銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

寿司と軍艦島

2010年07月03日 | のほほん同志Aの日常
長崎・天草への2泊3日の旅。
話題の軍艦島に、上陸してきました。

波が高いと接岸できず、
1年を通して上陸できるのは100日ちょっと。

しかもここしばらくは欠航も多く、
上陸できたのは1週間ぶり、とのことで
なんともラッキーでした。

島では、日本で最初の高層住宅といわれる廃墟のアパートを前に、
熱心にガイドさんのお話に耳を傾けておられる皆さん。

再び船に乗り込み、しだいに小さくなる軍艦島を
いつまでも身を乗り出すように眺めておられる横顔。

聞けば
「お友達のご主人が、昔、この島で医者をしていらしてね…」

私のような、にわか廃墟ブームではなく、
同時代を生きられた方々の、島への強い思いにふれ、

「上陸デキテ、ヨカッタ…」

心底、そう思いました。


さて、そんな情感に訴えかけてくる軍艦島体験でしたが、
今回の旅をふり返ったとき、あくまでも個人的トップに躍り出るのは…

翌日のお昼に天草でいただいたお寿司です。
あんなに美味しいお寿司は、生まれて初めて。
やはり直接、胃袋に訴えてくるものは強い!

お店に予約していたのは
ご主人のおまかせ12貫のコース。
お座敷に用意されたテーブル席でいただきました。

「お寿司は握りたてが一番美味しいんです。
 今日はなるべくカウンターに近い状態で
 召し上がってほしいと思いまして…」

と、4貫ずつ3回に分けて出してくださいました。


ジャーン

まずは、イカ、カンパチ、鯵、(もう1個忘れました)

美味しい…オイシイわ…
テーブルのあちこちから呟きが聞こえてきます。


ジャジャーン

つづいて、生タコ、海老、キビナゴ、蒸し穴子

うわっ…これは…また…
今度は声にならない声がうずまきました。


ジャジャジャーン

最後に、トロ、アワビ、ウニ、あぶり河豚

もう、皆さん、しばし無言。


モグモグ…モグモグ…モグモグ…

沈黙のうちに、ただただ大切に味わっていただき、
あぁ、これがついに最後の一貫、というところで

「あら?」
沈黙を破る、おひとりの声。

「ほら見て、面白いわねぇ」と、クスクス。

その声にテーブルを見渡すと、
皆さんの前にただ一貫のこるのは、

トロ、トロ、トロ、トロ…。
見事に紅一色。

もちろん私の前にも、トロ。

「みんな最後にとっておくものは同じね」
「やっぱり、最後はトロの余韻でしめたいものね」

先ほどまでの静けさは一転、笑いころげながら、パクッ。

人生で一番のトロでした。


▼下見レポート「農悠舎王隠堂」はコチラ
http://ameblo.jp/arailuka/theme-10018600168.html

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