歪曲される情報を見る。

日本を馬鹿(馬鹿文系)が叩く、だが、それはどの程度正しいのか?非常に疑問である。

虫獄狂惨盗公害怪獣大量発生!その8「天津怪獣天津を埋め尽くす」

2015年09月23日 21時48分39秒 | 虫獄滅亡記

2-4.食べられる所以

時間は若干戻る。

大使館の会議が終了した後である。

「小兎(シャオトゥ)は?」

根室が門衛に尋ねた。

それはサンプルを取って来た子供である。

「ああ、小兎?あの子ですか?」

「そうだよ。色々便利な子だ。頭も良いし、ホント、嘘は吐かない。」

すると、出入りの、日用品を持って来る業者が、顔色を暗くした。

「おや?劉さん?どうかしたの?」

「いえ…、小兎、伊龍(イーロン)でしょう?あの子は…」

「どうしたんだ?」

「いや、あの家は、滅亡しました…。」

「滅亡?死んだんじゃなくて?」

「いや、私も頼まれていた物があるもので、伊龍の家に行ったんですが、途中で止められて…」

「止められた?」

「ハイ。警察に、いや、その前には、保健院の役人が居ました。」

「単に人が死んだぐらいで、保険院は出ないだろう?」

「どうも…、その、かなり変な…って言うか、骨になって親子3人が見つかったそうです。子供は、他に2人居て、それが、死に果てる直前の母親に会ったんだけど、体が半分ぐらいドロドロの黒になって、それで…」

「…、それは…」

「天津怪獣…、に喰われた…」

「まさか…、あの、空論は…、本当だったのか?」

「…」

「その…、残りの2人は…」

「今朝、死んでいたそうです。」

「何故?」

「あれに触ったのでしょう…」

「あれは…、あれは…」

根室は信じられない様子だった。

「家に帰って直ぐに、手が腐れ始めて、もう真っ黒だったそうです。手が腐り堕ちると、それからは早くて…。」

「私も同じ状態だった。なのに、何故?」

「貧しい生活の子で、本当に、何でも喰っていた感じです。何も喰えなくて、雑草を口に入れては、ヤバそうだったら吐き出す事を良くしていました。」

「そんなに酷かったんですか…。もっと、色々食わせてやれば…。」

「腹を下すのも一再じゃない、月一度は、下していました。」

「それが虫獄の貧しさの現実か…、現代の世界に、こんな…」

根室は思った。

迎居を見つけると、その話しをした。

「素人の私が申し上げるのも、どうかとは思うのですが、汚染された食品を食べ過ぎて、細胞が毒化していたのではないでしょうか?それが天津怪獣が虫獄儘を食べられる所以なのでは?」

「恐らくそうでしょう。遺伝子よりも、細胞に何時の間にか吸収されて蓄積された汚染物質が、天津怪獣細胞を呼び寄せ、いとも簡単に融合して溶かされ捕食される。」

「もっと言うと、生まれ損ないの、生まれる為の執念のようなもの…、それが天津怪獣細胞という形となった。手近な、存在を引き込み、取って代わる、その宿命」

 

そんな中、天津市内で天津怪獣の大量発生を起こしたとの報が流れた。

今度はCNNだけではないFOXもアルジャジーラも日本のT○Sも実況放送をしたのである。

但し、ドローンだった。

腰抜け報道とも言われたが、流石に人食い怪獣を目の前にして、人間に突っ込めというのもいえない。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


虫獄狂惨盗公害怪獣大量発生!その7「天津怪獣再出現する」

2015年09月23日 19時36分52秒 | 虫獄滅亡記

2-3.食べられる虫獄儘

馬鹿は馬鹿のままだ。

虫獄では、今でも、下水油(地溝油)を使っている。

昔中国の馬鹿女(中国電視台の元アナウンサー)が「美味しいんですよ!それにゼンゼン安全」とほざいていた。

下水油の精製は、実に簡単なもので、下水に溜まっている油の上澄みを掬って、それを、熱して、更に上澄みを掬うのである。

そこに消毒の為の処理は無い。精々加熱するのが、その類だろう。

因みに、シアノバクテリアは200℃はおろか300℃でも分解されない。イエローストーンの間欠泉に巣食うバクテリアは、あの熱湯が快適な環境だという。

さて、この「馬鹿の利口」の最たるものである下水油は今となっては発がん物質が混入されており、虫獄スタンダードの危険な食品の一つとなっている。

いや…、虫獄スタンダードとは、安全ではない事が基本である。下水油は極めて虫獄的な食品なのだろう。

今まではそれでも良かった。だが、あの日、あの天津怪獣が下水に潜り込む迄は…。

 

下水油はシアノバクテリアにとって便利な大気=酸素隔離道具だった。

数マイクロメートルの薄さでも酸素を阻害できる。

また、得意の膨張・拡張時には、バクテリアの表面に薄い膜を作ってへばり付いている。

そして、この油は、延々と中華料理屋の排水溝から供給される。

既に天津怪獣爆破から10日が経過した。天津市の下水道の100%、上海の下水道の73%に天津怪獣細胞が混入していた。

今天津怪獣は、新たな出口を求めて、各所に潜入しようとしていた。

下水に繋がる排水口を逆流する動きが始まった。

それは硫化水素も常に伴っている。

腐臭が天津、上海に満ちた。

流石に鈍感罠賊虫獄も、この腐臭に耐えられなくなった。

皆が、消臭剤を持ち、投入し始めた。

狭い、地下室などでは、窒息する者が次々と現れた。

だが、それを見つけた虫獄儘も次々と窒息して、周知される事は無かった。

そんな中で、誰もが分かる形で、天津怪獣は出現をする事となった。

 

