★「傘の自由化は可能か」 大崎善生 読みました。
作者が、ヨーロッパを放浪した事などを、
面白おかしく綴ったエッセイ集。
好きな作家のひとりなので、
彼の日常のさまざまなことを知るのは楽しかった。
駅やコンビニ、飲み屋などに、
誰もが好きなときに利用できる“自由な傘”を置いておく。。。
というシステムはどうだろう。。。と、考えたりするのだが、
作者は、実際にそれを行ったという新聞記事を目にする。
埼玉のある都市で、「善意の傘」として、駅前に1000本を用意したら、
駅を通り過ぎる人たちに、あっという間に持ち去られ、
1本も戻ってくることはなかった。。。と、
確かに、便利だけれど、新品の傘は、タダならもらっちゃおう!
なんて思う人もいるだろうし、
返さなきゃと思いつつ、ついつい。。。面倒で、
という人もいそうな気がする。
家の片隅にひっそりと忘れ去られて眠ってる。。。という感じ。
ちょっと後ろめたい気もするけど、、まっいっか。。。で過ぎていく。
そして、それは、仕方のないことでもあり、
それでいいのだ。。。と作者は結んでいる。
くすっと笑えて、しんみりできて、いろいろ楽しめる1冊でした。