「3月生まれの人は、勢いがあるような気がします。
三寒四温のなか、ときには強い風も吹きますが、
あらゆるものを育む力を持っている。」
占い?というわけではなく、こうも言われた3月は、私の生まれ月。
梅がほころび、桜の蕾がふくらみ(今年は早過ぎ…)、
新芽も出てきて、生命が一気にふくらみはじめるイメージ。
けれども、北海道の人には、どうもぴんと来ないらしく、
1月下旬に十勝を訪ねた折、ほぼ全員に
「こっちの3月って、どんなんですか?」と訊いてまわったのに、
皆一様に、うーん…と首をかしげたのです。
「3月って、別に、何もないよなぁ…」
「雪が溶け始めて、白黒まだらになって、なんだか汚いイメージ」
「なんもないよぉ。花はまだ全然。5月だもん」
「まぁ、多少あったかくはなってくるけれど…うーん、3月の良さ、思いつかない!」
そんなぁ…。
なんもないこと、ないでしょう。
なんか、いいとこ、あるでしょう。
だから、3月になったら、改めて訊いてみようと思っていたのです。
「3月になりましたよ。十勝の3月、どんなんですか?」と。
結局、聞きそびれたまま、3月が終わろうとしています。
例によって、あちこちに出かけた今月。
各地で、いろんな3月の風景を目にしました。
(三重県鈴鹿のしだれ梅)
(奈良県、椿寿庵の椿、「蝶千鳥」)
(新潟県山古志、棚田と錦鯉の池の風景)
(石川県能都半島、イヌフグリと土筆)
そして、思いました。
3月ほど、その土地その土地によって、風景が違う月も珍しいのかも、と。
だから、余計に訊いてみたいのです。
十勝の人に。ほかの、いろんな地域の人に。
「そちらの3月、どうでしたか?」
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