胡瓜と名乗る馬鹿女が天津市の中華料理屋に入った。

ユーリンチーと刀削麺を注文した。

鳥の変わり衣の揚げ物と練った小麦の塊を鉄のヘラでコソギ落として、それを茹でて、油で炒めるのだ。

下水油で、変わったのは、料理屋の臭いだった。昔は、日本の安物の料理屋と似たようなものだったが、下水油が出るようになって、腐臭が漂っていた。

それは下水油の中に混入した汚物の臭いだった。

だが驚く事に虫獄儘は、その匂いが、故郷の、懐かしい匂いとなっていたのだ。

日本人はおろか、世界中の他の国では、とても臭いとしか言い様のない匂いを胸一杯吸い込む時点で、虫獄儘は、いやチョンも、人類ではなくなっていた。

地球の生物ですらないのだろう。

しかし、この下水油には、生物が混入していた。

天津怪獣細胞である。

胡瓜は、目を瞑って、斜め上に顔を向けた後、下に向けて、辺りに漂う腐臭を胸一杯吸って、吐き出した。

「何て美味そうな匂い…、あぁ~、これこそ纏獄の匂い…。」

そして、目を見開いて、野獣のような目つきで食べ始めた。

啜る音が、周囲に響くと同時に油が飛び散る、その一滴ずつに、数十個の天津怪獣細胞が入っている。

胡瓜が咀嚼している中には数億の天津怪獣の細胞があるのだ。

ひとしきり咀嚼すると、胡瓜は飲み込んだ。

「美味いアルね!やっぱり、これアルね!こうでないと、いけないアルね!日本は、何かすぅ~っとした油ばかりで、アクが無い。この饐えた匂いが無いノネ!やっぱり、この匂いあっての中華料理ネ、ああ、帰ってきた!虫獄に帰ってきたって感じアルね!」

と満足の様子だったが、すぐに、顔を丼に突っ込み、貪り食い出した。

…だがである、動きが急に止まった…。

「うっ?」

周囲は薄汚い虫獄が薄汚い虫獄語をけたたましく騒いでいて、胡瓜の様子に気付く者は居ない。

「…うぅぅぅぅぅ」

胡瓜から顔色が失われる。

胸を押さえた。

すぐに胃の部分を押さえる。

「…、何か…変…、へん、…へん…、うぅぅぅぅぅぅぅぅ」

流石に店主が、胡瓜の異変を見つけた。

「胡瓜!どうした?美味過ぎるか?ハハハ!俺様の最高の料理だ!今日のは倍の値段でもいいだろう!何しろ油が新しい缶で入れている!」

そんな店主を胡瓜は下向きで見上げて、口を震わせている。

「うぅぅぅぅぅぅうううぅぅぅぅぅぅぅぅ…うっ…」

「どうした?何も言えないか?」

「うぉっぷ…」

と言うと吐き出した。

「何だ!汚いな!俺様の料理を吐き出すなんて!一体どう言う了見で!…ええっ!」

店主は驚いた。

胡瓜が吐き出したのは食べていた麺でもユーリンチーでもないどす黒い液体で、しかも、汚物の臭気だった。いや糞の匂いと言っても良いだろう。

「うわぁぁああああ!どうした!胡瓜!」

周囲が騒ぐ!

だが、それは他人事ではなかった。店の一番端の客も同じく身を固めて震え出し、そして嘔吐した。黒い液体を、臭い臭い液体を…。

一方で胡瓜は、そのまま倒れこんだ。この時点で息をしていない。息をする筈の肺が解けたのである。いや食われたと言うのが正しいだろう。

ドンと地面に倒れこむと、マリオネットのように、ぐにゃぐにゃになった。この時点で筋肉は弛緩し、いや、もう20%が喰われていた。

その匂いに皆耐えられなかったが、逃げ出していく客が次々倒れていく、そして、どす黒い反吐を出す。地面に広がる。

店主は、驚愕に発狂寸前だった。

「なんだぁぁっぁあ嗚呼嗚呼嗚呼あくあぁうぁああああぅごあるけおらぅどぅううおあ!」

するとである、排水口から臭い匂いが吹き上がった。周囲は硫化水素濃度が急激に上がっていた。

「うあぁぁぁあああぅぅぅぅぅぅぅぅうぅぅぅぅ」

呼吸が出来ないほどの硫化水素濃度となっていた。

それは天津怪獣の何より重要な大気だった。毒ガスだった。

排水口から、噴水のように黒い液体が噴出し、霧となって、周囲に広がった。

店主の顔は、黒い液体により真っ黒になったが、それが立ちながら、生きながら、店主を侵食、捕食、消化して、上から体のあらゆる部分がふにゃふにゃになり、体表面の皮膚をのぞいて、黒い液体に変わって行き、そして、周囲に溜まっていった。

ひとしきり、騒ぎが終わると、誰もいない、店の周りや中には、脱ぎ捨てられた様な、人だった皮膚が、黒い液体の上に揺らめいていた。

そして、それは暫くすると、周囲から立つあぶくの中で膨らんでいくようだった。

まるで、黒い液体が風船のように、皮膚を載せたまま膨らんでいった。

それは、天津怪獣そのものだった。

天津怪獣は復活したのだ。

いや、元々死んでいなかった。

そう、…再出現したのだ。

その様子は虫獄の腰抜け集団警察、群警察、そして虫獄儘罠抑圧群が設置した監視カメラに映されていた。

彼等は、楽観の塊で、天津怪獣はCNNのCGである。でまかせと信じ込んでいた。全く疑っていなかった。

だが、天津怪獣はいるのだ。

しかし、世紀の無能。無能中の無能。無能中の武曾。曹武曾は信じなかった。

「誰だ!これも…なんだ!手の込んだ、ごまかしだ!嘘だ!ワシは騙されんぞ!騙されてたまるか!」

ほぼ逆切れの発狂、いや火病だった。

馬鹿は、止せば良いのに、最悪の現場に、ノコノコ馬鹿面を突っ込みに行ったのだ。

喜劇が始まる。悲劇が始まる前に…。。。。。。。。。。。。。


虫獄狂惨盗公害怪獣大量発生!その6「天津怪獣蔓延するが、馬鹿=虫獄儘、感知せず」

2015年09月23日 13時36分13秒 | 虫獄滅亡記

2-2.ネコババ処理の結果

例の如くの処理だった。

高速鉄道をどうしたか?

