田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

「死のうと思っていた」 麻屋与志夫

2022-09-17 09:06:06 | ブログ
9月17日土曜日
●そろそろお呼びがかかっているような気がする。
彼岸が迫っている。
庭の彼岸花が盛りをむかえている。
真っ赤な細い花がパッと開いた。円形に広がり庭をうめつくしている。

●彼岸が近づいている。
向こうにいってしまった友だちや、親族のことを思っているためか、まいにち彼らの夢をみる。
ながいこと、確執を極めた父のことも、このごろ懐かしく思うようになっている。うれしいことだ。

●「死のうと思っていた」
太宰の作品で、わたしが唯一好きな「晩年」に入っている「葉」の出だしの冒頭の一行だ。
どうしても、太宰だけは一応読んだがその心情が理解できず愛読するにはいたらなかった。
読むのが早すぎたのかもしれない。太宰は文学青年の憧れの作家だった。15の春に読んだ。
すでにそのころわたしは家業である大麻商を継ぐように運命づけられていた。
そのために退廃的な作風についていけなかったのだろう。太宰は現役、まだ生きていた。

●「文芸首都」で太宰の娘、津島裕子さんとはごいっしょさせてもらった。それでも、太宰は好きになれなかった。裕子さんの作品はかなり読みこんでいる。父親譲りなのだろうが、父を凌駕する才能と作品群には感銘をうけている。

●いまだに「死のうと思った」という感情にはついていけない。じぶんが、どこまで生き恥をさらし、書けない傑作を書こうと、もがいているのか。生きつづけようとしているのか、そんな作品をこのところ書いている。

●まだまだ書きたいことがありすぎる。

●「生きようと思っている」
周囲のひとにどんなにぼろくそに言われようとも生きて、生きぬいてみせる。



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