啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

赤城の「駒ケ岳」(1685M)から「黒檜(クロビ)山」(1828M)

2012-10-04 20:41:14 | 登山

昨年「黒檜山」の山頂として写真を掲載した。恥ずかしい話だが間違っており、山頂の標識は今日掲載した写真の場所が正解。小さな祠があり、立派な鳥居もあったので、勝手に山頂にしてしまっていた。“何か可笑しい”と思いながら、写真を撮って休んだあと、100メートル先に山頂があることに気付いた。北面道路分岐点近くの登山口から2回も登ったことがあったが、昔のことで山頂の様子は忘れていた。

「黒檜山」(1828M)は赤城山群の最高峰。2週間ほど山を歩いておらず、急に思い立っての赤城山行き。大沼湖畔・大洞登山口から駒ケ岳経由で山頂を目指した。いきなり広葉樹林帯の急登となる。ダブルステッキがようやく馴れてきたが、今日はシングル。小股でゆっくりと歩き始める。

鉄バシゴが設置されている場所も数箇所あるが危険を感じるような道ではなく、樹林越しに大沼や地蔵岳、栃木県境の山々など楽しみながら上がっていく。見晴らしが開ける尾根にでると、東側の下方に火山湖の小沼がキラキラと輝いている。

尾根を少し登ると「駒ケ岳」(1685M)の山頂。小さな山名を掻いたプレートが付いているだけ。登り始めて50分弱。写真を撮り、水を一口飲んで次を目指す。


赤城は“植物の豊富な山”だと思うが、今の時期は何も無い。朽ち欠けたキリンソウ数本、リンドウ数株を見ただけ。山頂付近の尾根筋は紅葉には早く味気ない。正面(西)にどっしりと構える黒檜山に登る前にかなり樹林帯を下らなければならない。20分ほど下って大ダルミ(鞍部)に着いた。

黒檜山への標識は距離でも時間でもなく“標高差200メートル”とあった。めずらしい。遠い海上の台風19号の影響か風が強い。足も慣れ快調に歩く。途中で振り返ると赤いシャツを着た人が猛スピードで駒ケ岳から降りてくるのが見える。“頂上に着くまで抜かれたくない”と思ってスピードを上げる。途端に苦しくなった。


頂上まで200Mの表示。汗をふきながら登るといきなり展望が開け、立派な鳥居と祠があり、「御黒檜大神」と書かれた大石がある。高さもピークに見える。ここが頂上と思った。写真を撮り、昼飯には早いと思いながら休んでいると赤シャツの女性が追いついてきた。頂上は「100Mほど先」だという。追い越されてしまった。

頂上には数人の先客。山歴自慢の話好きな人に捕まってしまった。足尾、奥日光、谷川岳方面など微かに見える展望を楽しんだ。


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「ヤナギタンポポ」と「エゾリンドウ」

2012-10-03 08:44:45 | 山野草

今朝のNHKニュースで、篠山紀信が写真展を“美術館でやる”という内容を大々的に取り上げていた。疑問が2点。(ア)特別扱いになりませんか(ニュース価値がありますか?と言う意味を含め)???(イ)現役時代の山口百恵さんの水着写真、小野ヨーコとジョン・レノンのキスの写真ーーー写真展の主催者のイベントPRを後押ししただけではありませんか????民放ならともかく。

“等身大以上の水着写真”は百恵世代の人達には懐かしく、興味を引くかもしれない。主催者がPRのためマスコミに映させた写真であることは素人が見ても明らか。NHKがニュースの時間に長々と同調する必要は無い。まして、百恵さんは現役を引退している。著作権の問題ではないと思う。電波を有り余るぐらい豊富に使っているNHK。篠山さんをあれだけPRしたのなら、他の写真家や芸術家も公平に後押しすべし。有能な新人のバックアップを含めた、展示会案内の番組でも作ったらどうか。とにかく、公平に!!!。NHKに質問してみます。クレーマー????では無いと思うのですが・・・。

「ヤナギタンポポ」はキク科ヤナギタンポポ属の多年草。烏帽子岳の尾根に上がる手前の草原に咲いていた。実は、黒斑山で撮ったミヤマコウゾリナ(と思った植物)の写真が悪く、掲載できなかったので“良かった”と思ってカメラに収めた。昨晩“タカネ(そう思っていた)コウゾリナ”で調べると何だか違っている。キク科までは同じだが「ミヤマコウゾリナ」「ヤナギタンポポ」と所属する“属”が図鑑やネット上の情報で違っている。
よく調べると“ヤナギタンポポ”と“ミヤマコウゾリナ”は仲間であるが、違う種類に分類されていることが判った。

草丈は30-100センチほど。細長い葉は多数が互生し、柳の葉に似ている。花がタンポポに似ており、名前の由来となっているのだそうだ。花期は8-9月。花径は3センチほどで、鮮やかな黄色の舌状花が集まっている。