天津爆発をどうしたか?

誤魔化して隠すのである。

それは弥縫策の最たるものだった。

つまり小手先技である。

場当たり的の最たるものだった。

それは虫獄狂惨盗悪府の伝統であり、馬鹿丸出しだった。

これを称して、猫が自分の排便を隠す行動から「ネコババ処理」と日本では言われている。

例の怪獣の足跡である黒い液体は、水をかけても消えないから油をかけて火を点けて燃やした。

圧倒的な周期が周囲に広がる。

それで喘息を起こす兵士も多発した。

だが曹武曾無能将軍こと大佐殿は、

「たるんでいる」

「気が緩んでいる」

「党への忠誠が足りない」

「日頃の鍛錬が糞だ!」

と口舌では最強なのだが、実際現場に出向くと、反吐を吐き、咳き込み病院へ送られた。

それを上層部から「仮病か?」と言われると、そんな事は無いと、酸素マスクを常に寄り添わせて現場に出た。

しかし、無能代将軍曹武曾大佐は見当違いのトコロで動いていた。

 

天津は爆発し尽くされていない。

壊れたのはホンの30%程度で、焼き尽くされた場所以外が多いのだ。もっとも半分は程度の差こそあれ破壊はされているが…。

今回の怪獣騒ぎは、その外縁で起きただけで、一般生活とは関係が無い…ように思われていた。

それは虫獄儘民が「馬鹿」で「愚か」だからである。

根本的に頭の悪い、虫獄儘罠抑圧群の火病丸出しの攻撃は、天津怪獣を形式上破壊し尽くしたように見えた。だが、他の国は、天津怪獣の正体は、細胞の群態であると見ていた。

それを爆破させるのは、エボラの患者を銃撃し、血を飛び散らせて、射殺して、処理完了したと言うようなものだった。

世界の首脳は影では「馬鹿が最低の手を打った」と囁き合った。

散らばった細胞は、その多くが「仮死状態」となって干上がっていた。

だが、これらは古代細胞にありがちな「不死細胞」である可能性が高かった。

生き残った細胞の幾ばくかは、なるべく大気に触れない場所で生き延びたモノが居た。

その場所が、虫獄の極めて虫獄的なものである。

それは「下水道」である。

虫獄儘罠抑圧群の火病攻撃が終わって3日が経過した。

つまり下水道では3日間、天津怪獣の本性である、細胞が、最も心地良い環境の中で保存されていたのである。

この手の生物は、自分の増殖を加速する環境を作る事があり、実は、天津怪獣は、下水道の中の生物を全て捕食しては、腐敗菌を集らせ、硫化水素を発生させた。一方で腐敗菌でボロボロになった虫やミミズなどの生物を食べていった。

鼠などは、硫化水素で一発で窒息死した。それも大切な食料である。

そして、天津怪獣細胞にとって最も有り難い物。それは下水油(地溝油)であった。

酸素が残っている場所では、この油で身を守りながら進み、その後、硫化水素を充満させ、酸素を追い出すのである。

天津周辺では、予てより臭かったが、輪をかけたように、悪臭が広がる事を口にする人々が多かったが、天津爆発の死体か何かが腐敗したのだろう?と言う実に愚劣で虫獄儘の単細胞結論で終わった。

しかし、端緒は色々現れていた。

 

虫獄狂惨盗悪府の一番の言い逃れは虫獄は14億匹も代わりが居ると言うゲスの馬鹿の外道ならではの寝言だった。人権を虫獄に分からせる事自身は「徒労の最たるもの」である。

その虫獄品性が、問題を大きくした。

この頃、天津周辺では、人が徐々に消えて行ったのである。

先ずは清掃関係者、下水などの汚れた場所の清掃をしている虫獄儘が居なくなっていった。

しかし、これは虫獄では良くあることだ。辞める時はさっさと辞める何を言わずに…。

だから、身内以外の存在は誰も気にしない。その結果、実態が分からなくなっていた。

この件で一番最初に逃亡したのは横柄無能の醜悪ゴリラ顔の馬糞龍二である。

早々に逃げ出したのだが、自分は逃げ遂せると思い込んでいた。

だが、今となっては、その服しか残っていない。

空しく、焼けた天津の地の端に、薄汚い馬糞龍二と縫いこまれた軍服と靴の一式で、それは置かれていた。

そして、黒い臭い液体と共に…。

まだ、誰が何処に居たか?を分かる分マシだったのだろう。

清掃業者は、その服が下水を流れて、何処で何があったのか?分からない有様だった。

そして硫化水素は、増えることはあっても、減る事はない。

 

第二回の中間発表的なものを天津の駐中日本領事館で行われようとしていた。

三人の科学者は睡眠もソコソコである。

「どうなんだね?」

と労いより先に、大使殿は、状況を問うた。

コイツ!と三人は顔を顰めた。

この会議は衛星電波を使った、テレビ会議でもあった。そんな中自らの下劣さを平気で披瀝する大使に参加者は全員辟易した。

「天津は最前線でまとめをやって頂きたいので、情報は我々が先ずご提示申し上げます。と言うか…」

それらは、書面として渡されている。だが、殆どはデータである。大使殿はさっぱり分かっていない。その当たりもイライラがつのっているのだろう。

実は会議というほどのものではない。どちらかといえば大使を始めとして、科学を分からない面々向けの説明である。

「では、我々岡崎生物研究所からの報告を致します。我々は、細胞の等価性を確認すべく、同等の確証試験を行いました。」

「二度手間だな」

と偉そうにホザク馬鹿大使。全員がイラついた。

細胞の試験は、特に、何か分かっていない場合、渡された細胞の挙動を確認する必要性があった。その為、今までの報告された内容が同等であるか?を確認してからの、新しい試験となる。

岡崎生物研究所の猪俣主任は、馬鹿を放って置いて先を続けた。

「同等の現象を確認、また、遺伝子分析を細かく実行。その結果、該当細胞は、その85%が豚の四倍体の遺伝子を持つ細胞で、残りは羊でした。通常の遺伝子もありましたが、二倍体、三倍体も確認されていますが、小数です。」

