D845 はもう1点シューベルトが力を注いだ魅力がある。
である。
第1楽章と第4楽章で用いており、両楽章共に大成功を収めている。具体的に小節数で書こう。
となっている。
シューベルトの「再現部を主調で回帰しない手法」は初期作品からあるのだが、「さすらい人」幻想曲D760 作品15 以降は非常に巧妙になって来る。
などが有名どころだろう。モーツァルトもベートーヴェンも使用した手法なのだが、シューベルトが最も効果的に使用している手法。その中でも D845 は D840 と並んで最も成功した例だろう。是非お手元のCDを聴いてその効果を確かめて頂きたい。
主題の再現をぼやかして、聞き手に「再現部に入ったのかな? まだかな?」と問いかける手法
である。
第1楽章と第4楽章で用いており、両楽章共に大成功を収めている。具体的に小節数で書こう。
- 第1楽章第145小節の「1拍半の休符」の後が再現部開始だが、嬰ヘ短調で開始され不安定な感触。第178小節でイ短調が確立するまで33小節も「再現部?」と感じさせる。
- 第4楽章第315小節から「主要主題の3現」が開始されるが、ニ短調なので不安定な感触。第345小節でイ短調を確立する。
となっている。
シューベルトの「再現部を主調で回帰しない手法」は初期作品からあるのだが、「さすらい人」幻想曲D760 作品15 以降は非常に巧妙になって来る。
- ハ長調ソナタD840 第1楽章
- イ短調ソナタD845 第1楽章
- イ短調ソナタD845 第4楽章
- ハ長調交響曲D944 第4楽章
- イ長調ソナタD959 第4楽章
などが有名どころだろう。モーツァルトもベートーヴェンも使用した手法なのだが、シューベルトが最も効果的に使用している手法。その中でも D845 は D840 と並んで最も成功した例だろう。是非お手元のCDを聴いてその効果を確かめて頂きたい。