館林ロストシティーランブラーズ・フォークソングシングアウト

フォークを歌って43年の坂を今登坂中。世間に一言あってこそフォーク。軟弱アコースティックミュージックにシングアウトだ!

「奪われる日本の森」・読書の記録。

2010-07-30 06:16:49 | 読書の記録


読んで、背筋が寒くなる思いがした。

この本の示す、日本の「水」や「林業」の事情など、少しは知って居るつもりだったが、僕の知識などをはるかに凌駕する状態であることが分かった。




タダのような日本の水事情。

世界ではガソリンのほうがはるかに水より安い国が沢山あって、水メジャーの企業が水を求め、世界を暗躍してこと。

そして、日本では「林業」が産業として益々力を失い、山が荒廃していること。
それがまた、山村の経済力を失わせ、集落は若者を失い、集落そのものが成り立たなくなって、限界集落として、ますます荒廃させていること。

などが、僕の知識のすべてに近いのだが、その追体験どころではない深刻な状態になっているのだった。



行き場を失った世界の投機マネーや、近くの大国のお金が、巧妙な仕掛けで、日本の山林や島を買い、水源を押さえられているのだ。

そして、この本が力説するのは、そうした事態に日本の法整備が決定的に遅れていること。

言外にだが、グローバルスタンダードの名の下にあの歴代自民党が進めた「自由化」がこうした事態の後押しを進めたこと。

時の為政者達は、こうした事態を追認したことなど、詳細に検証しているのだ。

主食・水・これは、作り手・守り手の補償をして守るべきものではないのか?

改めて、林業(森を育むに、豊かな気候の懐を持っているのだ!わが国!)の大切さも読み取れた。

やや、難しい記述・章立てがやや緩慢であったりの読みにくさはあるが、大事な本であると思った。
多くの人に、読むべきと進めたい。
コメント (6)
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