「豚か…、でもなぜ豚が?」

「一番豚の死体が捨てられたからでしょう。特に内臓は処理に困っていたから、多くの細胞は臓器のものだと思われます。虫獄では豚の内臓を食べる習慣もなく、また、有鈎条虫などが虫獄の豚には多く、内臓を食べた者は往々にして寄生されます」

「有鈎条虫?」

「最低の寄生虫です。脳が根こそぎ食い尽くされる奴です」

北村が囁く。

「今の所、細胞の挙動を調べましたが、どうも、ある種の特定機能しか持たないと思われます。」

「何だね?」

「消化液の分泌と、それにより溶かされた栄養の吸収です。残りの機能としては、細胞同士の結合程度しか見られません。」

「消化液はどの程度のものですか?」

迎居が問う。

「腸液と胆汁に似たものでした。」

「膵液ではないのですね?」

「そこまで強力ではないようです。胃液より強力な程度で、それ以上の能力は無いものと思われます。」

「膵液とは、強力なのかね?」

大使殿の素朴な疑問だったが、既にブリーフには書かれている。

「強力です。一番強力な消化液です。でも、腸液程度で、ああまで簡単に人体が溶かされるのは、どうも…釈然としません。」

「疑問は尤もです。我々も、色々調べましたが、手に入る試料では、消化能力は、さほどの能力はありません。手元の写真にあるものは10時間付け続けたものです。」

「これを溶解とは言いませんね…」

迎居も意外だった。

「こちらも食べ易いものを用意してやってみました。」

「何を?」

北村である。

「これは昆虫です。特に蝿や蛆虫、ゴキブリなどが好みのようです。」

「虫獄儘は蝿やゴキブリ並ですか?」

迎居が吐き捨てる。

「この点に関しては、我々は我が国の国民の問題を調べる事が最重要です。他国の人種のサンプルは、この大分後に行う予定です。」

「虫獄儘は?」

大使が聞く。

「極めて政治的であり個人的な見解を根拠とした問題が発生する可能性がありますので、一番最後という事になっています。」

「おやおや?」

全員が、極めて穏当な判断を聞かされ納得した。

「世界中が同じ傾向で、アメリカ、フランス、イギリス、ドイツ、ロシア、その他、各国で、自国の細胞で溶解試験を行っています。」

「その結果は?」

「フィリピンとベトナム、それとミャンマー、シンガポールでは、そこの人体細胞に強力な影響を見せるものがあると聞いていますが、データはまだです。」

「人種によって、溶けるものと溶けないものがある?」

「じゃぁ尚の事、虫獄儘の細胞が…。」

「火中の栗を拾ってやるほど、皆、親切ではないようです。」

「じゃぁ虫獄儘だけが、この天津怪獣に食べられるのか?何故?」

「ゴキブリと蛆虫と蝿の同類なんだろう?」

「生物汚染じゃないだろうか?つまり細胞的に虫獄儘は汚染が染み付いている…」

「そうだな…、虫獄の汚染レベルは常軌を遥かに逸した状態だ。大気も…、水も…、」

「一つ間違えると人種差別だな…」

大使が珍しくまともな事を言う。

「しかし、特定遺伝子を持つ民族は確かに存在しており、それは差別とは言いません。」

「実際ATLはアジア人に多い感染症です。」

「問題は、多分DNAが、あの汚染で変わった可能性がある。それが問題だろう。ベトナムもシンガポールもフィリピンも虫獄との関係が強い。それがDNAの交配が、或いは荒廃が進んだ可能性はある。」

「環境からの虫獄儘への復讐…か…」

全員の口が止まった。

「対策はあるのかね?」

言わずもがなでブリーフにも書かれているが大使殿は読まない。

「対策は極めて穏当です。連中は硫化水素の中では無敵ですが酸素があれば直ぐに死滅します。」

「何だ!そんな事か?」

「日本では十分可能でも虫獄では絶望的です。」

「そんな、硫化水素事故は、そんなに沢山あるのか?」

「我々は今自分達の領域の硫化水素濃度を調べては居ますが、虫獄は、それを放棄しています」

「何故?」

「理解しないから、意味が分からないから、それと市民に不安を与えるのが怖いから…、こんな所でしょう…。」

「馬鹿な!それじゃ馬鹿じゃないか?」

お前もそうだよ…、と大使殿に皆の視線が向いた。

「他にも、酸素をかければ、この細胞は死滅します。その他、消毒薬、酸化剤も有効です。」

「消毒薬か?」

「イソジンより、オキシドールが良いでしょう。」

「怪我の手当て程度のものか…」

「基本的に、こういった問題は、基礎を押さえることが重要です。手を洗うとかうがいをするとか、こんな基本的な事も日本でしか通用しません」

「じゃぁ簡単に終わるな…、全く、何が天津怪獣だ!」

「…、ですが、ここは虫獄、天津市です…」

「何を言うんだ!虫獄儘だって馬鹿じゃない!これぐらい出来るさ!」

「いえ、文化に無ければ手も洗わず風呂にも入らない。キリスト教徒は1500年の間風呂に入りませんでした。エリザベス1世は月一回の入浴を潔癖症と謗られました。これが人間の愚かさです。文化の奴隷である事を、文化によって、妙な調教が知らずと成される事を考えると…。」

「…、まっまさか?」

「とりあえず、今、一番単純で簡単な硫化水素の濃度も、現在天津市防衛士官、曹武曾大佐は一笑に付して、取り合ってくれません。」

「しかし…、それを、このままにしておくと…。」

「食べないと決心した者は、口を開いて食べ物をねじ込んでも吐き出すんです。我々は、連中に、これ以上何かする必要はあったとしても、義務はありません。」。。。。。。。。


