京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

こんなところにも、つづれ帯の危機

2014-10-27 16:43:54 | 催し
週末2日間は、つづれ帯の服部さんが店に来てくださり、とても賑やかでした。






服部さんとは、もうずいぶん長いお付き合いになり
催しのたびに、何度も、お話を聞いているにも関わらず
毎回「へぇ~~」という初めて聞くことや、知らなかったことがまだあります。


職人さんが高齢化し、よい腕を持った職人さんがだんだん少なくなって・・・
という事は以前から聞いており、ものづくりに対する危機感はだんだん強くなるのですが
今回驚いたのは、道具がなくなるという話。
あ・・・そこ?っていう感じです。

爪という身体の一部を道具にして織るつづれ帯。

爪掻き本綴れと言うのは、帯の柄を織るときに、
その名の通り横糸を ぎざぎざに削った爪で引っ掛けてかき寄せます。
そして、それをつげの櫛でさらにギュッと織ります。

そのつげの櫛がもう作れなくなったそうなのです。
爪は伸びますが、櫛は折れてしまうので消耗品・・・

つげの櫛というと、ご存知のように日本髪を結うときに使いますので、
世間にはたくさんあるのですが
綴れを織る櫛は、髪に使うものよりも、もっともっと薄いのだそうで
その薄さのものが作れなくなったそうです。



皆さんの質問のなかから・・・

Q「ぎざぎざにするのは、どの指ですか?」

A・・左右両方の人差し指、中指、薬指の3本。
  中でも中指と薬指を主に使うそうです。
  
つづれ職人の資質として、爪が丈夫な事が、まず大事な事だそうです。



これまでもずいぶん「爪掻き本綴れ」を皆さんに知っていただき
ファンになっていただきましたが
今回も、つづれ帯の概念が変わったというお客様がたくさん

ぜひ、良さを知った上で、ワードローブの一本にしていただけるとうれしいです。


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