフの自己紹介)

 

丁度、雨台風の20日、当番で大阪に出かけ、帰途、

星野道夫氏の写真展を 一足先に見る事が出来、 

私達が見れなかったカリブーの群れ、や写真家の眼を通してのアラスカを、

それも空いている時にゆっくり、拝見出来、

私のアラスカを教えられました事、幸せでした。

 

息子からも、時差ぼけの回避を少し教えられ、歩けなかった事は、別にして、

直ぐに元気になり先週から、いろいろ用事をする事も出来、

多分最後になるかも?の 海外への旅が恵まれた事

とても感謝、しています。

 

銀ステ様の皆さまに感謝して 

 

西宮市 NM様より





【銀ステ・追記】

Nさんの3点セット。
1、町歩き用の一本杖と、2、ウォーキング用の二本杖と、3、杖替わりの小さなキャリー。
(そして、もちろん大きなスーツケースも)

「Nさん、3点セット、ぜんぶ持ってきて下さいね」、とこちらもお願いし、
歩く場所、距離に応じて使い分けてもらいながらのアラスカ旅行でした。

それにしても、ツンドラの大地にせよ、夜空を舞うオーロラにせよ、動物たちにせよ、
対象へと向かうNさんの眼差しの、足どりの、表現しようとするお気持ちの
なんと積極的(貪欲!)なこと。

そんなNさんを見ながら、わたしが何度も思い出した言葉をお伝えしておきます。

「自ら思いを寄せたものでなければ、何も知ることはできない」

   (サン=テグジュペリ 『星の王子さま』より)


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