虫獄狂惨盗公害怪獣大量発生!その5「天津無能大いに横車を押す」

2015年09月22日 16時24分49秒 | 虫獄滅亡記

2.無能(虫獄・チョン)を置いて進む世界

2-1.蠢動

「ヘイ、オサム?元気か?」

聞き慣れた声はアレックス・ヘイワード、バイオテクノロジーをしていた時の友人だった。

「事件の渦中に居たからかけてくれたか?」

「それもあるが、少々君には電話し難くてね?まぁ日本でムービースターをしているって聞いたから、安心はして居たんだよ。それは本当だ。」

「で、どうなんだい?何を聞きたい?」

「サンプルは?」

「ドブ川のサンプルなら山ほど」

「肝腎の怪物のは?」

「無いね。まぁ似たようなものは一杯あるが…」

「ううん、そうか…。」

「だが日本も国家ぐるみで検討中だ、早晩手に入れるだろう。もっとも君に渡せる代物じゃないがね。」

「そうか…。所で君はこれをどう見る?」

「発言するほど分析は進んでいない。今の時点で言う事は全て憶測の類だ。」

「近くに居るんだろう?」

「大体の情報はテレビで見たものYoutubeで見たもので、君と大差は無いよ。ちょっと立て込んでいるんで、切るよ。」

「おやおや?何処の仕事なのやら?」

「教えてあげよう。僕の次の大仕事は、どうやらウルトラマンで、変身するのと、どうやら隊長にもなりそうなんだ…。」

「そりゃ凄い!決まったら是非教えてくれ!」

「分かったよ…、じゃぁ」

電話をきった後迎居の前の大田三佐がイヤホンを下ろした。

「参ったなぁ~、こんな面倒な?」

「後で追跡捜査されるのは、もっと周囲に面倒になりますよ。」

「これが国家機密になるの?」

「分からないから今の内にチェックを厳しくするんです。後でやると、大掛かりになるし、もう色々手続きも大変になります。嫌でしょうが、しっかりしておいたほうが得策です。」

そうは言うものの大田三佐の慎重さは、十分に信用に足るし、武官にありがちな押し付けがましさがないのが救いだ。

「ところで…」

「悪いですが、暫く缶詰です。バイオハザードの認証、つまり検査ですね。それもやらないといけないし、調査もしないといけない。今の所、上海の領事館は手一杯ですね…、それにもうすぐ、アレが来ます。」

「アレ?やるんですか?」

「お願いできませんか?北村氏だけでは手が足りません。」

「昔取った杵柄です…か?」

「そう言う事です。それと…」

「ハイハイ、安心しろって、演技ですね…」

「事実…、現状の説明です」

「ハイハイ」

 

暫くすると、外交官ナンバーのトラックがやってきた。

「随分でかい外交郵袋だな…」

外交郵袋とは、外交官への通信文が入った郵袋である。これには蜜蝋による封印がされ、がっちり機密が守られる。トコロが今回は、大きな装置である。飛行機の輸送コンテナーが丸ごと外交郵袋扱いになってやってきた。

「簡易P3レベルのバイオハザード試験ラボ?」

「そうです。一応、領事館の地下を密封、換気システムを新設します。それと貴方は特別ゲストとして、一応外務省の嘱託として臨時雇いとなります。」

「時給高いですよ?一応芸能人だし」

「人件費には上限があります。その代わり便宜を提供する用意があると、外務省では、色々なオファーをしている模様で、お宅の事務所の社長も悪くない条件と乗り気です。」

目を丸くした迎居は、ふぅ~っと息を吐いて、

「参ったなぁ~、周囲は押さえられたって感じだ…、ここまで手回しが良いのは、日本のお役人も悪くないですね?いい仕事しています。」

「褒められたと?」

「いいえ、感心したと、見直したと言った方が良いでしょう。」

「どうも…」

「ところで、他の国も、こんな感じですか?」

「先進国では、大体こんなものでしょう。ですが虫獄と姦酷は別のようです。」

「ああ、特亜ですね?全く、馬鹿ですね?」

「姦酷はともかく、虫獄は、色々政治的問題がありそうです。特に、面子が先に立つお国柄ですから…」

外を見ると、大野が入ってきた。

「おや?アレは?」

「ああ、サンプルが手に入ったかもしれません」

「どうやって?」

「子供ですよ…。一番目に付かず、使いやすい。それに、彼等は一家の大黒柱です。親よりも稼ぐかもしれない…」

すると大野が手にしたものを器具と一緒に入ってきた係官に渡した。

その後大野は手を徹底して消毒された。

「バイオハザードですね?」

「一応、子供にも洗浄処理はしておきました。」

「大野さんが?」

「駐在武官の一人、本間一尉やっています。バイオハザード対策の訓練は受けています」

「全部の大使館が、こんな感じなんですか?」

「それは無いのですが、基本的に殆どそうです。実はアメリカもバイオハザードの検討注意国家の一つです。あとイタリア、フランス、スペインもそうです。」

「ドイツは?」

「マールブルグ熱の経歴があります。一級の危険場所の一つです」

「安全な場所って?」

「アメリカのアラスカは大丈夫ですね?でもウラジオストックはマラリアの危険地域です。」

「お先真っ暗?」

「外国に行くとは、そこの病気を受け入れる事です。」

「でも今回のこれは…」

「それを判断する為の検査ですよ。」

「そうだね…。」

 

一応のスクリーニングを行って、対象の細胞を選定した。

「基本的にグラム陰性菌は除外しています。」

北村と新しく赴任した木戸が説明する。

「対象となるのは?やっぱり、この細胞ですか?」

「ええ、原形質細胞ですね。不自然なほどの…」

「何が不自然なのですか?」

大田が問う。

「通常は、食菌細胞なんかは、エンドサイトーシスなどの、捕食方法をとりますが、これはそうじゃない。」

「ほう?では?」

「それを探るんですよ。これから」

迎居がにっこり笑う。

 

世間は適当な憶測を並べていたが、一方で分析が始まった。

天津怪獣は、表面、実態、内部空洞の3つで構成される。

先ずは、黒い液体が、実は天津怪獣の実態であった。

表面と思しき所は往々にして、捕食した生物の皮膚を広げたものだった。

そして内部の空洞は連中の大気である硫化水素である。

食べ物は、捕食した生物であった。それをどう吸収するのか?が問題だった。

 