「エゾリンドウ」はリンドウ科リンドウ属の多年草。日本原産種だそうだ。烏帽子岳の尾根の北側の登山道から15メートル程下ったガレ場に咲いていた(20倍ズームが貢献?)。栄養状態が良いと花の咲く段数が増えるというが、登山道の足元にあちこち咲いている中で、一番段数が多かったのでこれに決めた。花屋さんで売っているのはエゾリンドウの改良種だそうだ。花の段数が多く、直立しやすいからだろう。
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「ヤマラッキョウ」と「マツムシソウ」

2012-10-02 09:04:00 | 山野草

Yahoo!JAPANの初期画面(というのか?)のトピックスに先程まで「田中真紀子(文科相)に賛否両論」と言う趣旨の見出しが出ていた。私に言わせればそんなこと当たり前だろう!!何で記事にするの?と思う。ちょっと個性の強い人には必ず好き嫌いが出て当然。というか“自虐的とも言われる日本のマスコミの報道姿勢そのもの”だから情けない。1、打たれやすい人を各社(マスコミ)が一斉に叩く2、権力を批判していれば正義という勘違い3、右向け右のワンパターン・・・・いくらでもある。評論家批判、テレビ番組批判のブログでも作って見たいと思っている。

これに比べると山野に咲く花々は美しい。花の季節が終わりかけた東長野の湯の丸高原周辺には9月の末になっても色々の花が残っていた。

「ヤマラッキョウ」はユリ科ネギ属の多年草。山地や湿原周辺の草叢などに自生している。草丈は30-50センチほど。根出葉の葉は3角(稜)形をしており、揉むとニラのような香りがある。「食べられないという説もあるが食べられる」「固くて食べられない」など分かれている。分類の仕方でも「ユリ科」「ネギ科」「ヒガンバナ科」などいくつかの見方があるようだ。

花期は9-11月。草の間からニョキニョキと伸ばした花茎の先に、5ミリほどの赤紫色の花がいくつも集まって丸まって見える、可愛い花を咲かせる。烏帽子岳の尾根沿いで。

「マツムシソウ」はマツムシソウ科マツムシソウ属の越年草。日本固有種だという。草丈は60-90センチ。山地で日当たりの良い草原、尾根沿いの少し枯れ田場所などでよく見る。荒川三山(南アルプス)では高山植物のタカネマツムシソウが咲いていた。草丈が低く、青紫系の花の色が濃く、花も少し大きかったような気がする・・?花期は8-11月。花径は3-4センチ。地蔵峠近くのキャンプ場周辺で。

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実りの秋「ガンコウランとクロマメノキ」「コケモモ」「シラタマノキ」

2012-10-01 09:20:18 | 高山植物

畑の冠水を心配したが、たいしたことはなかった。トキの島からも電話があったが、被害は無かったのこと。近所の稲も殆ど倒れておらず、先ずは良かった。“死者2人”など台風17号の被害が報道されている。被災された方は大変だったと思う。ただし、沖縄で亡くなられた方は「釣りに行って波にのまれた」とのこと。これは自業自得のバカモノ。消防や警察に迷惑をかけた愚か者と報道するテレビ局や新聞があっても可笑しくないと思うのだが・・・。

10日ほど前、湯の丸山から烏帽子岳を歩いた。花の季節は終わっていたがブルーベリーの仲間(トキの島ではカチハジケと呼んでいた)やクロマメノキ、今年初めて存在を知ったガンコウラン、コケモモ、シラタマノキなどが実りの季節を迎えていた。冒頭の写真はガンコウランとクロマメノキが同じ場所に混在している。烏帽子の山頂に向かう尾根沿いにあった。マツバ状の葉に黒い実をつけているのがガンコウラン。枝を突き出して実を一個つけているのがクロマメノキ。

「ガンコウラン」はガンコウラン科ガンコウラン属の常緑小低木。茎は地面を這いよく分岐し、マット状に群生。花期は5-6月。枝先の方の葉の脇に赤色で2-2・5ミリほどの小さな目立たない花をつけるというが、高山だけになかなか目にすることができないと言う。那須の茶臼岳で実の付いた写真で存在を知った植物。初夏に水ノ塔山で白い花を咲かせた似た植物をガンコウランと思って写真を撮ったが、戻って調べるとツガザクラだった。黒い実は径が6-10ミリ。ビタミンやミネラルが豊富でジャムジュースにして食べられる。
「クロマメノキ」はツツジ科スノキ属の落葉低木。樹高は30-80センチ。日当たりの良い尾根沿いの岩の多い場所などで良く見かける。薄く白い粉をふいたような径8ミリ前後の黒い実は食用になる。長野ではアサマブドウと呼ばれることもあるそうだ。



「コケモモ」(写真上)ハツツジ科スノキ属の常緑小低木。広葉樹ながら葉を落とさない。初夏に淡いピンクと言うか白っぽい径2-3ミリの小さな花をつける。果実は径7ミリほどで熟すと真っ赤。食べられ、ジャムやジュース、果実酒にもなる。

「シラタマノキ」(写真下)ツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木。花期は7-8月でツボ形の小さな花を下向きに咲かせる。果実は丸く、真っ白なだけに登山道脇などで目立つ。熟した実は食べられると言うが、試したら美味しくなかった。シラタマノキ酒となる。
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