今朝、布団のなかで目を覚まし、思いました。
今日は18年目の1月17日だと。
そして、あるフレーズが急によみがえりました。
「阪神大震災は、なかった」
実はこちら、今から15年前、
――ということは阪神淡路大震災から3年後の1998年に、
神戸大学の学生たちが創作した風刺劇のタイトルです。
事実をベースに、思いっきり毒を効かせたこの舞台は
朝日新聞の「天声人語」にも取り上げられ、
私も何度か見る機会を得て、そのたびに
挑発的だけれども核心に迫るセリフの数々にドキッとしたものでした。
にわか仕立ての素人劇団だと本人たちは謙遜していましたが、
震災問題に取り組むなかで生まれた風刺劇。
『阪神大震災は、なかった!?』
と題されたタイトルは、ジャン・ボードリヤールの問題作
『湾岸戦争は起こらなかった』にヒントを得たと聞いています。
当時、私にはこのタイトルの意味がよく理解できませんでした。
阪神大震災は事実起こったし、いまだ終わっていないし、
それを身近でよく知っているはずの、あなたたちがなぜ?
けれども
「地震の教訓」とやらもよく分からぬまま18年がたち、今度は3.11が起こり、
原発という阪神大震災とはまったく別次元の大きな問題を露呈し、
なのに何もなかったかのように物事が進んでいこうとする現状に――
「阪神大震災はなかった」
このフレーズが、記憶の底から急にぽっかり浮かんできたのです。
ねぇねぇ、阪神大震災って、なかったんだっけ?
3.11も、なかったんだっけ?
この問いかけは、自分自身にこそ向けられるものなのでしょう。
でも学生たちには15年前に、もうコレが見えていたのですね…スゴイ。
哀しみや祈りではなく、「空虚」に覆われた朝。
こんな1月17日は初めてです。
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