その頃、馬鹿の集団、虫獄狂惨盗悪府は、安全解決前提のプロパガンダをしていた。

それをすればするほど、誰も信じない様子だった。

 

一方で、迎居は不本意ながらも、一応の安全を印象付ける放送に出た。

「日本の皆さん、今日は、迎居統です。私は今事情がありまして、昔の仕事である細胞分析をやる事になりました。

とりあえず、危険ではありません。一応機密ですが大使館の内部をご案内します。」

と色々説明して、平常であると、印象付けた。

 

世界中が分析を始めているが、当事国虫獄は、騒乱を収める事が何より優先された。

予てよりの上から目線の一方的な処理の連鎖である。

一番の問題は、消防士の生死が、まだ不明で、遺族は「せめて遺骨でも」と言うのを黙殺し続けていた。

今回の怪獣問題を「CNNのCG」だとか、とにかく黙らせる事しか考えていない。

そこに、最低の最低がやってきた。

無能の集団で世界に名を轟かせている虫獄儘罠抑圧群の中でも最低の最低の糞馬鹿、曹武曾低能将軍との通称だが、実は大佐である。

年齢的には60を越しているが、生来の無能、適当好い加減、知ったかぶり上から目線、腰抜け、人望の無さと、当に虫獄儘罠抑圧群の典型であった。

この処理が実に「虫獄儘罠抑圧群」的だった。

先ずは馬糞龍二が逃げ出したのは間違いないが、戦闘中CNNが映した、怪獣に捕食された兵士に関しても、

「あいつは、手品を覚えていたのだろう。奇術を使って、危急の場から逃げ出したんだ!私は分かる、私は天才だ!」

天津怪獣と呼ばれているものに関しても、

「ワシは見ておらん、知らんなぁ!ワシが知っているのは、黒い臭い液体だ。天津の奴等は、こんな糞か小便をするんだろう!」

今後の対策は?

「虫獄狂惨盗政府は絶対だ!虫獄儘罠抑圧群は、情け容赦ない厳格な対処をするのみだ!」

生物兵器との噂がありますか?

「そんな事は無い、CNNの捏造映像を見たが、全くお笑い種だ!画像だけだ、文句があるなら、ここに来れば良かろう!何も無い!臭い黒い液体があるだけだ!」

ここは、立ち入り禁止では?

「そう言う揚げ足を取る!だから、おまエラ、報道とか、自由主義者はいかん!本質を見極めろ!」

最初同時通訳でリアルタイムに発言する眼鏡をかけて鼻と口だけが妙に突き出した糞爺の発言は爆笑を誘った。

「曹武曾無能将軍最高!」

「お笑い将軍現る!天津怪獣と掴みあいの戦いか?」

ツイッターでは、虫獄儘罠抑圧群の将軍=馬鹿と徹底的に扱き下ろした。

 

天津領事館の中の面々は、うんざりした表情だった。

「確かに虫獄儘相手には効果的な発言ですね。」

大使館員の大野が呆れて吐き捨てる。

「でも、これを見る限り、大量のサンプルが手にできる筈の虫獄が一番分析が遅れるのでは?」

とは北村の懸念である。

「こちらの情報では、あの馬鹿将軍は、サンプルをとりあえず言われた通りに採取したって事になっていますが、サンプルと言うより、土を丸ごとバケツに詰め込んだ状態です。」

やはり大使館員の根室が伝えた。

「こちらは、とりあえず、サンプルを受けた時点で、寒天培地とりました。培養は、実に簡単で、あっという間に増えました。」

「そうかい?溢れ出すなんてしないようにしてくれ」

飯田大使が危惧したが、

「食べ物と空気、硫化水素が無いと、増殖はすぐに止まります。典型的なシアノバクテリアですが、活動性は恐ろしいものがあります。」

「人間を捕食すると言われているが?」

「それなんですが、今、その様子が見られません。」

北村は頭を搔きながら、答える。

「人間の皮膚を食べないのかね?」

「一応、最初の段階で、増殖した細胞に皮膚や髪、爪、その他、頬の中の粘膜、などなどを投入しましたが、親和性は良くないかと?」

「じゃぁ虫獄儘罠抑圧群の兵士は何故溶かされ、黒くなったのかね?」

「不明です。」

「もう一方で、迎居君、君の得意な遺伝子解析については、どうかね?」

嫌な言い方である。それを隠さず迎居は、面倒臭そうに答える。

「二倍体か、四倍体であろうと言う事は間違いなさそうです。」

「何だね?二倍体って?それに四倍?なんだね?」

ふぅ~と理系の三人が溜息をついた。

意を決したように北村が説明専用の真っ白なホワイトボードの前に立った。

「人の遺伝子は23対、豚や猫は38対です。細胞分裂のときに現れるのですが、それが、今の所152対を観察しました。」

「そんなに、遺伝子ってのは必要なのかね?」

「まぁ過去に、様々な生物で一時期二倍体、四倍体になったという事が分かってきています。」

「普通とは違うと?」

「主に、生物的危機なると発言するといわれています。」

大体、生物では、例えばアブラムシ(ゴキブリ=虫獄儘でない奴)は通常単為生殖で、自分と全く同じ、ミニチュアを生むのであるが、秋になると、雌雄体に別れ、交尾をし、遺伝子的に多様性を持つ卵を産む。似たような事はミジンコも通常単為生殖なのだが、危機が起きると、雌雄体が発生し交尾し遺伝子的多様化を進める。一方でクラゲ、ポリプと言う生物と植物の中間の様な、と言うか、最初の卵に近い状態に戻るのである。これが今クラゲの若返りといわれている現象だ。

