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2017年3月:父制作の角セイロ完成!!まんじゅうが一気に16個まで蒸せるように!
温度が丸セイロのように上がらなかったり、蓋からしずくがたれて、まんじゅうがしわしわになったり、いろいろあって、いろいろやりました。→角セイロを自作しました(父が)
2018年1月:蒸気がまんじゅう一つ一つにちゃんとあたるように、16穴の台すアタッチメントを制作。
しずく垂れ問題を、蓋の天井に、斜めに板を貼ることでまた少し解決。
強火力で蒸しすぎると、蒸気がこもってまんじゅうが濡れてしわしわになる問題を、蓋に蒸気穴をたくさん開けることでようやく解決。
穴はダボ(短い丸棒のようなもの)で塞ぐこともできるので、状況に応じて、蒸気量をコントロールできるようになりました。
2019年4月:新商品「ういろう」の試作追い込み。やはり強火では滴垂れが気になる。かと言って蒸気穴をたくさんあけて蒸気を逃がすと温度が下がりやすくなる=強火を維持しなければならない。
ういろうは30分くらいの長時間蒸し続けるので、なるべく保温性を維持したまま、しずく対策もしたい。
→蓋自体を斜めにつくっちゃいけないんだろうか?
→やっている人がいないのか探してみる
→「傾斜蓋」というのが売っていた!よし作ってみよう!
最初のセイロ+ホイロのときはサワラ材を父が苦労して探し出してきてくれましたが、誰にでも手に入れやすい、安い材でも作れるかどうかやってみたいので、ホームセンターの節付きの安いヒノキ材で作ってみました。
ヒノキとサワラは、樹木の見た目もそっくりで、造園技能士のテストにも出るくらいらしいです。
材木としての特徴は共に水に強く、軽く、加工容易。サワラの方が白っぽく、ヒノキの方が匂いが強いことくらいでしょうか?匂いは蒸し上げに問題あるほどではなさそう。個人的にはヒノキの匂いは大好きです。
つくる、と言っても、壁を斜めにして蓋をはめこんだだけです。
前回の改良の時から、蓋の縁は嵌め合いにしてあります。
取っ手も斜めになってしまうので、次の改良では水平になるように計画中。
温度上昇・保温テストも問題なし。その後ずっと使用していますが、ヒノキを使用したことによる問題はなにもありません。
見た目さえ気にしないのであれば、安い節ありヒノキ材でも問題ないことが証明できました!
ちなみに16穴ダイスの制作の際には松系の材を使ったところ、いつまでもヤニが大量に出ました、ヒノキならその点も問題なしです。
2019年6月:抹茶ういろうの退色トラブル対策。店頭のショーケースのライトによる退色の凄まじさにもびっくり仰天だったのですが、店頭に並ぶ前の時点でも、元の生地のもつ色や風味が、蒸し上げ段階でかなりとんでしまっていて、できれば何とかしたかったのです。
元の色(裏面)
ショーケース退色後(光の当たる表面)。
わずか1日にしてのこの変化には心底驚きました。
ショーケースでの対策は箱に入れて遮光して売るとして、商品自体は、いろいろやってみて、これはもう加熱時間をなるべく短くする以外にお茶の色と風味を活かす方法はない!と結論。
ういろうをベストな火力とタイミングで蒸し上げるには中が見えなくては無理。
これはもう、ガラスの蓋をつくるしかない!
→続く
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