-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

春の花たち

2017-05-09 19:35:20 | 自然

 平成29年5月2日と3日、背中炙り峠の楯と山楯の調査のために畑沢へ行きました。その時に、そのことだけに専念すればいいのでしょうが、私の悪い性格で生き物などに気が反れてしまいます。この日も畑沢に咲く美しい花々にしばしば見とれてしまいました。こんなことですから、もう楯の調査に関わってから4年も経過しているのに、未だに素人のままです。

 それにしても、畑沢の春の花々は奇麗です。先ずは、今回、初めてその存在を知った花を紹介します。ある沢の奥に入った時に、シャレタ洋風の三つ葉に気付きました。どう見ても、自然に生えている植物に見えませんでしたから、園芸品種が野生化したものではないかと疑いました。私は最近、外来種を心配しておりますので、少々、過敏になっています。園芸品種のオキザリス(属名のOxalisをそのまま品種名にしている。)に似ています。後で調べましたら、本州にも普通に生えているミヤマカタバミと言うことでした。深山(みやま)のカタバミと言うことですから、その名のとおり畑沢の一番と奥に生えていました。

 今度は最近、しばしば目にする植物です。ウスバサイシンです。カンアオイの仲間ですが、ウスバサイシンは山野草ブームでもあまり注目されなかったようです。でも特徴的な花は共通です。地面すれすれに花とは思えない暗い色の花弁を開いています。ヒメギフチョウの幼虫がこの葉を食べるそうです。この二日間でヒメギフチョウらしき蝶を一度見ましたが、ほんの一瞬でした。いつも逃げ足が速くて、私のカメラに納まった例(ためし)がありません。

 すこし湿った所には必ずこのショウジョウバカマがあります。一つの柄にごちゃごちゃと複数の花が付いているように見えます。

 ショウジョウバカマと同じように、畑沢ではよく見られるカタクリです。シクラメンのようで華麗な花ですが、あまりにも普通過ぎて単発で咲いているのでは面白くなくなりました。そこで群生しているところをまとめてパチリです。いくら群生している所でも、これほどに密生していると見事です。

 同じくカタクリですが、祠(ほこら)との景色が素晴らしいと思いました。下畑沢の稲荷神社です。すぐ近くのお宅がいつも祠の周囲をきれいにしてくれているのが分かります。可愛い妖精たちが遊んでいそうなメルヘンの世界です。この景色の美しさは、単なる花の美しさだけではなくて、ここをお世話している人の心の美しさでもあります。

 この花も、春の花の代表格です。この花も群落で撮りたかったのですが、あいにくこの日は単発でした。キクザキイチゲです。

 

 可憐な花々を紹介した後で、今度は大柄な花を紹介します。熊野神社境内を中心に群落を形成しているユキツバキの花です。熊野神社が建てられた約360年前から少しずつ増えてきたものでしょう。今では境内だけでなく、広く林内に生えています。 

 

 山の中にも大柄な花が咲いていました。タムシバです。一般的にはコブシと呼ばれています。正確にはコブシとは別種だそうですが、私には区別ができませんので、どちらでもよろしいのではないでしょうか。常盤小学校の校歌に、「コブシの花の白々と咲けば‥‥」とありますので、ねえ、そんなことでいいでしょう。

 

 同じく大柄ですが、今度は葉が大柄で花は可憐です。エンレイソウです。三枚に開いた葉の中心部にちょこんと花が咲いています。花弁も3枚です。葉と花の不釣り合いさが面白いです。

 

 葉でも花でもなくて、今度は幹が大柄です。山桜です。山桜の種も沢山あるようですが、当然ながら私は調べようともしません。私には「ヤマザクラ」で間に合います。でも、正直な気持ちを申し上げますと、畑沢の山桜を見て歩きますと、それぞれに違いを感じることがあります。どなたかへお願いします。調べていただけませんでしょうか。

 キブシです。春の時期に咲きますので、目立たない花ながら目に留まります。花が房となって垂れ下がります。どちらかと言うと、湿りがちな場所に必ず生えているような気がします。私の近所の方が庭に植えていて、私が教えてもらいました。

 クロモジの花です。畑沢のクロモジは、オオバクロモジというクロモジの変種なのかもしれませんが、これも確認はいたしません。

 最後になりました。花のないシュンランです。この時期は花が咲いているはずなのですが、どのシュンランにも花が見えませんでした。食べられた葉もありましたので、花も食べられたのかもしれません。「春蘭茶」などと風流な楽しみ方もあるそうですから、畑沢のカモシカたちもその風情にあやかったのでしょう。

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花咲かじいさん

2017-05-04 16:25:27 | 近況報告

 平成29年5月3日、畑沢で生涯学習推進センター前に花を植えていました。地区の老人クラブが主体となって、昨年から行っている事業です。昨年の秋には、県道からのセンター入口の両脇に水仙を植えました。左側の土手はセンターの敷地ですが、右川は民有地です。右側の土地所有者から了解を得て球根を植えさせてもらったそうです。水仙は、植えた翌春から直ぐに花を咲かせました。入口の両側が水仙で彩られました。梅雨の時期になれば、今度は手前の方に紫陽花が美しく咲きます。

 今年も花を植えることになり、先ずはチューリップ、サルビア、マーガレットを植えました。その奥にも植えますが、この日はとりあえず鉄塔の周りを耕してだけおきました。一番先にセンターの前で仕事をしていた古瀬K氏の話によると、

「どの季節にも、何かが咲いているように、種類を様々にしたい」

とのことでした。今後が楽しみです。

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大平山の色々な風景

2017-05-03 19:52:40 | 近況報告

 平成29年5月2日、背中炙り峠の楯と下畑沢の山楯を調査しに畑沢へ行ってきました。天気は上々、春真っ盛りでした。畑沢へ向かう途中で、何度も素晴らしい景色のために停車したくなりましたが、それをぐっと抑えて何とか延沢に入りました。しかし、大平山の美しさが目に入るともう駄目です。三脚まで出して撮影してしまいました。大平山がでんと大きく写り、左側には荒町の八幡神社境内にあるブナの林です。ブナは大平山の北西斜面にも大規模にありますが、写真を見ていただければ分かるように、大平山の下に写っている小高い山にも見えます。ブナは他の樹木よりも早く新緑を出しますので、春先にその存在が強調されます。

 上畑沢へ入って、石仏がある高台から大平山を写しました。写真中央の少し左には、延命地蔵堂と桜の樹が見えます。桜は満開です。肝心の大平山に戻ります。大分、近づきましたので、中腹のブナの新緑が見えます。

 上畑沢をさらに奥へ進み、沼沢への入り口から写しました。

 さらに奥へ進み、簡易水道の水源となっている宝沢から写しました。大平山の上部のブナは、まだ新緑になっていません。高度が高いと気温が低いので、新葉の展開が遅れます。

  今度は全く異なる方角からの大平山です。上の3枚は宝沢方向ですので、「宝沢山(ほうざやま)」、今度は大平山の西側に向いている斜面で、「真木山(まぎやま)」と呼ばれています。真木山は頂部が三角形に尖っていますので、険しい感じを与えます。こちらには全くブナがありません。宝沢山は畑沢全体の共有林で治山、治水を目的にしていますので、もう百年以上も伐採していません。他方、真木山は時々、皆伐されています。私の記憶では昭和48年以前に伐採され、5年ほど前にも伐採されました。伐採によって生えている樹種が全く異なります。伐採しないと極相林のブナになりますし、伐採している場所はコナラ・ミズナラを主体とした林になります。

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