出発前夜、ようやく二風谷に行ける…と嬉しさが込みあげてきました。
北海道は、どこも独特の地名が旅情をかきたてますが、
なかでも「二風谷(にぶたに)」という響きには
長年、憧れがありました。
アイヌ民族として初めて国会議員も務めた
故・萱野茂さんの故郷ということだけは聞きかじって知っており、
何度か行こうと画策しながら、でも交通の不便さから、
これまで一度も訪問が叶わなかった二風谷。
今回、やはりアイヌの里である白老(しらおい)の国立博物館
ウポポイと併せることで、ようやくコースに組み込めたのです。
あ、この人も。…たぶん、あの人も。
目を見て、声を聞き、ときには少し会話をする。
それだけのことを「出会った」といって許されるなら、
今回の北海道では、十数人のアイヌの方々に出会いました。
訪れたのが、二風谷と白老だったから。
でも、それだけが理由ではありません。
二風谷コタン(村)の工芸館でのことです。
アイヌ紋様の小物を物色していると、
学生さんらしい若い女性が、地図を片手に
宝探し(?)のようなことに興じていました。
受付の女性に、「今の方は何をしているんですか」と訊くと、
「ゴールデンカムイにちなんだ謎解きゲームです。
週末は、カムイのファンがどっと押しよせるんですよ」とのお返事。
横できょとんとしているお客さまに一応説明しておこうかと、
『ゴールデンカムイ』というのは、私もはまっている全31巻の漫画で、
主人公の杉元とアシリパが格好良くて…と言いかけると、その女性、
「先週はコスプレをした若者が来ましたよ。
杉元とアシリパと尾形の3人組が」
「えっ尾形も?!」
…と、そこからは完全にお客さんを置いてきぼり。
話が弾みました。
ちなみに会話を交わしたその人も、きっとアイヌの女性。
意志の強そうな眉が印象的でした。
いま、全道には、約2万人のアイヌの人々がいるそうです。
その文化を伝える場であるウポポイの書籍コーナーにも、
漫画のキャラクターを描いた作者の色紙の隣に、全31巻が並んでいました。
すべてのものに「カムイ(神)」が宿る。
———そう考えるアイヌの人たちにも
受け入れられているかに見える『ゴールデンカムイ』。
その世界に憧れ、はるばる二風谷を訪れる若者たち。
物語のつむぐ健全で幸せな関係が、そこには生まれていました。
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訪ねたときは、秋まっさかり。
でも、まもなく訪れる冬の知らせに、雪虫が大量に飛んでいました。
いずこも短い秋だったようですね。
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