昨日は、が最も頻繁に使っているストローマンを色々な点で批判しました。
今日は、私が使っているもう一つのインプラントノーベルインプラントの批判をします。
まず、業界の皆さんが感じているでしょうが、今のノーベルは商売が全面に出ていて節操がない。
特に、近年のALL-on-4始めとする、現代のインプラントに求められる即時負荷、PCガイドの低侵襲手術、治療期間短縮化、審美性の実現等、出来るようになったと凄い宣伝工作ぶりですが、色々とその影響と言うか、副作用と言うべきなのか、メーカーが言っているほどの成績が出せずトラブルが多発している、と言う問題があります。
とにかく、最近おノーベルの商業主義、売れるモノなら何でも出そうという姿勢には、ストローマンと好対照で、胡散臭さが漂います。
腐っても鯛の例えで、ノーベルだからインプラント創始者のメーカーとあって、それなりの性能は維持できているようですが、如何せん彼らが言うほどインプラント手術、補綴治療はシンプルで簡単ではありません。
かつてのノーベルは手術室を常備していない歯科医院には売らない、と言う超高飛車な姿勢と言うか、堅いと言うか、厳格過ぎる面が強くありました。
それが経営陣が変わると共に、商業主義に様変わりし、売れ筋ならとにかく自社のものにしてしまえ、と言う感じです。
その最たる例が、即時負荷と言う名称を商標登録したことでしょう。
それまでは、学問の世界で即時荷重と即時負荷はどちらが正しい表現なのか、で喧々諤々でした。
D.ターナーが講演で良く話していたことです。
それがノーベルがあろうことか商標登録してしまった。
そのお陰で、学問的には即時荷重が用いられるのが一般的になったのです。
笑い話みたいですが、本当のことです。
なので、即時負荷と言う言葉を使う先生は、ノーベルユーザーと考えて間違いありません。
学問用語であったものすら自社のものにして商売上有利にしようと言う姿勢、肉食系メーカーと言って差し支えないでしょう。
次に、ノーベルのインプラントの表面処理。
タイユナイトと表現されていますが、電子顕微鏡で見ると蛸壺みたいな形態をしていて、非常に問題が有ると思われます。
この表面性状は学会内でも非常に評判が悪く、最悪である、とまで言い放つDRもいるほどです。
何が最悪なのかと言うと、こんな複雑な表面性状では、今問題化しだしているインプラント周囲炎、歯肉の炎症が起きた時にリカバリーが出来ない、非常に難しい、と言うのです。
長期安定を考えた時に、このインプラントはメインテナンスが厳しい、と言う意見が強くあります。
ところがメーカー自身は、改善する姿勢を見せていません。
これに関しては、私は大きな疑問を提示します。
ライバルのストローマンはSLAに飽足らずSLActive、更にはロックソリッドインプラントと次々と改善しているのとは対照的です。
商売ばかりに熱心で、そちら方面の研究が遅れているのではないでしょうか。
もう少し、学問の世界に戻って来て、正しいプロトコールを広めて欲しい。
そう強く望みます。