これらは、総じて生物の可能性を広げる為、もっと言えば、極端な遺伝子変化・進化のジャンプをする為のものと言われている。

「この様な状態では、遺伝子は、往々にして畸形を生み出します。」

「それが、あれかね?」

「それはどうか?」

実は、虫獄では「バイオハザード肉」と言う物が懸念されている。某畏怨グループには虫獄べったり営業の結果、このバイオハザード肉が紛れ込んでいる可能性が指摘されている。

この「バイオハザード肉」は畸形となった「一つ目(サイクロップス)」や「多頭」「多肢」などの畸形を見せる家畜、往々にして豚、羊であるが、イヌも猫も虫獄では、環境汚染の結果であろう、信じられないほどの高い確立で発生している。

これらは「たまたま発生している」のではなくDNAが先ず変化して、その結果発生している。このような駄目な形質は、形になる前に、細胞レベルでつぶされるのが普通だが、それが、形になる状態を起こしている虫獄狂惨盗の環境汚染、虫獄儘罠の拝金主義、恐るべき妄想、血迷いが、このような状態を生み出し、決して改善しようとしない。

「では、あの形のない、怪物はどうして、ドロドロなんだ?」

「そこです!」

迎居が声を上げた。

「今僕が手をつけているんですが、どうもホメオティック遺伝子が無いみたいなんです。」

めをパチクリする、文型の連中である。

「ご説明します…」

辟易しながらホワイトボードを裏にした。

遺伝子は、単なる生物の設計図だが、それを促すものが必要となる。その促すものがホメオティック遺伝子で、これらが子宮の胎盤や手や足を作るための前駆細胞やアポトーシスによる体形創造を行う。

例えば手は最初団扇の様な形で出てくるが、指の骨と筋肉が出来ていく、そして水掻きの様な部分は部分は死滅して指を形成する。この死滅がアポトーシスという。

例えば第二次世界大戦枯葉剤作戦に参加した、米兵の子供に腰から下が無い畸形が出てきた。「ジョーイ、下半身のない子供」と言う映画にあるが、これは我々の体の骨盤の間の尾てい骨の先端、泉頂骨(せんちょうこつ)から先の発現を促すホメオティック遺伝子が機能しなかった為である。

「それが無いから、細胞のままなのか?」

「ではないかと?」

「では何故人間を食べるのか?」

「人が居たからでしょう。我々は人の被害を注目しますが、鼠や、猫が喰われてもおかしくないでしょう」

「そこだ!何故我々の提供した細胞は捕食されない!」

「知りませんよ。今、調査中!」

急に向学心に目覚めた歳を喰った子供は大変だ。

やれやれと言う感じで太田武官が出てきた。

「どこもこんな感じです。まぁどうせ機密にしたいでしょうから、ナカナカ、情報共有が出来ません。今の所第三便が、理研と、東大、それと岡崎生物研究所に回っています。そちらの報告も入るでしょう。」

「中間発表程度です、この辺で終わりにしましょうか?」

「こちらから報告も必要だろう!」

「データで送っています。文章にして、論文構成をしている暇はないですよ」

イラつきを隠さない迎居に、大田武官がおやおや?と言う表情でフォローする。

「大丈夫です。こちらが頑張っているのは、大使もご存知でしょう?研究データと現場の状況を把握していくだけで、十分な功績です。」

大田武官は、会を早々に閉めた。

外交官というものは、公式行事がないと、往々にして退屈なのである。

だから持て余した時間があるとしつこくなる。

そんなものだから、気にしないで自分のペースで頼む?と大田武官は三人の科学者に三様、説明して励ました。

「一体誰が真の大使なのか?」

三人の疑問はそれだった。

しかし、その一方で、天津怪獣は死んでしまっていなかった。

それは虫獄儘罠抑圧群が虫獄狂惨盗悪府が虫獄儘罠が馬鹿で間抜けで低能で利己主義で狡すっからく、無知で外道だから発生した、無様といえばこれ以上無様な事はない事で起きた愚行の連鎖だった。。。。。。。。。。。


虫獄狂惨盗公害怪獣大量発生!その4「天津怪獣正体を現す」

2015年09月22日 15時19分22秒 | 虫獄滅亡記

CNNは「Looked Like Casper or Baloon Monster?」との表題だった。

それは周囲の建物を圧倒する大きさだった。丸く、地から生えているような?そんなもの。そんなものだったのだ。

中には

「マシュマロマンの出来損ない?」

「白くないだろう?黒い?ドブの色だ?」

「今後は天津カラーって呼んでやろう」

との事でツイッターでは大騒ぎだった。

虫獄儘罠抑圧群は遠巻きに見守り、何の手も出せないで居た。

目の前の訳の分からないものは、ただ川に沿って上海に向かって前進し、たまに、川の水に身を浸した。

動いた後には、黒い液体が塗りつけられ、それは強力な異臭を放った。

「ヘドラってのが居たな?」

「ゴジラの敵だろう?」

「じゃぁアレは怪獣か?」

「怪獣だ!天津怪獣だ!」

「何だ?ゴジラも居なければ、日本のように果敢に攻撃する自衛隊も居ないのか?」

「全く、腰抜け集団だな?虫獄儘罠抑圧群は!」

丸腰相手には無敵のライダイハンと同じだ!」

御目出度い事に、虫獄狂惨盗悪府はツイッターをしっかり見ていた。

「とりあえず攻撃をしろ!」

と命令が降りた。

兵士は、銃撃をはじめた。

すると、小銃弾では埒が明かなかった。

「RPGか戦車の大砲で攻撃!」

今度は流石に、手応えがあった。

怪獣は表面に入った亀裂から黒い体液を噴き出した。

だが、同時に周辺の兵士がバタバタと倒れた。

「何だ?」

「怪獣の反撃か?」

反撃のようなものだろう。

それは高濃度の硫化水素だった。

怪獣は見る見るうちに、その大きさを落としたが、体液の噴出を止めると、徐々に形を取り戻した。

そして再び上海を目指して進み出した。気を失っていた兵士を助けようとする兵士は居ない。

遅れ馳せながら、防毒マスクを装着した兵がやって来たが、その時、怪獣の進路上に倒れていた兵士は飲み込まれた。

その時、気を取り戻したが、もう逃げられなかった。

「うわぁ!ああ!ぎゃぁぁぁあああ!何だ!ああ!熱い!臭い!動けない!わぁぁああああ!」

そして「助けて!」を連発する。だが、誰も助けない。

「何をしている撃て撃て!」

徹底して砲撃するが、当たった所から黒い体液を噴出して潰れるが膨らみ直すのである。

また黒い体液が倒れている兵士に掛かると、兵士は苦しみ出して、絶命したのである。

その後、体がなくなり、軍服のみのように見えたが、軍服が動き出した。そして、元の怪獣についていき同化した。

腰抜けぞろいの虫獄儘罠抑圧群は発狂したように命令を出した。

「ミサイル攻撃でぶっ潰せ!その後爆弾で完全破壊しろ!」

自慢のJ-15でミサイル攻撃と爆撃を繰り返すと、怪獣はあっさりと破壊され、消えてなくなった…様に見えた…。

その様子は世界中に実況中継され、或いは、後で大使館経由で情報が流れ、Youtubeなどにも、映像が乗った。

だが、あれが何であったか?は何も分からない状態だった。

 

「あれは生物だったのか?」

と大田武官は問う。

「生物だった…と言うべきでしょう。」

北村が答える。

「どんな?」

と飯田大使が付け加えると、北村が立って、予定の書かれてあるホワイトボードの余白に描いた。

「怪獣と呼ばれているものは、原核生物の類なのでは?と今の時点では言う他はないでしょう。」

「原核生物?」

「ゾウリムシの類ですよ」

大田武官が言った。

「ゾウリムシが大きくなったのかね?」

「それは不明ですが、多分嫌気性細菌つまりシアノバクテリアなどの可能性があります。或いは、大使でしたら、昔の辛子レンコン事件の最近ボツリヌス菌は御存知ですね?あれと似たようなものです。」

「何故そう分かる」

「多分、あの兵士たちが砲撃の後で倒れたのは硫化水素中毒でだと思われます。そして連中のエネルギー源だったと思われます。また、その硫化水素を溜め込んで膨らませているだけの風船みたいな生物と言うか生物の群態。それが、あの天津怪獣の正体でしょう。」

「ヘドラが論理的バックボーンを持てば、こんなものになるんですか?ハハハ!凄い凄い!」

と迎居は笑った。

「キミ!不謹慎だよ!」

飯田大使が思わず制した。

そういう事も言いたくなるのは迎居の経歴からだった。

元々バイオテクノロジーの研究者で修士まで行ったが、その後、職場を追われてバーテンダーとなった、その後芸能人となって今の地位を得た。

バイオテクノロジーの関連は色々分かる。

講釈を受ける必要もない。

それを今頃言われて現場の近くに居るなんて、本当に鬱陶しく、また神様がこうしたなら、殴ってやりたい気分だった。

「迎居君、君の経歴は知っている、だから問いたいんだが、あの同化の仕方をどう思う?」

「ハイ!分かりません!義務も無いですし!」

「私は、スタップ現象みたいなものじゃないかと思うんだ」

「はぁ?今頃、あの捏造のアレですか?勘弁してくれ!」

あの某馬鹿女の捏造問題は彼が一番腹を立てたものだった。

真面目にやっている自分が、排除されて、あんな馬鹿女が!それが迎居の心の大きな傷だった。

「君も知っているだろう!?ES幹細胞、PS幹細胞、iPS幹細胞と名前は変わっているが、幹細胞は万能細胞と共に、癌化しやすい細胞だったと言う事を。」

「ほう?そうなのかい?でもそれが今何の関係があるんだ?」

飯田大使が疑問を挟む。

「スタップ現象は、酸などの簡単な刺激で万能細胞化を見せると言うものでしたが、それで万能細胞化するなら、癌は何故発生するか?と言う問題です。」

「だから、それと何が今の天津怪獣と関係がある?」

「酸はあります。川の中に。そして余計な汚染された栄養物、つまり燐の類は…。」

迎居の目の色が変わった。

「つまりスタップ現象は存在する…。しかし、それは万能化ではなく、どちらかというと癌化に近く、たまたま、癌化の前の万能化の状態を見て、それを発表したわけか?」

「と考えるのも一つだ…」

「もう一つは?」

「癌が癌細胞が、今回のように、巨大な原核生物を形成すれば、どうなるか?」

「えっ?」

「コンジローマが感染性のウイルス性癌だとは知っているね?」

「ええ…」

「だけど、体細胞ならともかく、体内細胞を、植え付けるとどうなるか?癌細胞の活動性を考えると、ある一定量以上の混入をすれば、癌は、ウイルス性ではなくても感染するとすれば、今回、あの天津怪獣の体液が、強酸性、まぁ少なくとも皮膚を突破する程度の侵入性を持っていたら、その後、あの黒い体液に喰われる様子は、癌細胞に変わって行って同化する過程と考えられないか?」

「じゃぁ、あれを物理的攻撃で叩くのは意味がない…と?」

大田武官が身を乗り出した。

「あれを生み出したのは、天津を流れる川だよ。だから、後は幾らも生まれるし。何より、あの体細胞、黒い体細胞を皮膚に受けた奴が居れば、早晩、天津怪獣は現れる事となる。」

「まさか…」

大田武官は戦慄を覚えた。

「我々は、馬鹿な連中が馬鹿の利口で汚染しつくした自然に依る復讐の現場に居合わせたんだ。そして、それを理解する能力は連中には無い。」

全員が沈黙した。

「なら、どうする?」

飯田大使が問う。

「この程度の検討は、この大使館だけでも二人が出来ます。世界中には、虫獄やチョンのような馬鹿の利口を吹聴するやつ等ばかりじゃありません。恐らく、連絡が入るでしょう。その時、この見解を伝えるよう、本国へ連絡しては?」

「しかし…、突飛過ぎる」

「目の前の現象は十分突飛です。」

「そうだな」

とは大田武官だった。

「馬鹿になるとしますか?私が連絡します。」

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